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機関紙 - 働きがいがもてる職場をつくりたい 住民から喜ばれる仕事が誇り 〜つくってよかった私たちの労働組合〜

働きがいがもてる職場をつくりたい 住民から喜ばれる仕事が誇り 〜つくってよかった私たちの労働組合〜

カテゴリ : 
組合活動
 2015/1/7 15:10

 現在、自治体に働く約半数の職員が嘱託職員や臨時・非常勤等の非正規職員。自治体職場は、非正規職員なしには回らない状態です。しかし、賃金・労働条件は劣悪なまま置かれています。京都自治労連は、非正規の仲間の「均等待遇」「安心して働き続けられる雇用制度」等を運動の大きな柱にして取り組んでいます。

 こうした呼びかけにこの間、労働組合結成が相次いでいます。今回は、こうむ公共一般労組与謝野町支部と宇治市野外活動センター嘱託職員労働組合を訪ねました。

与謝野町有線テレビを支える元気な二人
こうむ公共一般労組与謝野町支部

 与謝野町有線テレビ(CATV)は町独自で運営する全国的にも数少ないテレビ局です。議会や行政情報や町内の小中学校の運動会、「ふるさと瓦版」など独自の企画番組を制作・放送しています。アナウンサーのFさんとカメラマンのGさんを取材しました。

雪降る寒い現場でも笑顔でテキパキと

 現場取材の日は、ふるさとを紹介する独自企画の撮影で町にある神社と巨木を、地元の名士と紹介するというもの。現場までの数百段ある階段を重いカメラと三脚を持って上がっていくGさん。現場では、Fさんがインタビューに備えて、出演者に声をかけ現場が和みます。現場を見て、どのような画像がほしいかGさんがテキパキ周辺を撮影。Fさんは、Gさんのほしい画像が撮れるように、出演者を誘導、声をかけます。名コンビ!

 取材が終わっても、機材の保守、広報画像の撮影、編集作業で多忙です。  

テレビ局の仕事は初めて!

 FさんとGさんは、二人とも3年前、CATVの嘱託職員の募集に応募して、この仕事に就きました。「テレビは初めて」とFさん。結婚でこちらに移住。「仕事を探していたらここがあった」と。Gさんも前職は内装やインテリアの設計で「正職員のサポート業務と聞いて応募しました」。

 この間つちかった二人の専門知識と技能は、この職場にかかせません。撮影から編集、ディレクター業務までこなすGさん。「自分で撮って自分で編集、それが町内に配信され、みんなが見てくれる。こんな仕事が気に入っています」。Fさんも「相手の方から楽しい話や予想してなかった答えを引き出せたときはうれしいですね」と仕事の楽しさを話してくれました。地域密着の放送局だけに反応がダイレクト。住民からの声援や「ダメだし」が直ぐに返って来るそうです。

 組合に加入して、仕事や職場の疑問・不満をきちんと当局に伝えることができてうれしいとお二人。この間、要求書提出・交渉で、通勤手当の改善など成果がありました。「交渉では(組合役員が)当局にがんがん言ってくれたんです」とうれしそう。二人とも「もう少し時間に余裕を持って番組を制作したい」「これからも長く地域密着の番組制作に携わっていきたい」と抱負を語ってくれました。


声をあげてみんなで勝ち取った成果と自信
宇治市野外活動センター嘱託職員労働組合

 昨年2月に結成された宇治市野外活動センター嘱託職員労働組合の仲間が元気いっぱいです。

 出迎えてくれたのは、山岡啓基委員長、小林和剛書記長、Hさん、Iさんの4人。さっそくお話を伺いました。

「ありがとう」が誇りとやりがいに

 彼らが働くアクトパル宇治は、野外でのさまざまな体験活動や学校・企業研修、スポーツ合宿、土日の体験イベントなど年間10万人が利用する自然に囲まれた施設です。取材の日は、日中にバウムクーヘン作り、夜はふたご座流星群の天体観測が行われていました。

 「開設15年を迎え、認知度の高まりとともに、リピーターも定着してきた」と山岡さん。やりがいを尋ねると、「学生時代から天文に関わってきたこともあり、天文教室や天体観測など自分の好きなことが仕事になっていることは楽しい。天文に限らず“体験”はその場でしか味わえないので、『感動体験』を大事にしています。そのことに関わらせてもらっていることにやりがいと誇りを感じますね」とズバリ。

 「利用した後に『ありがとう』と言ってくださる瞬間がたまらない」とIさんが話すと、みんなもそうだとばかりに笑顔でうなずきます。「また来ますと言って実際に来てもらえていることは嬉しい」「小さかった子どもが大きくなって、自分の子どもを連れて遊びに来てくれるなど人の成長にも出会える場です」。

おかしいことにはおかしいと言おう

 しかし、やりがいある仕事と向き合い続ける中、自分たち嘱託職員と正規職員との賃金格差に疑問を持ちます。「同じ仕事をしているのに、なんで…」。改めて自分たちの働き方を見つめ直すと賃金に限らず休憩時間がとれていない等、おかしいと思える現状が次々と明らかになりました。

 「声を出さなかったらいつまでもこの状態のまま。長く働き続けられる職場づくり、待遇改善を求めて組合をつくろう」と立ち上がりました。宇治市職労や宇城久地労協、京都自治労連の支援の下、2月に組合結成、3月に要求書を提出。交渉を重ねる中で、昼休みが十分に確保されていなかった問題は、2交代制を取りいれることで改善、始業時間前に業務の一環であるミーティングを行っていた問題は、2年間に遡って超勤支給を約束させるなど成果を勝ち取りました。

 「声をあげたことで前進したことは嬉しい」と山岡さん。「おかしいことはおかしいと言わないとダメ。仲間と連帯することで言える場ができた」と小林さんが続けます。Hさんは、「成果が出たことが嬉しい。個人で言えないこともみんなで話し合って解決へと向かっていく。おかしいと思っていても言えなかったことが表に出せるようになったことは良いこと」と喜びをあらわします。

 「組合としてはまだ始まったばかり。一つひとつ階段を上って、賃金や労働条件の改善にむけて取り組んでいきたい」。こう話す彼らの眼差しは力強さと自信に満ち溢れています。


京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より

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