機関紙 - 2013原水爆禁止世界大会 運動の共感広がる 核兵器の使用禁止・全面廃絶
8月7日から9日まで、長崎市民会館体育館を中心に、2013原水爆禁止世界大会が開催され、全国各地から7000人を超える参加がありました。京都自治労連からは京都市職労、京都府職労、宇治市職労、舞鶴市職労から総勢19人が参加しました。
大会の特徴は
今年の世界大会の特徴の一つは、被爆者の山口仙二さんが亡くなられたことに象徴されるように、被爆者の高齢化が進むもとで、被爆の体験を次世代につないでいくために、被爆2世、3世の会などの活動が広がるとともに、被爆者認定と援護の運動が前進する中での大会だったことです。
また、田上長崎市長の「平和宣言」に象徴されるように、NPT再検討会議の準備会議で核兵器の非人道性を訴える共同声明に背を向け、NPTに加盟しないインドと原子力協定を結びNPTを形骸化させる日本政府に対して、怒りと政府をかえる運動への共感が広がった大会でした。
パンギムン国連事務総長のメッセージやノルウェー政府代表、世界各国からの参加者、「もう一つのアメリカ」を製作した映画監督のオリバーストーン氏の参加など、2015年のNPT再検討会議に向けての、世界各国からの「核兵器の非人道性」に立脚した「核兵器の使用禁止」「全面廃絶」に向けた運動の結節点となった大会でした。
自治体首長にも変化が
全国1789自治体のうち、1565自治体が「非核平和宣言」を行い、1302自治体が平和首長会議に参加するなどの広がりの中で、原水爆禁止世界大会に三上湖西市長や堀瑞穂市長から力強い挨拶がありました。青年の参加の広がりとともに、自治体首長の変化も大きな特徴だったといえます。
京都自治労連からの参加者も含め、2015NPT再検討会議への代表派遣と署名の取り組みの大きなうねりをつくっていこうと、決意を固めあいました。
参加者の感想:原水爆禁止世界大会の参加者からいただいた感想文を紹介します。
衝撃的だった:舞鶴市職労 Aさん
原水爆禁止2013年世界大会・長崎への参加は、無知な自分にとって衝撃的なものでした。
この3日間で原爆・原発による被爆者の生の声を聞き、原水爆という存在を考える良い機会になったことは言うまでもありません。と同時に、今まで他人事として捉えていた自分が恥ずかしくもなりました。
60年以上紡がれてきた思いをひしひしと感じ、「私たちは微力だが無力ではない」という言葉を聞き、自分でできることはやってみようという気にさせられました。
いつか『核の無い平和な時代』が来た時に「僕も参加したんだよ」と言えるよう、今後は署名などで活動に参加できればと思います。
核兵器廃絶への思いを胸に:府職労亀岡支部 Bさん
今回、職場で声を掛けていただき、興味本位で気軽に参加したというのが本当のところですが、今は参加して本当に良かったと思っています。3日間という短い期間でしたが、学びや出会いに溢れた充実した3日間でした。
被爆者が語られた被爆の実相や、原発事故で故郷を離れて暮らさざる得ない福島県の小学生の「帰りたくても帰れない、原発さえなければこんな苦しみを味わうことも無かった」との訴えは心に響きました。
また、オリバーストーン監督の「若い世代こそ見て、学んで、関心を持って核兵器廃絶への思いを次世代へとつないでいくことが大切」との言葉も印象に残っています。
何より、同じ世代の参加者で交流を深め、日常生活で考える機会が無い核兵器廃絶や平和について話しあい、思いを共有出来たことは一番の収穫でした。
今後、何が出来るか分かりませんが、核兵器廃絶への思いを胸に少しでもお役に立てればと思います。
京都自治労連 第1806号(2013年8月20日発行)より