機関紙 - 第2回退職手当組合交渉
●「59歳を『勧奨退職』対象とする」(事務局長回答)
3月28日退手組合議会へ提案
●早期退職募集制度は国の状況みて鋭意検討
3月8日、京都自治労連は退職手当削減問題で、京都府市町村職員退職手当組合との2回目の交渉を、退手組合を構成する各単組代表も参加して実施。職場の切実な声に基づく交渉で「59歳を勧奨退職の支給率とする提案を行う」と一定の前進回答を引き出しました。
交渉冒頭、池田委員長は「合併で賃金が下がった中でも頑張ってきたが、これ以上の賃下げは仕事のモチベーション低下につながる。人材確保の点からもやめてほしい」と団結署名に寄せられた切実な声を紹介。職員の生活、賃金を守る立場にたった最大限の努力を求め、740人分(交渉時点・和束町職、乙訓福祉の協力分ふくむ)の署名を提出しました。
当局は制度自体が国と同じ枠組みであることを強調し、前回交渉と同じ「平成25年4月1日から国と同じ支給率で実施したい」「調整額は現行のままとしたい」等の回答に終始。400万円の大幅引き下げに対する当局努力が見えないこと、勧奨(58歳)と自己都合(59歳)の問題を再度指摘、追求する中、「59歳の勧奨退職扱いは私の責任で3月28日の退手組合議会に提案し実施する」との事務局長回答を引き出しました。
単組交渉の強化がカギ
400万円を超える退職手当引き下げを取り返すには基本賃金を中心とした賃金改善が必要です。府退手組合には「退職手当」に限る権限しかないため、基本賃金の改善は単組での交渉強化が急務となります。次の要求事項を獲得目標として単組交渉を強めましょう。
交渉結果
(1)調整率の変更
期間 | 調整率 | 35年以上継続・定年退職の支給率 |
現行 | 104/100 | 59・28月 |
H25.4.1〜H26.3.31 | 98/100 | 55・86月 |
H26.4.1〜H27.3.31 | 92/100 | 52・44月 |
H27.4.1以降 |
87/100 | 49・59月 |
(2)59歳での退職を勧奨退職の支給率を適用
?現行制度では59歳退職は「自己都合退職」での支給率だが、平成25年度末退職者から「勧奨退職」での支給率とする。
?割増率(現行定年前退職1年につき2%)は、今回の改正では実施しない。
(3)早期退職募集制度
?国の政令が出た段階で鋭意検討し、59歳の割増率もその際に検討する。
?具体的な割増率の区分等については、あらためて京都自治労連と交渉を行う。
単組交渉での獲得目標
?基本賃金の改善
1)到達級の1級以上改善
2)初任給含め賃金ライン全体の改善
3)55歳昇給停止しない回答引き出す
?一時金加算の改善
?再任用賃金への上乗せ補てん
京都自治労連 第1796号(2013年3月20日発行)より