機関紙 - かけがえのないリハビリセンター守れ
昨年10月に突然、京都市が運営経費削減を目的に、京都市身体障害者リハビリテーションセンター(以後リハセン)の病床等の廃止や、民間移管等の業務縮小に向けての検討を行っていると新聞報道された問題で、医師や看護師、作業療法士、利用者などでつくる実行員会が5月11日、リハビリテーションを考えるフォーラムを開催しました。
公立だからできる役割
会場は、あいにくの雨にもかかわらず105人が参加。京都市職労民生支部リハビリテーション分会の浅田和之さんが開会あいさつ。続いて基調報告を行った医師の渡辺賢治さんらが、「リハビリは医療であり、病院機能は不可欠。医療機関で治療を受けても150日を超えると退院しなければならず、最大でも180日間しかリハビリを受けられない制限がある中で、職場復帰をするまでに制度の狭間でリハビリを提供するリハセンは、公立だからこそできることで、採算面だけで廃止するのは間違い。市民とともにリハセンの機能充実を求めていく」「京都市はリハセンの果たしてきた役割を総括もせず縮小の結果だけを押し付けようとしている」などと厳しく批判しました。
基調報告の後は、関係者がそれぞれの立場でリハセンの役割を発言しました。
縮小などもってのほか
前京都府言語聴覚士会長の三田村啓子さんは、「長くリハビリ業務に携わった経験から、回復期病棟で社会復帰できない在宅の患者さんが非常に増えている。こういう方たちが地域へ、職場へ社会復帰できるリハビリを提供する施設は京都でここしかない。リハセンの役割を積極的にその役割を広く知らせて市民のために活動すべきで、縮小などもってのほかだ」と強調しました。
京都自治労連 第1801号(2013年6月5日発行)より