機関紙 - 組合活動カテゴリのエントリ
出席代議員の女性比率は30.2%でした。
いずれの発言も、確信に満ちた熱い発言であり、執行部提案を補強するものでした。組合員が減少傾向にある中での財政の課題、諸活動への力点の置き方、ジェンダー平等、機関紙のデジタル化など、出された意見や要望は執行部として受け止めて検討していきます。
発言の特徴の第一は、組合員の声を聞く活動です。アンケートや職場での対話など、職場が忙しくなる中で困難はありますが、地道な努力が語られました。不払い残業の課題などアンケート・対話の中から出てきた課題を取り上げ、当局とやりとりする中で解決につなげた事例も語られました。
第二に、賃金や人員闘争などの要求活動については、要求書の提出や全体交渉の実施などの取り組みが語られました。確定闘争では給与制度のアップデートの課題など制度が大きく変わる可能性があります。京都自治労連として随時情報発信をしますので、単組の情報も共有し、協力して取り組みをすすめましょう。
第三に、会計年度任用職員の処遇改善に向けた力強い発言も相次ぎました。基本賃金の大幅引き上げを勝ちとり、人事院が期間業務職員の公募要件を撤廃したことを力に、各単組でも公募要件を撤廃させましょう。
第四に、ジェンター平等について、平日夜や土曜・日曜の会議などは、育児・介護など時間的制約がある組合員は参加しにくく、そういった組合員の声を拾う努力、参加してもらえる工夫が必要、との意見をいただきました。京都総評のジェンダー平等宣言(案)を議論する中で、会議や取り組みのあり方について工夫ができないか、検討していきます。
第五に、組織強化拡大の課題です。未加入者への手紙やリアル歓迎企画の実施、組合員の意見を聞きながらのレクリエーション企画立案など、各単組の創意工夫が語られました。青年部活動への支援については京都自治労連としても次世代を担う青年層への支援を積極的に行うとともに、各単組でも青年との交流などを重視して取り組んでいただきたいと思います。
全体を通じて、住民・職員・組合員の声を聴き、現場の状況をつかむことの大切さが語られました。声をあげなければ、仕事も暮らしもよくなりません。仕事でも組合活動でも、一人ひとりの職員・組合員が主人公になって生き生きと活動することが大切になっています。いくつかの単組から、組合の活動を主体的に取り組む人を増やすことへの努力が語られました。グラウンドの外から応援するだけでなく、グランウドに立って一緒に活動参加する仲間を増やしましょう。
一つひとつの活動が、自治労連運動を職場に示し、組織の強化・拡大につながります。確定闘争はこのことの絶好の機会です。討論で語られた教訓や取り組みを職場に持ち帰り、みんなで推進していきましょう。
京都自治労連 第2015号(2024年10月5日発行)より
大会翌日の9月14日、C自治労連賃金権利局長を講師に、「確定闘争を巡る情勢と課題」と題した秋季年末闘争学習会をオンラインで開催しました。
Cさんは、(1)今年度の給与をどうするのか、(2)「給与制度のアップデート」との関係から来年度以降の給与制度等をどうするのか、の2点がこの24確定闘争で主要課題になると強調。
人事院勧告の内容や給与制度のアップデートの狙いを詳細に解説し、「要求実現には当事者が声を上げることが大事」と締めくくりました。
京都自治労連 第2015号(2024年10月5日発行)より
宇治市の風土に魅せられて
宇治市職労 Dさん、Eさん
「学生時代を京都で過ごすなかで教科書で見る景色が多い宇治市に惹かれた」とEさん。学校教育課で貧困世帯等への就学援助に従事し、子どもたちに分け隔てなく教育が行き届いていることに社会的な意義を感じていると話します。
「母の友人が宇治に住んでおり、よく訪ねていたことで愛着があった。落ち込んだ時期に母と二人で宇治駅付近を散策し、とても楽しく心が晴れた体験をして宇治が一層好きになった」とDさん。保育支援課で就労条件が異なる保育士の給与計算などを担当しています。
「後輩たちの拠り所になる先輩になりたい」(Eさん)、「自身で考えた企画で人の役に立ちたい」(Dさん)と『10年後の自分の姿』を話すと同席された組合役員から盛大な拍手が沸き起こりました。
京都自治労連 第2015号(2024年10月5日発行)より
京都自治労連女性部
第62回定期大会
日程:10月5日(土)10時〜12時30分
会場:ラボール京都4階第1会議室(オンライン併用)
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より
人事院は8月8日、官民格差1万1183円(2.76%)を解消するため、すべての職員の月例給と一時金を引き上げる勧告を行いました。「給与制度のアップデート」にかかわっては地域手当や扶養手当の見直しを勧告しました。その概要をお知らせします。
3年連続で月例給・一時金を引き上げる勧告が行われたことは、「すべての労働者の賃上げで景気回復を」と官民一体で取り組んだ24春闘結果を反映したといえます。
しかし、中高年層ではわずか1%程度の引き上げにとどまり、物価高騰にも及ばない低水準です。また、大卒初任給は約12%の引き上げですが、やっと民間初任給に追いついた程度で十分とはいえません。
一時金は、期末手当・勤勉手当に均等配分するとされ、能力・成績主義を強める姿勢に変わりはありません。再任用職員の支給月数は常勤職員のほぼ半分の水準が維持され、不当に低く抑えられています。
地域手当は、都道府県単位に大くくり化されますが、級地区分による20%の地域間格差は残されたままです。京都府内はこの大くくり化で多くの自治体が非支給地から8%支給地になる一方、京都市域が10%から8%になり、給与水準を低下させない取り組みが必要です。
扶養手当は、配偶者に係る手当を廃止し、その原資を用いて、子に係る手当を引き上げるとしています。民間では未だ多くの企業が配偶者に家族手当を支給しているにもかかわらず、政策的に配偶者に係る手当を廃止しようとするものです。
また、係長級〜本府省課長補佐級の俸給月額の最低水準を引き上げる、勤勉手当の成績率上限を引き上げ平均支給月数の3倍に設定するなど、一部の者のみを優遇しようとしています。
これら、地域の分断、世代間の分断、成績主義による職場の分断を許さず、生計費原則に基づく大幅賃上げ、会計年度任用職員の処遇の抜本的改善と雇用の安定、実効性ある時間外労働上限規制と長時間労働解消、人員増などを求めて奮闘しましょう。
取り組みの中で組合員・職員との対話を広げ、自らの要求でたたかうとともに、組織の拡大強化につなげましょう。
2024人事院勧告のポイント
■月例給(2024年4月遡及)
採用市場での競争力向上のため、初任給を大幅に引き上げ
俸給表改定率(行(一))1級 11.1%、2級 7.6%、3級3.1%、4級1.3%、5〜7級1.2%、8〜10級1.1%
■一時金(ボーナス)(2024年12月一時金から適用)
■給与制度のアップデート(2025年4月実施)
(1)俸給
- 初任給・若年層の俸給月額を大幅引き上げ
→人材確保の困難性を踏まえ、24年4月に遡及して先行実施 - 3級から7級で初号近辺の号俸をカット
→若手・中堅優秀者、民間人材採用時の給与改善 - 8級以上で職務の級間の水準の重なりを解消
→昇格により給与が大きく上昇
(2)地域手当
- 支給単位は都道府県単位を基本に広域化
- 現行7区分を20%から4%刻みの5区分に
- 京都府は全域8%(4級地)
※国の施設はないが、現行は長岡京市16%、八幡市・精華町6%、城陽市・大山崎町3%と総務省が指定
(3)その他諸手当
- 扶養手当の見直し
配偶者に係る手当を廃止し、子に係る手当を13,000円に引き上げ(2年間の経過措置) - 通勤手当の支給限度額を15万円に大きく引き上げ
新幹線・特急料金、高速道路利用料金も支給限度額内で全額支給
- 再任用職員の手当拡大
住居手当や異動の円滑化に資する手当を新たに支給
(4)一時金(勤勉手当)
勤勉手当の成績率の上限をこれまでの「標準者の約2倍」から「標準者の約3倍」に引き上げ
■国家公務員の育児休業法の改正
- 1年に月10日相当、1日の上限時間数なく取得できるパターンを選択可能に
- 非常勤職員の育児時間について、対象となる子の範囲を小学校就学前の子に拡大
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より
再任用で働く Aさん(精華町職)
今回も再任用職員の処遇が低く、一時金も正職員や会計年度任用職員の引き上げ率に比べ低く抑えられ不公平感を感じます。給与ベースが低く、物価高の影響をもろに受けています。生活できる賃上げと、年金がもらえる65歳まで安心して働ける職場確保へ一組合員として頑張りたいです。
会計年度で働く Bさん(京都市職労)
昨年の給与改定は全国で半分以上の自治体が正規職員同様に会計年度任用職員も4月遡及改定を行いましたが、京都市では4月遡及はかないませんでした。
昨今の物価上昇が続き生活がひっ迫している中、今年は物価上昇に見合った給与の改善を望みます。
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より
8月29日、京都自治労連は京都府・京都市人事委員会に対し、全ての職員の生活改善につながる給与改善、時間外労働縮減、人員増、会計年度任用職員の処遇改善など26項目の要請書を提出しました。
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より
先月14日、岸田首相は次期自民党総裁選に立候補しないと表明した。会見で「身を引くことでけじめをつける」と言ったが、顔が替われば自民党自体が変わるとでも思っているのだろうか。世論調査でも78%の国民が「首相退陣では信頼回復とならない」と答えている。実際、政治資金パーティーを使っての裏金作りは自民党の各派閥で当たり前に行われてきた。パーティー券を購入する企業からの実質的献金であり、それをやめないかぎり自民党主導の政治ではお金をくれる企業には目を向けても、国民には目を向けることがないことを国民はお見通しなのだろう。
新総裁のもと10月から11月には解散総選挙が行われるとの報道もあり、公務関係者の中には人勧実施のための給与法改正審議に影響が出るのではとの見方がある。短期的には大事なことだが、長期的に見てもっと大事なことは、いい加減自民党政治に決別し、国民に目を向けた政治への転換を図る絶好のチャンス到来ということではないだろうか。(F)
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より
全国どこの自治体でも、地域産業の支援、振興は重要な課題です。財政が厳しい中でも、様々なアイデアや工夫で、商工業、農業、水産業を支援しています。
そんな中でも、今注目のふるさと納税とクラウドファンディングを結び付けた事業を展開している宮津市商工観光課のCさんに、補助金などの制度設計と地域の産業支援についてお話を伺いました。
行政の商工振興事業にクラウドファンディング活用
宮津市は、商工会議所と一緒に様々な事業者支援を行っています。最近では、地元金融機関、専門家等とも連携しながら、市内で新規に事業を起ち上げたい人や、事業内容をブラッシュアップしたい人に向けて、「未来天橋塾」と銘打った参加型・実践型の塾を開催しています。Cさんはこの取り組みの担当で、これまでも積極的に係わって、市内の商工業の実態や塾に参加する起業者の思いなどを学びました。「市内で操業している皆さんやこれから起業したい方、新商品を開発したい方などが安心して利用できる支援制度をつくりたかった」と制度設計への思いを話します。その新しい制度は「ふるさと納税型クラウドファンディング活用事業補助金」。名前の通り、クラウドファンディング(以下CF)にすることで、起業内容や新商品に対する市場の反応などを確認することができ、さらにふるさと納税型にしてCFへの参加者へ信用と安心感を与え、寄附促進にも繋げます。市役所内でふるさと納税を担当している課とも何回もすりあわせをしたと言います。
「ふるさと納税のしくみもCFのしくみも何もわからなくて一から勉強しました」とCさん。「最大の目標は宮津で末永く事業を続けてもらうことです」と強調します。また、これまでの補助金にありがちなお金を渡すだけではない制度にもなりました。
市場の変化に迅速に対応した産業支援
宮津市の基幹産業で観光業は大きな柱のひとつです。宮津市は「美食のまちづくり推進事業」として、食の魅力を観光業のみならず農林水産業、製造業などへと広げていく取り組みを行っています。この事業もCさんが担当です。
最近では「宿食分離」といわれ、旅館やホテルで食事をせず(飲食を提供しない)に外で食事をする旅行スタイルに変化しているといい、「宿食分離」で食事難民が出ていると言われています。「それがどの程度のものなのか現在調査を行っています。地域の状況を正確に把握し、商工会議所など連携機関に発信していくのも行政側の重要な役割だと考えています」とCさん。どこの観光地でも課題となっていますが、宮津市でも観光客がくる土日祝祭日と平日の人口差がとても大きく、飲食業で起業を考えている人には大きなネックになります。「市場や地域の変化にあわせて補助金制度や支援制度の柔軟性や見直しも大事だと思います」と企画立案やその検証に日々頭を悩ませています。
部署間連携して企画ができる苦労と楽しさ
Cさんは入庁して15年目。これまで企画や政策、観光にかかわる部署に所属し、立案と実施を担当してきました。「役所の中には本当にたくさんの部署があって、それぞれノウハウやアイデアを持っています」「上司や先輩らのアドバイスは本当にうれしい。励みになります」と立案中の楽しさ、やりがい、仲間への感謝を話します。
インタビューでCさんから出てくる言葉は、宮津市をいい街にするために役所に何ができるか、そんなことをいつも考えていることがうかがえ、楽しくお話が聞けました。
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より
7月28日と8月4日、「宇治市の小学校給食の良さを多くの人に知ってほしい」と、宇治市職労給食分会の組合員(給食調理員)も参加する「うじ給食ファンクラブ」主催で夏休み親子クッキング企画が開催されました。
保護者らと一緒に給食調理員の組合員が考えた当日のメニューは、小学校給食で人気の「抹茶白玉フルーツポンチ」。参加者と一緒にさっそく白玉だんごを手作り。この白玉も宇治市の小学校給食では、調理員が一つひとつ手で丸めて作っていることを伝えると参加者から驚きの声が上がりました。
それぞれ手作りのフルーツポンチを食べた後は調理員への質問タイム。アレルギー対応のため、小麦粉ではなく米粉を使ったカレーを作るなど直営の自校方式だからこその給食調理の工夫をはじめ、様々な苦労はあるものの、組合員にとって子どもたちの「美味しかった」「ありがとう」の言葉が働きがいにつながっていることを伝えました。
参加した保護者からは、「調理員が子どもたちのために、誇りと熱い思いをもって作っていることを知れて嬉しかった」「本当に自校方式の小学校給食を残していきたいと改めて思いました」などの感想がありました。
成長期の子どもにとって給食は、食育の観点から重要なもの。きめ細やかな対応で心身の健やかな成長を保障し、また、災害時や緊急時にも対応できるのは直営の給食調理員がいるからこそです。
京都自治労連 第2014号(2024年9月5日発行)より