機関紙 - 組合活動カテゴリのエントリ
京都自治労連
第188回中央委員会
とき:2月5日(木)10:30〜
ところ:ラボール京都
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
被爆70年を迎える今年、ニューヨークの国連本部で5年に一度開催されるNPT再検討会議が行われます。争点は「核兵器のない世界の平和と安全の達成」と「核保有国の核軍縮・廃絶の約束の実行」の2つです。
京都自治労連は、「核兵器のない世界」への転換点となるよう、代表団派遣と国際署名の取り組みを推進。「被爆者が生きている間に核兵器の廃絶を」の願いの実現に、草の根の世論と運動を職場・地域から広げましょう。
世界で広がる核兵器の非人道性への認識
昨年12月にオーストリアのウイーンで開催された「核兵器の人道的影響に関する会議」に初めて米英両国が参加。しかし、核保有と核抑止論に固執する姿勢は変えませんでした。その一方で、専門家や各国代表から核兵器や核実験がもたらす人体や環境、社会、経済への「壊滅的な影響」についてあらゆる角度から告発され、核兵器廃絶に向けた揺るぎない国際世論の高まりを示しました。3年前に始まった「核兵器の人道的影響」共同声明は当初の16か国から155か国へと広がっています。
京都自治労連は、こうした世論と運動の高まりの下、NPT再検討会議ニューヨーク行動への代表団の派遣をすすめています。前回は12単組21人の代表団を組織、うち16人が青年でした。昨年6月のおきプロNEXTをきっかけにした青年のいきいきとした活動を代表派遣への運動に生かしましょう。あわせて、「核兵器全面禁止アピール署名」の取り組みも重要です。国民の核兵器廃絶、平和の願いを具体的な形、そして力にするのが署名です。
この春、核兵器廃絶を迫り、核なき世界の実現への展望、その一歩をともに切りひらきましょう。
ニューヨークへ単組・職場から代表を送ろう!
2015年4月25日〜5月1日
平和への思いをバトンタッチ
前回2010年に京都自治労連代表団の一員として参加された方々から今回参加する代表団に連帯と期待のメッセージを寄せていただきました。
貴重な経験が今に生きる 今こそ核廃絶の声を大きく:府職労連 Aさん
学生時代から広島・長崎の原爆について調べたり、組合で原水禁大会に参加したことから関心があり、「今しかない」と参加を決意したことは貴重な経験になりました。当時、日本の原発利用はそれほど注目されていませんでしたが、核廃絶を訴える海外の方々と交流した時、核兵器と同様に原発の危険性に言及されていたのが印象的でした。今こそ日本が声を上げて核廃絶に取り組む時です。代表派遣の方には、「核廃絶への願いは、日本人は誰よりも強い」と海外へ伝えてきてほしいと思います。
世界の仲間と全国の友だちとの出会い:向日市職労 Bさん
05年のNPT再検討会議に参加した仲間の報告を聞く中で、「次は行きたいな」と思っていたところ、職場や単組の協力で代表団の一員として参加することができました。日本での街頭署名、現地NYでも地下鉄や自由の女神の下などで署名を集め、世界にこんなにも核兵器はいらないと思っている人がいることを実感しました。パレードはお祭りのようでとても楽しく、多くの出会いで全国に仲間が出来ました。「NYに行きたい」と思ったあなた!あまり深く考えず、ぜひ行ってみてください。
署名、パレードすべてが刺激に平和への意識が高まった:城陽市職労 Cさん
09年のおきプロで人生観が変わる貴重な経験をしました。10年のニューヨークでも色々な体験が出来ると参加を決めました。出発前の半年間、府下さまざまな場所で、現地では街頭、地下鉄、自由の女神像の前で署名活動を行いました。核廃絶をめざして活動、勉強した半年間は自分の平和に対する意識を変えました。ニューヨークの大通りを平和パレードとして練り歩いたことは未熟な自分を一回りも二回りも成長させてくれました。一生に一度、有るか無いかの機会。ぜひ参加してみてください。
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
年末の総選挙が終わるやいなや、安倍政権は原発大国へと一気にアクセルを踏みました。福島第一原発事故の原因はいまだ明らかになっていません。原子炉内部の状況も把握できていません。そしていまだに大量の放射能が放出され続けています。
原子力規制委員会は高浜原発3・4号機の再稼働に対して、事実上のゴーサインを出しました。しかし、多くの重大化問題が未解決のままです。
安全基準ではない原子力規制委員会「新規制基準」
規制委員会の田中俊一会長自身が「基準の適合性はみていますけれども、安全だという事を私は申し上げません」というように、規制委員会の審査は、原子炉等規制法によるハード面の基準に適合しているかどうかだけを審査対象としています。
その新規制基準で大丈夫なの?
避難計画は原子力災害特別措置法に基づくもので責任はあくまで内閣府にあるとして、審査対象になっていません。
11月には、新規制基準の中の「火山影響評価」について日本火山学会が巨大噴火について予測ができない段階では、見直すべきであるという提言を出しましたが、それも無視されています。
更にフランスなどでは事故で溶融した燃料を格納容器にためて冷却するコアキャッチャー設置の義務化や、航空機の衝突にも耐えられるように格納容器の二重化措置も、日本の規制基準にはありません。
関西電力と京都府、舞鶴市など地元自治体との再稼働の合意はどうなっているの?
福島原発事故後、政府は自治体の責任による地域防災計画の策定を10?圏から30?圏まで拡大しました。しかし、電力会社は安全協定を結んで再稼働の同意を必要とする自治体の範囲は見直されずに事故前の10?圏のままになっています。
川内原発の再稼働の合意は、鹿児島県と立地自治体の薩摩川内市のみとする「川内方式」でした。原発にどんなに近くても他の行政区域は同意の条件から外しました。これでは京都府、舞鶴市を含め京都の30?圏8市町の住民の声は一切無視されます。
関西電力、高浜原発についてほかにも舞鶴市や京都に関わる重大問題があるね!
再稼働問題以外にも、関電は、老朽化して運転40年を超える高浜原発1・2号機を更に20年間延長して稼働できるように特別点検を開始して、来年の春には正式に申請する予定です。
また9月に関電の八木誠社長は、使用済み核燃料の中間貯蔵施設建設を検討中であると発表。条件として福井県以外で、港があること、発電所内であることを示しました。舞鶴市と宮津市が最有力候補地であることは明らかです。
原発を抱える「地元自治体」京都から原発ゼロの運動を広げることは急務です。
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
まいづる市民自治研究所 事務局長代行 品田 茂さん(元舞鶴市職員)
ことし、まい研は10周年を迎えます。充実した地方自治を実現するために必要な「自治の力」を育むことを目的に、学習会や調査活動をつづけてきました。
私たちのふるさと・舞鶴市は、高浜原発から30?圏内にあります。もし、事故が起きれば、暮らしは根本から破壊されます。私たち住民は「事故のとき、安全に避難できるのだろうか」と大変心配しています。
私たちは、生命と暮らしを守るための第一歩として、現在の避難計画を知るとともに、「原発事故が起きれば、実際にどうなるのか」を学び合うことにしました。学習会にぜひ、ご参加ください。
「原子力災害住民避難計画」を考える
福島第一原発の事故をうけ、京都府ならびに原発30km圏内の市町は「原子力災害住民避難計画」を策定しています。
今、高浜原発の再稼働が進められようとしています。もし、原発事故が起きたらどうすればいいのか?
「住民避難計画」の内容を知り、検証するつどいを開催します。
原発事故その時どこへ?
日時:1月24日(土)
午後1時30分〜4時30分
場所:JR西舞鶴駅 西駅交流センター3Fホール
講演:浪江町長 馬場 有(たもつ)氏
4回目の冬を迎えた福島県浪江町からの報告
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
京都府唯一の村、南山城村。今、「地方創生」「人口減少・自治体消滅」に名を借りた「選択と集中」による地域破壊、地方切り捨てが狙われています。
こうした動きがすすむ中、地域にしっかりと根を張り、住民とともに魅力ある地域をつくろうと奮闘する仲間がいます。南山城村産業生活課魅力ある村づくり推進室長のDさんをたずねました。
ネットワークの広がりが可能性を生み出す
現在の業務に就いたのは2010年。魅力ある地域をどうつくっていくのかを考えた時、衰退する農業、減少する人口などの現状に中山間地域ではどうしていけばいいのか、疑問を持ち始めます。
転機となったのはたまたま参加した総務省のセミナーとその後の全国各地で地域おこしに奮闘する人たちとの出会い。「福島県西郷村で活動されていたNPOの方が湯葉作りに関わられていて、宇治茶で紅茶をつくったら面白い、それなら同じ村同士、豆乳と紅茶でミルクティーを作ったら面白いと盛り上がりました。実現は出来なかったけどネットワークの広がりが可能性を広げると実感しました」と振り返ります。
Dさんは村のホームページに村民を紹介するサイトを掲載。イタリアンカフェ、陶芸、新規就農を行う3組が移住するきっかけになりました。村の情報を発信するブログも始め、新しい取り組みを重ねることで手触り、肌触りで地域の人たちの思いをくみ取れるようになったといいます。
国や社会現象に左右されない地域づくりを
現在、2017年春にオープン予定の「道の駅」の準備に大忙し。「物を売るだけではなく、地域で支え合う仕組みをつくりたい。産業と福祉の連携など大きな意味で、しっかりとした村づくりのビジョンを持つことが大事」とDさん。「地域のことを考えながら、地域のありたい姿を考える、小さい自治体だからこそ作れる環境なのかもしれませんけどね」と笑います。
「地元に暮らしながら、地元のまちづくりの視点から地域を見た時、国や社会現象に左右されない地域づくりが必要不可欠。国を変えるのは基礎自治体、自分たちの地域をどう作っていくか、それが出来るのは自治体職員である私たちだけ。これ以上やりがいのあることはないですよね」。
「たくさんの人に出会って考え方の引き出しが増えました。ネットワークが広がった分だけ視野も考えも可能性も広がっています。地域活性化の流れは出てきていますし、自信も手ごたえもありますよ」と力強い言葉で語るDさんの挑戦は今年も続きます。
南部自治体学校
山城のまちづくりを考える
日時:2月14日(土)
13時30分〜16時30分
会場:やまなみホール(南山城村文化会館)
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
新しい年、?2015年を女性が真に輝く年に?と府内各単組の女性部が頑張っています。
「女性職員が働き続けられる権利の拡充を」と奮闘しているEさんを訪ねました。
Eさんは、1989年和知町に就職。当時は、「育児休業がなく、介護、子の看護、妊娠健診休暇もなく、その中でも育児休業は切実だった」といいます。労働者の長年の要求が実って、育児休業が1992年4月に制度化されたときには「子どもと一緒にいることができ、働きながら子育てができる。これで母親になれるとみんなで喜んだものです」とEさんは当時を振り返ります。
組合活動が職場を元気にする
しかしこの間、「制度は充実してきたが、?何かしら働きにくくなった?。昔に比べ、手間暇かけた物事が敬遠されるようになったのでは」とEさんは感じています。「組合活動でもそうです。仕事と家庭以外に、組合活動というエネルギーが必要です。でも、その活動、エネルギーが職場を元気にし、働きやすさを自らが作る活動だと思います。そんな意味もあって、?もっと仲よくなろう?と昨年11月22日、みかん狩りツアーを行いました」。
「よく言うのですが、労働組合がない職場は元気がないと思います」「女性部は、働く者の最後の砦、セーフティーネットです。困ったこと、悩んでいることがあったら何でも相談してもらえる、職場でも組合でも、お母さんのような存在の女性部になりたい」。
2015年、温かく力強い京丹波町職員組合女性部に注目です。
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
沖縄では、知事選挙、総選挙を通じて?米軍基地建設反対?の県民の意思が示されました。米軍基地が設置された京丹後市では、交通事故や騒音問題、銃の持ち出し等、安全・安心の約束未履行に怒りの声が広がっています。米軍基地はいらない!の声をさらに大きくしましょう。
京丹後に米軍基地が発足して約2カ月。本格稼働を前に、すでに6件の交通事故(12月23日現在)が発生、住民の中に不安の声が広がっています。
また、騒音問題も深刻。24時間稼働の発電機等から発せられる重低音騒音は、「夜は特にひどい、耳障りな騒音で眠れない」と基地周辺の住民から切実な声が出ています。
それ以外にも約束が守られていないことが次々と起こっています。銃の基地外での携帯、いつの間にか米軍関係者が160人から190人に、日曜や夜間も工事、環境調査、いまだに説明されない軍属の居住地など。こうした問題に対して、府や京丹後市は「聞いていない」「わからない」と言うばかりです。
問題・矛盾はますます大きくなります。「基地撤去まで、決してあきらめない」米軍基地いらない丹後集会(12/23)会場いっぱいの参加者で決意が確認されました。
この違和感を持ち続ける:京丹後市職員労働組合 中川享一書記長
9月20日以降、峰山町内で多くの軍関係者を見かけるようになり、組合員からも「体が大きく非常に威圧感がある」などの不安の声を多く聴きます。
配備されるレーダーは、屈強な軍属が自動小銃を持ち警備をする危険なもの。防衛省などの「レーダーは標的にならない」という説明に違和感を覚えます。
基地の存在に慣れることなく、この違和感を持ち続け自治体職員で構成する団体として基地問題に取り組んでいきたいと考えています。
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
謹賀新年「ポケット憲法」 [2015.1.1]
謹賀新年「ポケット憲法」
京都自治労連執行委員長 池田豊
2015年1月1日
▼憲法改悪に抗して
ちょうど50年前の1月8日、蜷川京都府知事は年頭記者会見で「今年からね、あたしゃ、憲法擁護の運動を行政とし推進していきたいと思ってんですよ。具体的に申しますとね、5月3日の憲法記念の前後に、京都府として憲法をもりたてる行事をする。これに賛同してくれる催しなどに援助していきたいと思ってんです」と述べました。
その後、京都府庁あげて憲法運動に踏み出し、マスコミは「京都府が憲法運動」と大々的に報道しました。
前年1964年からアメリカは本格的にベトナム戦争に突入。そして日本の米軍基地はアメリカの出撃基地としての役割を一層強めていきました。
同時に、内閣の憲法調査会が改憲のための答申を出し、憲法改悪で戦争への道を再び歩もうとしていました。
末川博立命館大学総長、住谷悦治同志者大学総長、大西良慶清水寺貫主、などの呼びかけで中央憲法会議を結成、京都でも京都憲法会議が結成されました。
▼三色の「ポケット憲法」
憲法会議支持委員第1号になった蜷川知事は、府の広報課に憲法記念日に向けて「ポケット憲法」の作成を指示。初版は1965年5月3日の憲法記念日に2万部が発行され、一般府職員、教職員は全員に、一般府民には希望者に無料で配布されました。
「日本国憲法」、「教育基本法」、「児童憲章」からなり、濃紺の表紙に白抜きで「憲法」と書かれた「ポケット憲法」はその後、女性には赤い表紙、教師は緑の表紙となり、府政の隅々に憲法の精神をいかした地方自治推進の大きな力となりました。自治体としての憲法運動は府庁正面に「憲法を暮らしの中に生かそう 京都府」の大たれ幕を掲げ、5月3日と11月3日に憲法集会開催となっていきました。
▼憲法と地方自治
憲法は主権在民、議会制民主主義、住民主権の地方自治を基本とする平和と民主主義の国づくりの根本理念で、地方自治体が単なる国の下請け機関でなく、国と地方の役割分担による限定的な自治組織でないことも明らかです。ましてその目指す姿が安倍首相の言う「企業が一番活動しやすい国」や「地方創生」でないことは明らかです。
住民のくらしを守る、すなわち安全に安心してくらすことのできる地域、命を育み文化的で豊かにくらす日々の営みを守ることこそが地方自治の役割と言えると思います。
2015年は、府内の全ての地域で憲法が生きる地域と自治体づくりに勇躍取り組みましょう。ポケット憲法を発行します。
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
現在、自治体に働く約半数の職員が嘱託職員や臨時・非常勤等の非正規職員。自治体職場は、非正規職員なしには回らない状態です。しかし、賃金・労働条件は劣悪なまま置かれています。京都自治労連は、非正規の仲間の「均等待遇」「安心して働き続けられる雇用制度」等を運動の大きな柱にして取り組んでいます。
こうした呼びかけにこの間、労働組合結成が相次いでいます。今回は、こうむ公共一般労組与謝野町支部と宇治市野外活動センター嘱託職員労働組合を訪ねました。
与謝野町有線テレビを支える元気な二人
こうむ公共一般労組与謝野町支部
与謝野町有線テレビ(CATV)は町独自で運営する全国的にも数少ないテレビ局です。議会や行政情報や町内の小中学校の運動会、「ふるさと瓦版」など独自の企画番組を制作・放送しています。アナウンサーのFさんとカメラマンのGさんを取材しました。
雪降る寒い現場でも笑顔でテキパキと
現場取材の日は、ふるさとを紹介する独自企画の撮影で町にある神社と巨木を、地元の名士と紹介するというもの。現場までの数百段ある階段を重いカメラと三脚を持って上がっていくGさん。現場では、Fさんがインタビューに備えて、出演者に声をかけ現場が和みます。現場を見て、どのような画像がほしいかGさんがテキパキ周辺を撮影。Fさんは、Gさんのほしい画像が撮れるように、出演者を誘導、声をかけます。名コンビ!
取材が終わっても、機材の保守、広報画像の撮影、編集作業で多忙です。
テレビ局の仕事は初めて!
FさんとGさんは、二人とも3年前、CATVの嘱託職員の募集に応募して、この仕事に就きました。「テレビは初めて」とFさん。結婚でこちらに移住。「仕事を探していたらここがあった」と。Gさんも前職は内装やインテリアの設計で「正職員のサポート業務と聞いて応募しました」。
この間つちかった二人の専門知識と技能は、この職場にかかせません。撮影から編集、ディレクター業務までこなすGさん。「自分で撮って自分で編集、それが町内に配信され、みんなが見てくれる。こんな仕事が気に入っています」。Fさんも「相手の方から楽しい話や予想してなかった答えを引き出せたときはうれしいですね」と仕事の楽しさを話してくれました。地域密着の放送局だけに反応がダイレクト。住民からの声援や「ダメだし」が直ぐに返って来るそうです。
組合に加入して、仕事や職場の疑問・不満をきちんと当局に伝えることができてうれしいとお二人。この間、要求書提出・交渉で、通勤手当の改善など成果がありました。「交渉では(組合役員が)当局にがんがん言ってくれたんです」とうれしそう。二人とも「もう少し時間に余裕を持って番組を制作したい」「これからも長く地域密着の番組制作に携わっていきたい」と抱負を語ってくれました。
声をあげてみんなで勝ち取った成果と自信
宇治市野外活動センター嘱託職員労働組合
昨年2月に結成された宇治市野外活動センター嘱託職員労働組合の仲間が元気いっぱいです。
出迎えてくれたのは、山岡啓基委員長、小林和剛書記長、Hさん、Iさんの4人。さっそくお話を伺いました。
「ありがとう」が誇りとやりがいに
彼らが働くアクトパル宇治は、野外でのさまざまな体験活動や学校・企業研修、スポーツ合宿、土日の体験イベントなど年間10万人が利用する自然に囲まれた施設です。取材の日は、日中にバウムクーヘン作り、夜はふたご座流星群の天体観測が行われていました。
「開設15年を迎え、認知度の高まりとともに、リピーターも定着してきた」と山岡さん。やりがいを尋ねると、「学生時代から天文に関わってきたこともあり、天文教室や天体観測など自分の好きなことが仕事になっていることは楽しい。天文に限らず“体験”はその場でしか味わえないので、『感動体験』を大事にしています。そのことに関わらせてもらっていることにやりがいと誇りを感じますね」とズバリ。
「利用した後に『ありがとう』と言ってくださる瞬間がたまらない」とIさんが話すと、みんなもそうだとばかりに笑顔でうなずきます。「また来ますと言って実際に来てもらえていることは嬉しい」「小さかった子どもが大きくなって、自分の子どもを連れて遊びに来てくれるなど人の成長にも出会える場です」。
おかしいことにはおかしいと言おう
しかし、やりがいある仕事と向き合い続ける中、自分たち嘱託職員と正規職員との賃金格差に疑問を持ちます。「同じ仕事をしているのに、なんで…」。改めて自分たちの働き方を見つめ直すと賃金に限らず休憩時間がとれていない等、おかしいと思える現状が次々と明らかになりました。
「声を出さなかったらいつまでもこの状態のまま。長く働き続けられる職場づくり、待遇改善を求めて組合をつくろう」と立ち上がりました。宇治市職労や宇城久地労協、京都自治労連の支援の下、2月に組合結成、3月に要求書を提出。交渉を重ねる中で、昼休みが十分に確保されていなかった問題は、2交代制を取りいれることで改善、始業時間前に業務の一環であるミーティングを行っていた問題は、2年間に遡って超勤支給を約束させるなど成果を勝ち取りました。
「声をあげたことで前進したことは嬉しい」と山岡さん。「おかしいことはおかしいと言わないとダメ。仲間と連帯することで言える場ができた」と小林さんが続けます。Hさんは、「成果が出たことが嬉しい。個人で言えないこともみんなで話し合って解決へと向かっていく。おかしいと思っていても言えなかったことが表に出せるようになったことは良いこと」と喜びをあらわします。
「組合としてはまだ始まったばかり。一つひとつ階段を上って、賃金や労働条件の改善にむけて取り組んでいきたい」。こう話す彼らの眼差しは力強さと自信に満ち溢れています。
京都自治労連 第1839号(2015年1月5日発行)より
15春闘討論集会&旗びらき
日時:
2015年1月9日(金)13時30分〜
10日(土)11時30分
場所:
京都きよみず 花京か京都市東山区清水(旧きよみず)
15春闘要求アンケートを急ごう
次回集約 1月28日(水)
最終集約 2月26日(木)
京都自治労連 第1838号(2014年12月20日発行)より