機関紙 - 生活改善、地域経済再生に全力あげよう 〜違法賃下げ容認、賃金制度 全面改悪への「報告」に怒り広がる〜
憲法違反の賃下げ容認、賃金制度全面改悪を進める「勧告なし、報告のみ」となった13人事院「報告」を受け、各単組では全組合員、全職員への自治体の仲間特集号の門前配布、怒りを集めた抗議集会の実施など、13秋期年末闘争に向けたたたかいが始まっています。
昨年に続き、生計費を無視した人事院
今回の人事院「報告」は、?憲法違反の平均7・8%賃下げを容認、?再任用職員の賃金水準等の勧告先送り、?さらなる賃下げに向けた給与制度の総合的見直し、?臨時・非常勤職員の処遇改善に何ら触れないなど、昨年に続く生計費原則等を無視した人事院の役割放棄が明らかになっています。
給与改定では、「特例減額措置は…」として、削減前の支給されていない賃金と民間との比較によって勧告を見送り、「賃下げ」を容認したことは大きな問題です。
また、現業職場の民間委託促進、行政職?表の水準見直しをふれているのも重大な問題です。
俸給表構造や諸手当のあり方も含めた給与制度の総合的見直しについても、成績主義強化、総人件費抑制を狙い、公務労働者の生活を悪化させると同時に、地域給与の見直しによって地域経済に重大な影響を及ぼしかねない問題を持っています。
臨時・非常勤の処遇改善をめぐっては、均等待遇に程遠い官製ワーキングプアの実態に背を向け、昨年に続き何ら言及しないものとなっています。
学習を力に賃下げ阻止、賃下げ中止のたたかいを
景気回復にはすべての労働者の賃上げ、とりわけ賃金全体の底上げにつながる最賃引上げが必要不可欠です。最低賃金をめぐっては、引上げ目安額が12円と答申された事も踏まえ、現在、京都での審議会が開かれています。大幅な最賃引上げを求め、地域、民間との共同したたたかいが重要です。
この間、京都自治労連と各単組は、国による給与削減強要のたたかいの中で、地域に打って出る共同した取り組みで新たな前進を築いてきました。給与削減の理由としてきた地方交付税削減が、増額支給された中、「交付税減額で住民サービスに影響を及ぼすことは出来ない」との当局の言い分は成り立たなくなっています。あらためて賃下げ阻止、賃下げ中止のたたかいを、13年度当初予算と比較し、追及していくことが重要です。
各単組で、全組合員参加での13人事院「報告」の問題や情勢の学習運動をすすめ、13秋期年末闘争をたたかいましょう。
京都自治労連 第1806号(2013年8月20日発行)より