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機関紙 - 組合活動カテゴリのエントリ

京都自治労連は、9月11日(金)、ラボール京都において第88回京都自治労連定期大会を開催します。今年の大会は、コロナ禍のもとでの大会です。大会の意義を、小林竜雄書記長に聞きました。

コロナ禍で明らかになった「公共」の役割

コロナ禍に直面し、構造改革や公務の民営化等による公務公共の脆弱さが顕わになる中、改めて私たちが担う「公共」の役割とその拡充を求めてきたこれまでのたたかいが重要になっています。

私たちは、安倍暴走政治をストップし、憲法が生きる地域と自治体づくりをめざし、この1年間、次の点に重点を置いた運動を進めてきました。

(1)「憲法自治体づくり運動」を推進し安倍政権の早期退陣をめざす。(2)公共サービスの「産業化」など住民生活と地域破壊を許さず、誰もが安心して住み続けられる地域・自治体づくりをすすめる。(3)8時間働けば人間らしい生活ができる働くルールの確立をめざす。(4)格差と貧困の解消、社会保障の拡充など、住民生活の向上と地域経済の再生をめざす共同の運動を広げる。(5)原発ゼロをはじめ、安全・安心の地域社会づくりをすすめる。(6)民主的自治体建設と政治革新に向け取り組む。(7)あらゆる取り組みを組織の拡大強化につなげ全単組での増勢をめざす―などです。

全単組の奮闘で、要求や共同の前進、貴重な経験・教訓、そしてドラマが生まれました。

誰もが安心して暮らせる自治体

第88回定期大会は、この間の到達点を踏まえ、次の意義と任務を持った大会です。

第1に、コロナ危機で明らかになった、新自由主義にもとづく「選択と集中」政策からの転換を図ること、公共サービス・社会保障制度の拡充、持続可能な地域づくりなど、憲法をいかして住民のいのちと暮らしを守り、安心して働き続けられる賃金・労働条件と職場・地域づくりに取り組むことです。

第2に、憲法をいかした社会的諸制度の実現、憲法が生きる地域と自治体づくりに向けて、安倍暴走政治ストップの取り組みを職場・地域から展開すること、誰もが安心して住み続けられる自治体づくりをすすめることです。

そのためにも、第3に、組織強化・拡大、次世代育成・継承をすすめる意思統一を図ることです。特に、執行委員会の定例開催や時々の要求書提出、交渉配置などの原則的な労働組合活動を強化するとともに、非正規労働者の思い切った組織化を図ること、また、すべての単組で次の担い手づくりを重点課題としてすすめること、こうした取り組みを通じて何としても増勢に転じることです。

あるべき自治体の姿を大きな運動で

これらの意義と任務を旺盛な議論で確認し、コロナ危機を乗り越え、住民のいのち暮らしを守る自治体本来の役割が発揮されるあるべき地方自治の実現に向けて、運動を飛躍させる意思統一の場となる大会にしていきましょう。

新型コロナ感染防止対策にもご協力ください。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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女性部は、9月2日(水)午後1時30分〜第58回定期大会をラボール京都で開催します。

今年の大会は、新型コロナ感染拡大のもと、住民のいのち、暮らしを守る自治体の仕事のありかたやテレワーク含め働き方の変化が起こる中での開催となります。

一方、私たちの職場には要求があふれており、「なんとかしたい」と思っても、ゆっくり話す時間さえない毎日です。

男性の産休制度化案、ハラスメント防止対策指針作成など新たな動きもあります。

大会では、府内の各単組から参加いただき、本音でゆっくり話せるトークタイムも交えながら、現状と女性部活動の交流をし、来年度の活動方針や役員体制を決定します。

新型コロナの感染拡大防止のため定数の2倍の広さで半日のみの開催とし、密にならないよう工夫します。大会成功のため、各単組からの代議員参加をお願いします。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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7月22日、中央最低賃金審議会は、2020年度地域別最低賃金の改定について「現行水準維持が妥当」として、有額での答申を示しませんでした。現在の最賃は全国平均で901円(京都909円)。最低賃金の現行水準では、到底暮らすことが出来ないことは明らかです。

コロナとのたたかいは、長期化が予想されます。今こそ政府は、思い切った中小企業支援策を行うとともに、大企業の内部留保460兆円も活用し、最賃の大幅引上げを行うべきです。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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京深層水

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組合活動
 2020/8/7 19:20

 先月、沖縄県の玉城知事が米軍基地関係者の新型コロナウイルス感染拡大に懸念を表明していた際、これは対岸の火事ではないと案じていたが、27日に京丹後市の米軍レーダー基地の軍人が同市初の感染者となったことが明らかとなり、7月末で4人が感染している。

米国はコロナ感染者、死者ともに世界最多で入国拒否の対象国にもかかわらず、日米地位協定によって米軍人はパスポートなしで出入国でき、その際の検疫も免除されている。そんな米軍人が日本国内を自由に移動し、基地外で普通に「市民」生活を送っている。

先日も米軍関係者の酒気帯び運転事故が問題となったばかりであるが、米軍基地が存在することによる問題点が改めてコロナ禍で浮き彫りとなった。

感染症対策として本来国がすべき国境措置による防疫体制をサボタージュしておいてそのツケを地方自治体や住民に回すことなど絶対にあってはならない。1日も早く日米地位協定を抜本的に見直すことこそ政府がすべき仕事ではないのか。(F)


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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「与謝野町ブランド戦略」としてスタートしたホップの栽培が、今収穫の最盛期を迎えています。

与謝野町は地域農業支援の一つとして、ビールの原料となるホップの栽培を6年前から支援しています。『クラフトビール』が全国でブームになっている今、与謝野町の取り組みは大きな注目を集めています。

手探りでのスタートから6年で大きく飛躍

「与謝野町の農家は約87%が水稲です。この土地が米作に適しているからです」と与謝野町の農業現状について話すAさん。全国的にも米の消費量が減る中、国の政策も米作から他の農産物生産へシフトを促しています。役場として町内の農業をどう支えていくのか調査・検討していました。その中で、一農家からホップ栽培の話が出たのがきっかけでスタートしました。

Aさんは「そもそもホップは北海道や東北など寒いところでの栽培が適していると考えられています。与謝野町で栽培できるなんて誰も考えなかったと思います」「今年は天候不順やコロナで大変でしたが、無事収穫期をむかえて、少しホッとしています」と生産者の苦労をねぎらいます。

初年度は、1個人・1法人で栽培をスタートし収穫量は100キロ程度でしたが、昨年は4個人・1法人で1・1トンを超えました。作付面積も当初より5倍以上に。今年は昨年以上の収穫を期待できます。

新たな課題が次々と役場の役割と責任も

Aさんは農林課に配属されホップ栽培の支援を担当して3年になります。「前任の先輩の苦労は大変だったと思います」とAさん。初めてホップを栽培する農家をどう支えるか、すべてが手探り、初めてのことばかりだそうです。

まずは初期投資にお金がかかります。補助金の対象でもある高さ5メートル以上の『棚』の設置は10アールあたり200万円かかります。「設備投資や技術面等、生産者は新しいことを始めるリスクがあります。その中でホップの栽培を勧めるわけですから責任を感じます」。

また、ホップの市場は大手ビールメーカーの契約栽培がほとんどです。しかし、与謝野ホップは栽培から管理、販路まですべて独自で作らなければなりません。Aさんは今でも次々に出てくる課題に対応する毎日です。「収穫したホップを一体いくらで売ったらいいのか、市場自体がほとんどないので、値段をつけるのに苦労しました」と笑うAさん。

「収穫が増えてくると新しい問題がでてきます。高所作業車が必要だとか、大きな保管庫が必要だとか。ほかにも、商品としての品質保証や管理など。京都与謝野ホップ生産者組合の事務のサポートも行っています」と忙しそうです。

農家が「与謝野のホップ」と自信を持って生産できるために 

収穫量が年々上がる中で、与謝野のホップが全国の注目を集めるようになりました。Aさんは「全国からホップの問い合わせがあります。また、他県からの視察なども増えてきました」と話します。

ここ数年は与謝野ホップを使った缶ビールも作っています。「まだまだ数は少ないですが与謝野ホップを使ったクラフトビールを販売してくれる店舗も出てきました。なにより、町内の認知度をあげて、安心してホップを作ってもらえる農家を増やしたいですね」「補助金の性格上いつまでもできるわけではないですから、私たちは黒子に徹して、生産者の意見・要望を丁寧に聞き、自立して収益をあげるよう応援することです」とやりがいを話してくれました。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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1980年代から世界に広がる民営化の波

 水道民営化は、1980年代、まず南米に導入され、次にサッチャー元首相のもとでイギリスが導入、90年代には世界銀行やIMFなどの国際金融機関が債務国への融資条件に入れ、民営化の波は北米から欧州、南米、アジア、アフリカなどへ、「水メジャー」(ヴェオリア、スエズ、テムズ・ウォーターなど)により全世界へと拡大していきました。

民営化後の水道料金は、ボリビアが2年で35%、南アフリカが4年で200%、フランスは24年で265%、イギリスは25年で300%も上昇しています。高騰した水道料金が払えず、南アフリカでは1000万人、イギリスでは数百万人が水道を止められました。料金値上げだけでなく、水質の悪化や滞納者への給水停止により感染症が蔓延するなどの問題も起こっています。

再公営化が世界の流れ

世界では、2000年から2014年の15年間で35カ国の少なくとも180事業が民営化した水道事業を再び公営に戻しています。高額の違約金を払ってでも公営に戻している主な理由は、(1)水道料金の高騰、(2)財政の透明性欠如、(3)行政が民間企業を監督する難しさ、(4)劣悪な運営、(5)過度な人員削減によるサービス低下などです。

パリ市の水道事業は1985年から、民間企業がコンセッション方式などで運営を行うようになりました。契約期間の25年間、経営は不透明で、市議会が経営の情報を企業から得ることも極めて困難でした。再公営化後の調査で、7%と報告されていた営業利益が実は15〜20%だったことも明らかになりました。専門の職員も部署も失った市当局や市議会は企業からの報告を信じるしかありませんでした。

国連が総会で「水と衛生設備に対する人権」決議を採択したのは2010年です。同決議は33カ国が共同提案したもので、水と人権に関するこれまでの歴史のなかで画期的なものでした。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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クミアイに入ったよ 4

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組合活動
 2020/8/7 18:40

今回のクミアイに入ったよ!に登場いただくのは、民間企業からの公務職場へ転職してきた二人です。二人とも新たなチャレンジを求めて公務職場に飛び込んできました。就職して4ヶ月が経ち、自分の出来ることや役割が見えてきたと話す二人。仕事が充実している様子でした。

経験を生かし地域サポート
綾部市職労:Bさん

「地域で建設土木関係の仕事を長年してきました」と話すBさんは地元綾部市で10年以上民間の会社で働いていました。綾部市が年齢条件を広げて技術職を募集していることを知り、新しいことに挑戦したいと応募したそうです。「家族もいますしこれからも綾部で暮らしていきたいです」と、住民や地域で役に立つ仕事を求めていたことがインタビューから伺えます。

下水道課に配属されたBさん。市役所は、仕事等で申請書類を出しに行くところだったそうで、Bさんは「今は申請書類を受け取り確認・審査する側になりました。同じ関連の仕事をしていましたから、経験生かして、スムーズに書類が受理されるよう丁寧にサポートしていきたいです」「ここでの仕事の全体像が見えてきた感じがします。今はコツコツ仕事を覚えていきたい」と仕事のやりがいを話してくれました。

地域を代表する産業に関わってがんばる
宇治市職労:Cさん 

Cさんは生まれも育ちも宇治市。京都市内の大学を卒業後、兵庫県の産業機械の会社に就職しましたが、埼玉県の支店に転勤になりました。「やりがいのある仕事でしたが、家族や恋人が気になりました」と話すCさん。宇治市のHPで職員募集を知り「地元に帰る」と応募したそうです。面接では「市役所で何がしたい」との問いに、Cさんは、「住民の為だとか、地域の為だとか、しどろもどろになってしまいました。面接官の厳しい眼が印象に残っています」と苦笑いします。

Cさんの配属先は、「農林茶業課」。宇治市らしい課で宇治茶のPRイベントなどを企画する仕事を担当しています。「曖昧なまま宇治市に戻ってきた私にとって、宇治を代表する宇治茶の発展にかかわる仕事に携わることは気が引き締まる思いです」と力強い言葉がCさんから返ってきました。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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沖縄米軍基地で239人(7月28日時点)の米軍関係者のコロナ感染が明らかになるなど、全国各地の米軍基地で感染者が増大しています。

このような中で、7月29日と30日に京丹後米軍レーダー基地の米軍人・軍属のいずれも30代の男性が感染が明らかとなりました。さらにその後、2人の軍人と、感染した軍属と接触のある市民の女性の感染が明らかとなり、5人の感染者が短期間に出ています。

京丹後市内でのコロナ感染者はこれまでゼロ。米軍関係者が初めての感染者となりました。

現在、京丹後の米軍基地には、160人もの軍人・軍属が勤務しており、クラスター発生が危惧されます。感染が明らかとなった4人をはじめ、全員が基地外に居住しており、市民との接触の機会もあり、市民から「心配が現実になった」と不安の声が上がっています。

米軍が日米地位協定により検疫状況や感染対策など詳細を明らかにしない中で、京都府や京丹後市は、住民を守るため、徹底した情報開示や感染防止の具体策を求めるべきです。6月には米軍関係者による飲酒運転事故が発生しました。住民の安心安全が確保されない事態が続いています。基地撤去の態度表明が求められています。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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新講座:労働問題の「困った」に役立つ労働法

講師(敬称略):村中 孝史(京都大学教授)他

開講日:第1・3金曜日 全9回
【10/16、11/6・20、12/4・18、1/15、2/5・19、3/5】
(予備日3/19)

開講時間:19時〜21時
受講料:15,500円【資料代含む】


秋からの新講座・リニューアル講座

・自然療法としてのアロマテラピー
・オンライン・ファシリテーション講座
・英会話おためし短期2回講座
・いまこそ始める英会話入門
・京都案内トレーニング
・TOEIC受験スキル向上コース

●受付開始:Web・電話 9月7日(月)
●受付時間
  平日:午前9時〜午後8時
  土曜:午前9時〜午後5時(日祝休み)
●お申込み・お問合せ:ラボール学園
  TEL 075-801-5925
  Email gakuen@labor.or.jp


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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かわさき・ふみひこ=1951年岡山県生まれ、32年間、京都府の児童相談所に勤務/2007年4月から虐待問題に取り組む職員等を支援する子どもの虹情報研修センター研究部長となり、2015年4月からセンター長

著書:『虐待死 なぜ起きるのか、どう防ぐのか』(岩波新書)、『うちに帰りたくないときによむ本』(少年写真新聞社 監修)他


虐待は、社会全体で考える問題
子どもたちの将来や命を守るため
児童相談所の拡充は急務

 児童虐待が後を絶たず、犠牲となった子どもたちの凄惨なニュースが続きます。コロナ禍の今、深刻な児童虐待の増加も心配です。"あの人に会いたい"今回は、京都府の児童相談所で32年間勤務され、現在は、子どもの虹情報研修センターのセンター長として虐待問題に取り組んでおられる川﨑二三彦さんにお話を伺いました。

――なぜ虐待が続くのでしょうか

川﨑 虐待は、4つの要素が揃うとリスクが高まると言われています。すなわち、(1)親自身の子ども時代が不遇で、ケアもされていない(2)現在の生活に強いストレスがある(3)社会的に孤立し、援助者がいない(4)望まぬ妊娠など親にとって意に添わない子、です。

2つめに挙げた生活上の問題では、経済的困窮なども大きな要素となります。現在の日本は、7〜8人に1人の子どもが貧困状態にあり、ひとり親家庭の貧困率も約5割でOECD諸国の中では最悪です。私は10年以上前に出した岩波新書「児童虐待」で、「思い切った社会的コストを」と述べましたが、こうした貧困を克服する政策を充実させてほしいものです。

ところで、虐待が生じた家族への支援は、児童相談所等の専門機関が対応すればいいというわけではありません。子どもが所属している学校や保育所等での取り組みも重要ですし、保健、医療、教育、司法を含めたさまざまな立場の人が知恵を絞り、協力していくことが不可欠です。また、社会的に孤立している人が多いことを考えると、そんな親子と気軽に挨拶するような関係づくりも虐待の未然防止につながる大切なことです。あちこちで取り組まれている「子ども食堂」なども貴重です。要は、「虐待問題は、社会全体で考える問題」だということです。

――コロナ禍で虐待は増えるのでしょうか

川﨑 学校が一斉休校となり、遊び盛りの子どもたちが屋内で過ごす時間が長くなり、親御さんも仕事がなくなったり、自粛やテレワークで在宅時間が長くなりました。親子ともストレスを抱えたまま1日中家の中で過ごすことで、虐待が深刻化していないか気がかりです。反面、家庭内の情報が隠されて虐待の発見が難しくなり、通告件数がむしろ少なくなったとも聞いています。また、通告を受けて安全確認のために児童相談所等が家庭訪問しても、「こんな時期に来ないでください」などと言われることもあります。感染防止と虐待から子どもの安全を守る、この二つをどう両立させるのか、児童相談所等の機関は、大変難しい課題を突きつけられているのではないでしょうか。

――児相の体制強化には、労働組合も強く要求し地方自治体からも繰り返し要望がされています

川﨑 児童相談所の体制が欧米などと比べて脆弱であることは、以前から指摘されていました。こうした中で、2018年には東京都目黒区で5歳の女児が虐待死し、「ゆるしてください」などと書いたメモが発見されると、虐待に対する社会的な関心が大きく高まりました。

政府は、「児童虐待防止対策の強化に向けた緊急総合対策」を打ち出しましたが、翌19年には千葉県野田市で小学4年生女児の虐待死事件が発生します。実は私は千葉県の検証委員長として課題や提言をまとめましたが、こうした事件も背景にして、児童福祉法等の改正が行われました。そこでは、子どもの権利擁護などの柱とともに児童相談所の体制強化も謳われ、具体策として児童福祉司や児童心理司の大幅増員の計画も示されました。

あらゆる部門で行政改革が進行し、自治体職員が減員される中、子どもの虐待を防ぐために政府がこうした増員を提起したことは、それだけ現場が逼迫しているということでもありますが、重要なことだと考えています。

とはいえ、児童虐待問題は、単に人員を増やせば解決するというものではありません。というのも、子どもの安全を確保するため、保護者の意に反してでも虐待された子どもを一時保護する等の権限を持つのが児童相談所です。当然保護者と鋭く対立することもあり、新しく来た新人職員が簡単に担えるものではないからです。中には多忙と困難の中で燃え尽きてしまう職員も現れます。

私の勤務する子どもの虹情報研修センターは、指導者層の研修を担当していますが、コロナ禍で参集型の研修開催が難しい中、オンライン研修等も行っていますが、申込み多数のためお断りする方も出ています。こうした状況下でもしっかり学びたい、子どもや家族に支援したいとの思いは大変強いと感じています。

――仕事のやりがいについてどう思われますか

川﨑 私は京都府職員時代の全てを児童相談所で勤務しましたが、実は行政職として入庁し、相談現場で働くことなど想定外のことでした。「自分が相談員になってもうまくいくはずがない」と思うと、最初は苦しみばかりでしたが、しばらくするうち、この仕事がさまざまな人と出会う大変創造的な仕事だとわかって、退職まで児童相談所で働くことになりました。

とはいえ、今この仕事をされている方は、私が従事していた頃の何倍もの困難と何倍もの業務量に直面し、大変な努力をされています。まずはそのことに敬意を表したいと思いますし、国や自治体のトップにいる人たちにも、子どもたちの将来や命を守るために職員が日々奮闘していることを分かってほしい。

多忙のあまり、職員の皆さんは、一つ一つの家族の固有の特徴等に思いをめぐらせる余裕がないかも知れませんが、同僚や上司などと短時間でも言葉を交わし、チームワークを大事にして対応していただければ、苦しいけれども、がんばってみようという気持ちがわいてくるのではないでしょうか。

皆さんの取り組みを心から応援しています。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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