機関紙 - 2014府知事選の争点? どの子も大切にされる教育を
貧困・格差・競争拡大の教育から
子ども・いのちが大切にされる教育へ
原発安全神話にもとづく「放射線副読本」をそのまま、学校現場に押し付けていた。新たに始まった高校入試制度で、7000人が「泣いた」。地域から学校がなくなっている…。学校教育にかかわるニュースが話題になっています。府政の大きな課題でもあります。
格差と貧困、家庭を直撃
不況と非正規雇用の増大などで、就学援助を受ける家庭は年々増加の一途をたどり、京都府では2012年度で、20・2%に達しています。経済的に困難な家庭にさらに追い打ちをかけているのが、国の生活保護費の大幅削減。子育て家庭を直撃し、子どもたちを苦しめています。
今、府政に求められているのは、お金の心配なく学べる環境、府民の生存権や教育権を守る府政です。
15の春を泣かせる制度でいいのか
府の北・中部地域では、過疎化の進行などで児童数が減少、「少人数では子どもたちの教育を保障できない」と、学校統廃合がすすめられています。地域からは、「ふるさとを奪われる思い」「通学は大丈夫か」「過疎に拍車が」と心配の声が上がっています。背景には、知事による市町村合併の押し付けや、教職員の削減、耐震・改修工事の予算削減など教育リストラがあります。
今年の入試から、入試制度が大きく変わりました。これまで「わかりにくい」と批判があったものを、「わかりやすく」と前期選抜が始まり、今年は約7000人が不合格を経験しました。まさに「15の春を泣かせる」制度との声が出ています。全国では入試競争を少しでも和らげるために、試験制度を一本化する動きが強まっています。一方、高校は「選ばれる」高校にするために、「特色づくり」に追い立てられることが考えられます。
今、どの子も大切にされる環境と教育が求められています。
京都自治労連 第1820号(2014年3月20日発行)より