機関紙 - 組合活動カテゴリのエントリ
自治労連の2012年春闘方針を確立する第44回中央委員会が、1月26日・27日、京都で開催されました。
あいさつを行った野村委員長は、国家公務員の賃下げ反対、震災復興のたたかいが広がるもとでの春闘だと強調。大企業が内部留保266兆円ためこむもと、賃金・労働条件、雇用改善にむけてたたかいを呼びかけました。
春闘方針案を受けて活発な討論が交わされ、12春闘方針として、公務員賃金改善の取り組み。非正規雇用労働者の雇用安定と賃金・労働条件改善。「税と社会保障の一体改革」を許さず、「地域主権改革」に反対し、住民のための自治体職場をつくる「対話と提言」運動をすすめる。そのためにも民間労働者との共同を推進することなどを満場一致で確認しました。
非常勤職員の処遇改善で前進:京都市職労
今年の人事委員会勧告において、非正規職員を含む全職員の勤務条件の適切な制度運用の必要性を報告させた。この勧告を足がかりに非常勤嘱託員の勤務条件の改善を勝ち取った。定期昇給を求める要求に対しては、経験加算給について現行の「5年経過ごとの追加算」という運用を「3年経過ごとの追加算」に短縮させるとともに、加算の増額を勝ち取った。また、短時間勤務の嘱託員に係る一時金支給について、週15時間30分以上勤務する者にまで拡大させた。
3・11原発ゼロ・アクション in舞鶴の成功へ:舞鶴市職労
舞鶴市に隣接する高浜町には、市役所から直線距離で12・3?に関電の高浜原発がある。福島原発の事故を受けて避難対象区域が30?に広がった。舞鶴市域のほぼすべてが対象になる。約9万人の市民を避難させなくてはならない。
しかし、3日前の大雪では、国道でトラックがスリップして大渋滞を起こし、市役所にたどり着けない職員が多発した。こんな時に原発事故が起きれば、住民を避難させようにも、バスも車も全く動きが取れない。雪の中を歩いて避難することになるのだろうか。
3月11日に舞鶴で開催される「3・11原発ゼロ・アクションin舞鶴」の成功に向けて全力をあげて取り組む。集会全体で2000人、舞鶴市内から1000人を集めて脱原発への大きな大きな取り組みにしたいと考えている。
市長にもはっきり脱原発のスタンスを取らせるためにも、大きな取り組みが必要だと考えている。
また、原発に近い地域だからこそ、原発に代わるエネルギーはもちろんだが、舞鶴市も含めて原発立地地域の産業育成、雇用対策が絶対に必要。それも併せて取り組みを組み立てたいと考えている。
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より
京丹後市職労も参加する公契約問題丹後懇話会は、1月22日、峰山コミュニティーホールで、「循環型経済で市民も自治体もみんな元気に」と題して、岡田知弘京都大学教授を招いて講演会を開催。100人を超える市民や市議会議員が2時間近い講演に熱心に耳を傾けました。
地域コミュニティがいのち守る役割
岡田教授は冒頭、3・11が問いかけた問題と題して、東日本大震災で東京が思いがけない被害と混乱に見舞われたことを例に挙げて、一極集中型の国土構造のもろさと、原発依存型エネルギー政策の危険性が露呈したことを明らかにしました。そのうえで、震災時、地元市町村や地域が培ってきたコミュニティが重要な役割を果たしたことを紹介しました。
つづいて、住民一人ひとりの生活が維持・向上するためには、地域が活性化し「豊か」になる必要があると説きました。ところが、「市町村合併で地域活性化」と称して平成の大合併を進めたものの、活性化どころか地域の衰退に拍車がかかってしまったことを明らかにしました。
公契約条例で地域循環型経済を
一人ひとりの住民の生活を向上させ、地域再生に向けた戦略として、?構造改革、規制緩和政策の根本的見直し、?地方の産業を住民生活向上に直接つながるものに、?公契約条例を制定して、地域循環型経済を目指す−−ことが挙げられました。
そして最後に、地域づくりに成功している湯布院の人は、「お金持ちよりも、『ひと持ち』『こころ持ち』になりたい」と話していることを紹介し、「地域づくりは楽しいもの。地域づくりは人づくり。自分を知ることで、自分を向上させ、人生を豊かにする」と述べ、講演を締めくくりました。
講演終了後には、岡田教授を囲み約30人の参加者で懇談会を行い、様々な取り組みについて交流を深めました。
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より
国家公務員の賃金を引き下げる特例法(賃金引下げ法)をめぐって、民主党が自民、公明両党とのあいだで人事院勧告のマイナス0・23%の実施を含む8・03%削減する協議を続行しており、緊迫した状況を迎えています。
審議入りのめど立たず
新聞各紙は、「民主、自民、公明3党が11人事院勧告に従い、0・23%の賃金引下げを行い、加えて、2年間で7・8%削減を実施することで基本的に合意した」との報道を行いました。
その後の報道では、賃金削減には合意しつつも、自民党が主張した地方自治体への賃下げ要請は民主党が持ち帰り、民主党が主張した公務員制度関連法案の審議入りは自民党が持ち帰り、現在のところ、民主党内で公務員制度関連法案とセットの姿勢は崩しておらず、結局、これまでと同様に審議入りのめどは立っていないというのが状況です。
また、一部に実務者協議で現給保障廃止の2年先送りが合意されたかの報道がありましたが、これは、あくまで7・8%削減の上での措置ということで、協議の対象になっているものと思われます。
消費税増税への「露払い」に
そもそも、公務員の賃金削減は消費税増税を合理化するために持ち出されたもので、「露払い」として位置づけられており、絶対に認めるわけにはいきません。国家公務員の賃金が8・03%も削減されれば、地方公務員の給与削減へと連動することは火を見るよりも明らかです。公務員賃金切り下げは、私立の学校、福祉施設の職員、民間の病院など、人事院勧告に準拠する職場も多く、さらなる賃下げを招きます。米倉経団連会長は、「もうこれで定期昇給もやらないよ」と言っているほどです。
公務員の賃下げは、共済年金の引き下げにとどまらず、厚生年金の引き下げにも連動し、さらなる賃下げの競争を招きます。今でも国民の懐が冷え込んでいるときに、さらに懐を冷やすことは、景気も、経済も財政も破たんに導き、被災地の復興はさらに困難になります。京都の地域経済にも重大な被害をもたらします。絶対に許すわけにはいきません。
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より
厳しい寒さの中、1月31日から全労連・公務部会の国会前座り込み行動が始まっています。
2月10日は、公務員賃下げ法の撤回、消費税増税反対、比例定数削減反対などの要求を掲げて「中央行動」が計画されており、京都自治労連からも25人の代表を送ります。
各単組から、政府・中央省庁に職場・地域の切実な要求の実現を迫る代表を派遣しましょう。
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より
京都こうむ公共一般労働組合舞鶴支部は、1月30日、要求書の提出を行いました。支部が独自に取り組んだアンケート結果や、この間の支部での議論を重ねて作成したみんなの要求を申し入れました。
申し入れで支部役員は、「現在の舞鶴市役所では、臨時・嘱託職員が約360人働いて、全職員の30%を占めており、市民サービスを遂行するうえで無くてはならない役割を果たしている」と非正規職員の大きな役割を強調。
そして、ここ数年の運動によって、長年の要求であった通勤手当や病気休暇、忌引休暇が付与され、今年度から賃金の改善も図られたが、まだまだ年収200万円以下の低賃金の職員が多くいる。
また、市民のために業務に励み技量の向上に努めても、「いつ雇止めをされるか分からない不安定な気持ちで日々過ごしている」と非正規職員の気持ちを述べ、安心して働くことができるよう、?雇用の更新については、本人の希望を尊重し雇用を継続すること、?基本賃金を上げるとともに昇給を、?退職手当の支給、?一時金の支給、?有給休暇を取得しやすくするとともに、制度の充実を、?選挙事務の手当てを正職員と同一に――など8項目の要求と、職場から出されていた個別要求、冬用のジャンパーの貸与など3項目を申し入れました。
対応した当局は、「市政運営への日々のご奮闘に感謝している。要求は検討し後日回答させていただく」としました。
舞鶴支部では、ひき続き組合の仲間を増やし、要求を前進させ、安心して働ける職場づくりへ奮闘しています。
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より
2012春闘すべての職場から要求を結集しよう!
京都自治労連第179回中央委員会
日時:2月9日 午前10:30〜
会場:ラボール京都
記念講演:
脇田 滋氏(龍谷大学教授)
12春闘情勢・自治体労働者に望むこと
韓国の非正規労働者のたたかいにもふれて
内容:2011確定闘争中間総括
2012春闘方針について
その他
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より
新年早々の1月7日、12春闘の方針確定に向けて、討議を深める春闘討論集会が京都市内で開催され、15単組64人が参加。執行部からの春闘方針提案、尾藤廣喜弁護士を講師とした学習会を受け活発な討論が行われました。また昼休みには、京都市長選の宣伝を行いました。12春闘方針は、単組での討議を踏まえて2月9日の第179回中央委員会で決定されます。
京都自治労連12 春闘討論集会
住民とともに住み続けられる地域を
春闘討論集会のあいさつを行った尾崎副委員長は、京都市長選挙情勢について触れ、「この間、公契約条例で業者と対話する中で理解と期待が広がっている。脱原発、再生可能エネルギーについても住民の中で大きな変化が生まれており、自治体労働者がどれだけ住民の中に入って奮闘するかが重要になっている」「市長選挙に勝利して、新しい日本を切り開こう」と呼びかけました。
方針案の提案をおこなった田村書記長は、11確定闘争の中間総括と春闘情勢の特徴について述べ、「地域に打って出る、全組合員参加の春闘にする、前段での京都市長選挙に勝利する」ことの重要性を強調。
具体的な方針として、?働くルールの確立、労働者の生活改善で景気回復と住民本位の復興・復旧の取り組み、?職場からのたたかいで、賃金、人員、働きつづけられる労働条件の前進、?脱原発、再生可能・自然エネルギーへの転換、?TPP反対、社会保障と税の一体改革に反対し社会保障の充実、?地方自治の充実、京都市長選挙勝利、住民の生活を守るたたかい、?平和と民主主義を守るたたかい、?組織拡大の取り組み、などを提案しました。
たたかいの前進の中で中央委員会の開催を
全体討論では、「前歴是正の改善勝ち取り、清掃の年末年始特別収集の日数削減提案跳ね返す。賃金ライン改善の検討など、次につながる確認を取った」(宇治市職労)、「保育所の閉園反対署名の取り組みに全組合員が参加、目標上回る2万筆が集まった」(向日市職労)、「嘱託職員の経験加算改善、一時金支給範囲の拡大。技能労務者の採用を5年ぶりに勝ち取った。カウンターを超えて市民とともに活動してきた事に確信持つこと大切。みんなで市長選挙をたたかう」(京都市職労)、青年部がパワーポイントを使って沖縄平和ツアーを報告するなど、秋季年末確定闘争での貴重な経験が発言されました。続いて、2つの班に分かれて分散会討論が行われ、経験交流とともに12春闘の方針の討議を深め、2月9日の中央委員会を春闘のたたかいが前進する中で、とりわけ、京都市長選挙の勝利の中で開催しようと意思統一を行いました。
京都自治労連 第1768号(2012年1月20日発行)より
●「バイバイ原発3・10京都」
円山音楽堂
3月10日(土)13:30〜
スピーチ:小出裕章氏(京大原子炉実験所)
●3・11 原発ゼロアクション in 舞鶴
しおじプラザ(JR東舞鶴駅近くの公園)
3月11日(日)14:00〜
3月11日に起った東日本大震災から間もなく1年を迎えようとしています。京都北部と京都市内で、脱原発をめざす二つの大きな市民集会が計画されています。
10日の「バイバイ原発3・10京都」は、アイリーン・スミス氏、安斎育郎氏、宗川吉汪氏、原強氏ら14人が呼びかけ人となって、実行委員会が結成され集会成功へ準備が進んでいます。また、北部地域を中心に開催される「3・11原発ゼロアクションin舞鶴」も実行委員会が開催され、市民が参加したくなる企画が進んでいます。
それ以外の地域でも、「3・11」を挟んで様々な企画が行われています。原発事故が起これば、住民の暮らしも文化も破壊され、まちは崩壊します。職場ぐるみ、家族ぐるみで参加しましょう。
京都自治労連 第1768号(2012年1月20日発行)より
新しい1年の始まりにあわせ、各単組で旗開きが行われています。
福笑いやビンゴゲーム、音楽合唱などオリジナリティー溢れた盛りだくさんの企画に、いっそうの飛躍と奮闘を誓い、団結と絆を固め合っています。
京都自治労連 第1768号(2012年1月20日発行)より
1月10日、市立第3保育所の閉園に反対して署名運動等に取り組んでいる向日市職労は、宇治市の保育所で民営化を経験した保育士の永澄勤子さんを講師に招いて学習会を開催しました。学習会には、組合員21人、保護者11人が参加。宇治市での民営化の経過や具体的な活動についての経験を学び、「子どもたちを不安にさせないためにも頑張ろう」と決意を固めあいました。
公的保育の大切さを市民に理解してもらう努力を
昨年6月、向日市は、公立保育園の1つである第三保育所を2013年3月末に廃園にし、近隣に民間保育園を新設する計画を明らかにしました。これに対して、保育士や保護者が「十分な説明や協議・納得もないまま計画だけがすすむのはおかしい」と反対署名運動を展開、2万4千筆を超える署名が短期間に寄せられました。昨年の12月議会に、保育所の閉園に反対する請願が提案されましたが不採択になっており、今回の学習会は予断を許さない情勢の下での開催となりました。
宇治市で民営化された保育所である北小倉保育所と槇島保育所で勤務し、民営化反対の運動に取り組んできた永澄さんは、「民営化でどうなったか」について、子供たちの様子や保育の引き継ぎ、雇用問題などの具体的な話を参加者の疑問や不安にわかりやすく講演。そして永澄さんは、「民営化されても公立でやってきた保育は尊重されるが、それも2〜3年たてば、民間の特徴を出した保育が行われるようになる。民間は民間なりに“いい保育”と考えて実践されていることであり否定はしない。しかし、公立が保育の基準であることは変わりがない。公立の保育を守らないと、民間の保育も守れない」「公立保育を守るカギは、公立保育の果たす役割、国や自治体が保育に責任を持つ意味を、市民や当局、議員も含め理解してもらうことが必要だと思う」と話しました。
また、保育士と保護者の共同した取り組みについては「保護者と保育士は立場が違うので、運動の過程では何を取り組むかについてよく話し合った。一致できないところもある。一致できる点で共同して取り組むことが必要だ」「力を合わせて、向日市の公立保育所を守ってほしい」と呼びかけました。
話を聞いての感想
≪保育士≫
引き継ぎ保育のことでは、どういう所が大事だったのか話していただいて、よくわかった。言い続けていくことや曲げられへん所を持っておくことの重要さがよくわかった。
組合としての考えと保護者との中で悩む所もあったが、話を聞いていろいろやっていったらいいんだと思いました。
≪第3保育所保護者≫
宇治市のお母さん達も私たちと同じ気持ちでやってこられて心強く感じた。
今、どれだけ法人に公立の保育水準を保ってほしい!と訴えていても時間が経てば法人のやり方にもなるし、あきらめもでてきてそれが当たり前にもなってしまうと聞いてショックだった。そうならないためにも今、行政に対して訴えていかないといけないのだと強く思った。
京都自治労連 第1768号(2012年1月20日発行)より