機関紙 - 組合活動カテゴリのエントリ
4月18日、京都自治労連も参加する京都社会保障推進協議会が「新型コロナ感染症に係る第11次要望書」の提出と懇談を行い、京都自治労連からも参加しました。
必要な人に必要な医療を
今回の申入れでは、5月8日から新型コロナウイルス感染症が法律上、従来の「2類相当」扱いから「5類」に移行することや、既に新たなコロナウイルスXBB.1・5の感染拡大が始まり、第9波に入ってきていると研究者が指摘するなど、新たな情勢の局面に入るもとで、府民のいのちと暮らし・雇用・営業を守るために、京都府による新たな施策を求めました。
具体的には、(1)感染状況をリアルタイムで掌握するために、政府が中止した全数検査に変わるモニタリングを府独自で行うこと、(2)第8波で発生した高齢者施設・障害者施設の利用者・自宅療養者など、医療アクセスができなかった状況を総括し、必要な人に必要な医療が提供できるようにすること、(3)病床確保のための病院間連携について府として連絡調整を行うこと、(4)府として病床確保支援金制度を創設することなど13項目を申し入れました。
対応した戸田保健福祉部総務課参事、三輪感染対策参事らは、「現在、診療医療機関1034をコロナ対応として確保している。病床約1300床を5月以降、対応できるようお願いしている」「移行計画を取りまとめ中」「現在は週報体制だが、今後国の方向では状況が分からなくなる。現在も、コロナによる死亡の報告も市町村から2ヶ月程度かかっている」などとしました。
社保協は、「府民のいのちが守れない国の方針には、しっかり意見を述べ、府民を守る府独自施策の具体化を」と強く求めました。
京都自治労連 第1998号(2023年5月5日発行)より
組合員の親睦・交流の機会として文化・スポーツ行事を実施します。新規採用の仲間、新しい組合の仲間、そして家族と一緒にぜひご参加ください。
■第17回 ファミリー魚釣り大会 つかみ取りもあるよ
とき:6月11日(日)10時30分開会
ところ:朽木こがわ渓流センター(滋賀県高島市)
定員:250名(申込超過の場合は抽選)
申込/企画詳細:所属の組合役員または組合書記局までお問い合わせください。
参加費:
大人(中学生以上)3,000円
小学生1,000円
小学生未満無料
申込締切:5月24日(水)
■第43回 軟式野球大会
とき:
第1日目 6月17日(土)
10時30分 開会式
11時 試合開始
第2日目 6月24日(土)
11時 試合開始
ところ:太陽が丘第3・第4野球場(宇治市)
○優勝チームに近畿ブロック大会への出場権。
■自治労連近畿ブロック 第27回 将棋大会
とき:6月3日(土)11時〜16時
ところ:西宮市職員会館(兵庫県)
○3人1チームの団体戦。
○上位2チームに全国大会(7月)への出場権。
京都自治労連 第1998号(2023年5月5日発行)より
4月13日、京都総評と京都社保協が呼びかけた「府民みんなの総行動」が行われ、京都自治労連の仲間も参加、府内各地で「大軍拡、大増税やめろ」「最賃1500円以上」「物価上昇を上回る大幅賃上げを」とアピールを行いました。
「府民みんなの総行動」には、府内13ヶ所、230人が参加しました。
宇城久地域のみんなの総行動は近鉄大久保駅で行われ、総評が作成した「最賃1500円実現」のTシャツをみんなが着て元気にアピールを行いました。赤と白のおそろいのTシャツは、アピール力が抜群で遠くからでも目立ち、いつも以上にチラシの受け取りもよく、「これだけ物価が上がったら生活できへん」「期待しているよ」などの激励の声が寄せられ、参加した仲間も元気になりました。
また、4月14日の夕方には、最低賃金を今すぐ1500円以上に引き上げを求める「ディーセントワーク」宣伝がJR二条駅前で行われ、公務と民間の労組が一緒に訴えました。
京都自治労連 第1998号(2023年5月5日発行)より
4月20日、京都自治労連、京都国公、京教組、福祉保育労等でつくる京都公務共闘は、京都府人事委員会、京都市人事委員会へ「公務員賃金の大幅引き上げ並びに2023年勧告作業にあたって」の要求書を申し入れました。
申し入れでは、「四半世紀以上の実質賃金低下やコロナ感染、歴史的な物価高騰が国民の命と暮らしが深刻な事態になっているもとで、これらを打開するためにも、大幅賃上げ・賃金底上げ、人員増などの公務・公共サービス・教育の拡充が欠かせない」と強調。労働基本権制約の「代償機関」として積極的な役割を果たすことを強く求めました。
京都自治労連 第1998号(2023年5月5日発行)より
なかばやし・ひろし=
1953年愛知県生まれ。
京都大学大学院博士課程修了、博士(工学)、景観論や都市計画史を専攻する。
2008年まで平安女学院大学教授、2021年まで神戸松蔭女子学院大学教授。
京都まちづくり市民会議・新建築家技術者集団・自治体問題研究所・NPO西山夘三記念すまいなどを活動の場とする。
近年の主な著作、「迷走する京都―ポストコロナの観光をめぐって」『世界』(2021年10月号)、『学校の統廃合を超えて』(共著、自治体研究社、2022年)。
京都を疲弊させる高さ規制緩和
新景観政策を生かすまちづくりを
京都市は昨年11月27日、都市計画の見直し案(規制緩和)を発表しました。計画案では、「人口減少に歯止めをかける」ためだと建物の高さ規制の見直しを含めた提案を行い、4月25日から実施されています。今後の京都の景観だけではなく、経済や市民の暮らしに大きな影響を及ぼす見直しです。まちづくり研究者で、京都のまちづくりに様々な提案をされてきた中林浩さんにお話を伺いました。
――京都市の人口が減っていると言われますが、実際はどうですか
実は、京都市の人口は、50年間のスパンで見るとほぼ横ばいです。ところが、2021年1月と2022年1月の住民基本台帳による人口減少1万2千人が「日本一の減少」とマスコミも大きく報道しました。しかしこの減少には、大学都市京都の特殊性があります。
新型コロナ感染症が大流行し、授業がオンラインで行われた影響が大きく、コロナが一定落ち着き、大学の対面式授業が再開され始めると人口は戻ってきています。今回の人口減少は、コロナ感染拡大と密接な関係があるといえます。
人口の増減を、地域ごとに見ると新景観政策で高さ規制を厳しくした上京区・中京区・下京区・南区では2000年から増加しています。減少しているのは郊外の高層集合住宅で構成される、洛西ニュータウンや向島ニュータウンです。
京都市が言う「高さ規制で高層マンションが建てられないので人口が増やせない」は、全く事実に反しています。確信犯的と言わざるを得ません。
京都市から若者が流失する大きな要因は、ホテル建設ラッシュによる地価高騰や、子育て施策の貧困、保育予算の大幅カットなど子育てしにくいまちだからです。
また、京都市が言うように、高い建物(高層マンション)が建てば若者が定着するでしょうか。タワーマンションは高価すぎて若者には手が出ません。オフィス不足の解消とも言いますが、果たしてそれだけ経済のポテンシャルがあるのでしょうか。
――今回の都市計画の見直しの問題点を把握するために、2007年の京都市新景観政策の意義の理解が必要と思いますが
京都のまちづくりと景観を守る大きな論争は、1986年の西武プリンスホテル建設問題あたりから始まりました。その中において、2007年に始まった新景観政策は大変重要な意義を持ったものです。2004年に国の景観法が成立し、その影響を受ける内容となっていますが、全体として新景観政策は、京都・まちづくり市民会議やまちづくり運動が主張し発表していた構想や提案にきわめて近い内容です。まちづくり運動がこの政策を押しあげたといえます。
まちづくり運動の主張は、京都市全域全体の構成を保全することでした。
一般的な中心部居住地 10m(2階建)、商業機能の強い地区 14m(4階建)、幹線街路沿い 20m(6階建)、幹線街路ですでにスカイラインがそろいつつある地区 31m(オフィスで9階建・マンションで11階建)が妥当な建築の高さだとしていました。これらが新景観政策に取り入れられました。
また、都心居住地西部(西ノ京・壬生・西七条)など、かならずしも伝統的建造物は多くないが、低層高密の市街地を維持してきたところが、従来美観地区ではなかったのですが、新法で美観地区にあたる景観地区となりました。景観地区は、建設にあたっては市長の認定を必要とするきわめて重要な場所です。
今回の見直しは、住民運動の成果を多分に取り入れたこの新景観政策を踏みにじるものです。と同時に、景観地区にはあまり手を付けていないなど、新景観政策が意識されてもいます。
――新景観政策を、後退させる規制緩和の具体例をお話しください
とりわけ新景観政策を後退させるのは次の点です。
西院駅西南部の一帯の高さ規制を20m・25mから31mにしようとしています。現在は、市民が中低層で密度高く住んでおられます。高さ規制をきびしくした方が、密度ある居住地ができると思います。高さ規制をゆるめると、土地が荒れ中低層の住宅は住みにくくなり、空き地や駐車場が増えたりします。中低層高密がもっとも合理的な姿です。
市の提案で特に問題なのは、山科の外環沿道や向日市境で超高層ビルが建つようにしようとしていることです。高度地区を無指定としています。京都市域にタワーマンションの建つ条件を作り出そうとしています。
――若い人たちにとって魅力的で住みよいまちは
私たちが学ぶ必要があると思うのはイギリスです。イギリスは、1960年代から70年代にかけて構造不況、失業、犯罪多発、地域の荒廃などが顕著になりイギリス病と言われました。1990年代ごろから、改善の取り組みが始まり、運河の美化や土壌汚染地を森に変え、小学校を中心とした地域づくりなどが始まりました。この運動を飛躍させたのが、1997年の労働党ブレア政権です。
ブレア政権は、社会的排除を克服することを最重点課題としました。つまり政策に参加する市民を広げることが、もっとも効率的な方法だと気づいたのです。バーミンガム市は、工業都市でイギリス病の典型のような都市でしたが、貧困者・高齢者・移民の積極的な社会参加策を展開。建物の高さ規制を強化した再開発を行い経済も好調となり、同市の再生は「イギリスの奇跡」と呼ばれました。
――自治体と職員への要望をお聞かせください
イギリスの経験でも触れましたが、まちづくりに市民の声を反映する政策づくりへの転換です。これまで多くの市民が、京都市のまちづくりに様々な意見や政策提言を行ってきました。しかし京都市の態度は、これらの意見に真摯に向きあってきたとは言えません。市民の声を聞こうとしない自治体に発展はありません。
また自治体労働組合が、政策的イニシアチブを発揮されることを期待します。
京都自治労連 第1998号(2023年5月5日発行)より
参加費:無料
講演:
野放図な軍拡がジェンダー平等をつぶす
〜社会保障減らし、ツケ回しは女性に!?
竹信 三恵子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)
日時:6月4日(日)13:30〜15:45
会場:京都教育文化センター202号室
オンラインでの参加もできます
お申し込みはこちらから6月1日(木)締切
京都自治労連 第1998号(2023年5月5日発行)より
京都自治労連青年部 新採歓迎企画
「スプリングフェスタ」
日程:5月20日(土)13:00〜(予定)
グリーンランドみずほ(京丹波町)
内容:スポーツ企画&BBQ
生かそう憲法 守ろう9条
5・3憲法集会in京都
日時:5月3日(憲法記念日・水) 13:30〜
円山野外音楽堂
講演:末浪靖司さん(ジャーナリスト・日本平和委員会常任理事)
集会後・京都市役所までデモ
京都自治労連 第1997号(2023年4月5日発行)より
「住民のために仕事がしたい」「学んできたことを生かして地域に貢献したい」――新年度が始まり、期待や希望を胸に、新規採用の仲間が職場にやってきました。
さっそく新しい仲間が組合に
3月からスタートした23春の拡大集中期間で新しい仲間を組合に迎えています。
こうむ公共一般労組綾部支部では、会計年度任用職員の学童指導員が加入し、さっそく交渉に参加されています。京都府職労連でも、「近い」組合役員や組合員からの声かけで22年度の新採職員や子育て世代の未加入者、府立医大の会計年度任用職員の方を加入に繋げています。
新採一人ひとりに寄り添って
私たちの仕事は、地域に密着して住民サービスの向上をめざすやりがいのある仕事です。住民から感謝されたり、困難を乗り越えて業務をやり遂げたり、仕事を通じて嬉しい場面がいっぱいあります。一方で、慣れない環境や仕事のなかで悩んだり、行き詰まったりすることもあります。そうしたときに「あなたの近くに助けあえる、励ましあえる労働組合とその仲間がいるよ」「一人で悩まず組合に声をかけてね」「安心して働き続けられる職場環境を一緒につくっていこう」と対話を重ねましょう。
新しい仲間を組合に迎え入れるには、組合員みんなの力が必要です。「自分が加入したきっかけ」「組合があって良かった経験」など"自分の言葉"で組合を語り、加入を訴えることが大切です。単組の活動紹介と合わせて、「あなたの生活を丸ごとサポート」する組合のホケン=自治労連共済の魅力を伝え、組合員拡大の取り組みを進めましょう。
京都自治労連 第1997号(2023年4月5日発行)より
京都自治労連は、3月22日に京都府人事委員会、23日に京都市人事委員会に対して、物価高騰に対応した緊急勧告を行うよう緊急要請を行いました。
歯止めがかからない物価高騰のもと、民間企業も労働者確保、生活防衛のために賃上げを実施。また、「インフレ手当」を支給する企業もあります。
1974年・2009年には臨時勧告が行われています。「秋の勧告まで待てない」と緊急勧告を強く求めました。
京都自治労連 第1997号(2023年4月5日発行)より
岸田政権がすすめる大軍拡路線が、住民のいのちと暮らしを脅かしています。京都自治労連が行った春闘キャラバンでの懇談で、少なくない自治体当局が「外交・防衛は国の専権事項であり意見を言う立場ではない」としています。住民のいのちを守る自治体こそ「大軍拡反対」を発信すべきです。
日本全土が戦場に
準備が始まっている
浜田防衛相は国会で、「集団的自衛権を行使した後、事態によっては他国からの武力攻撃が発生し、被害を及ぼす可能性がある」と認めました。
また、全国283地区の自衛隊基地・防衛省施設の約2万3000棟を核・生物・化学兵器や核爆発などあらゆる脅威に耐えられるよう、「強靭化」をすすめる計画が明らかとなりました。計画には、舞鶴の海上自衛隊司令部の地下移転や、祝園分屯地(精華町)に長射程ミサイル保管用大型弾薬庫を拡張する工事も含まれています。予算措置は、2023年度から10年。前半5年で4兆円、後半5年を含めると膨大な額が必要となります。危険な大軍拡に今後5年間で、43兆円もの軍事費が使われます。すでに国の23年度予算では、軍事費が異常に突出する一方で、社会保障費1500億円削減など暮らしの予算が圧迫されています。
「強靭化」計画は、日本全土が攻撃される事態に備えての計画です。「国防は国の専権事項」と言って、目の前ですすんでいる住民のいのちが危険にさらされる事態に「国に何も言わない」首長や議会でいいのでしょうか。地方自治体の最大の仕事は、住民のいのちを守り、福祉を向上させることです。
今、自治体・首長・議会に求められているのは、安保法制、「安保3文書」、大軍拡にきっぱり反対することです。統一地方選挙に行きましょう。
京都自治労連 第1997号(2023年4月5日発行)より