機関紙 - 京深層水
▼9月29日から臨時国会がはじまった。安倍首相の所信表明演説を聞いて???と思った。あれだけ「政治家としての信念をかけて」とまで言っていた集団的自衛権や消費税が、すっかり消えてしまっていた。
▼理由は単純明解。政治は立場さえはっきりさせて考えると難解なことはない。今回の件も、一つには国民の大きな反対の声、世論。要するに私たちの主権者の意思を無視できなくなってきたこと。もう一つは、権力者の策として、11月の沖縄県知事選挙と来春の一斉地方選挙を乗り切って、その結果を受け世論を見定めて判断ということ。
▼集団的自衛権に代り、安倍首相からの国民向けアピールは「地方創生」と「女性の活用」にすり替えられてしまった。もっとも「活用」は女性を物として扱っていると本音がばれてしまい、今は「女性の活躍」に変えている。
▼しかし本音は隠せない。「この二年間で、あらゆる岩盤規制を打ち抜いていく。その決意を新たに、次の国会も、更にその次も、国会が開かれるたびに」と言う。(I)
京都自治労連 第1833号(2014年10月5日発行)より