機関紙 - がんちゃんがゆく 第18回 青年数珠つなぎ 〜新しい発見と出会いが待つ"図書館に行ってみよう"〜
第18回目の青年数珠つなぎは、京都市生涯学習振興財団職員のMさんとYさんのお二人。Mさんは京都アスニーの視聴覚係、Yさんは司書として右京中央図書館に勤務されています。
図書館や生涯学習施設の仕事を初めて聞き、知れば知るほど面白くて奥が深い、新しい発見がたくさんでした。
京都市生涯学習振興財団労組 Mさん、Yさん
学びの場を支える喜び
「京都アスニーホールの運営や音響操作など視聴覚関係の業務に加えて、学校教育の視聴覚教育を支える立場として、ビデオ教材の制作や貸出などを行っています」とMさん。ビデオ教材の制作では実際にカメラを持って撮りに回っているそうです。
「生涯学習施設ということで、様々な知識を得ようとされる市民の皆さんに『楽しく生きていくための学びの場』を提供して、有意義な人生を送っていただきたい」とセミナーや実技教室を実施。なかでも、毎週金曜に無料で開催されている講座「ゴールデンエイジアカデミー」は歴史や美術など様々なジャンルを取り上げていることもあり、会場いっぱいの600人が受講する大人気講座です。
仕事のやりがいについて、「市民から『勉強になった』『楽しかった』と言ってもらえた時は嬉しくなりますね」と思わず笑顔いっぱいに。
人と本をつなぐ司書の魅力
毎日約2000人、休日には2400人を超える市民が来館する右京中央図書館。「地下鉄太秦天神川駅に隣接しているので、地元以外からも来られますよ」とYさん。本の貸出以外にも赤ちゃんへの本の読み聞かせや、現在は京都の大百科ゾーンと銘打った企画も行っています。司書ならではの仕事として?レファレンス”という調べ物に来られた市民の要望に応じた本や資料を紹介する特殊な業務も。「『調べ物、探し物、お手伝いします』といった感じで、知識と経験がものを言いますね」。
「人と本、資料をつなげるのが司書」と力強く話すYさん。「『お薦めの本おもしろかったよ』『この本探してたの』と声をかけてもらえると嬉しい」と顔がほころびます。「蓄えた知識、経験を市民に提供する、やりがいある大切な仕事です」。
エネルギーの源に組合がある
組合には職場の先輩に誘われて加入。「入るものだと言われて」とYさんが話すと、「私も」とMさんが笑います。
設立当初、劣悪だった労働条件は先輩たちの奮闘で、有期雇用や時給制の撤廃など少しずつ改善されてきました。「先輩たちが勝ち取ってきたからこそ今があることを再確認できた。組合を通して仲間意識が高まり、エネルギーにつながる」と口を揃えます。また、外郭団体に迫る指定管理者制度問題についても「司書というのは知識の蓄積、経験が不可欠な仕事。図書館に指定管理には馴染まない」とバッサリ。
労組書記長を務めるMさんは、「尊敬できる仲間がいることを誇りに思っています。快適に仕事ができ、スキルアップを図りながら市民の皆さんに喜ばれる仕事ができる職場づくりに頑張りたい」と話します。
「図書館ごとに特色ある独自企画、地域の方に足を運んでもらえる工夫が行われています。ぜひ図書館にお越しください」。
※財団とは・・・
京都市の外郭団体で、生涯学習を推進していくことを目的に教育委員会が設立し、市内18の図書館と京都アスニー、山科アスニーの2館を運営している公益財団法人。
京都自治労連 第1795号(2013年3月5日発行)より