機関紙 - 組合活動カテゴリのエントリ
一方的市政運営は大きな弊害生む
宮津市職 西橋 望 書記長
宮津市では、一方上程が常態化している異常な事態が続いている。一度労使の間に生まれた溝は、そう簡単に埋まるものではない。「またやるのではないか」との不信感が増大していく。宮津市では行革を進めるために、大きな痛みを市民・職員がこうむった。痛みをこうむる中にあって、最終的な目的は、当局も職員も一緒「生命と財産を守っていきたい」で、そのために仕事に専念したいと思っている。私腹を肥やそうと思っているものはいない。職務に専念していくための溝を作らないことを最後まで再考願いたい。親心を持って職員を支えて欲しい。
弊害が出ました事業に、ICTの活用事業がある。宮津市職では、一方的な職員削減や給与カット等に代表される市政運営に原因があったと思っている。宮津市の悪いところをまねるのではなく、京丹後市さんにあっては、せっかくここまで積み重ねてこられた信頼関係を守って欲しい。
せっかく今まで積み上げてこられたものを破談にすることは、本当にもったいない。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
11月27日、日本環境学会会長の和田武氏を迎えての「再生可能エネルギーを考える」と題した講演会が舞鶴市で行われ、300人を超える参加者で会場は一杯になりました。主催したのは、府北部の宮津、綾部、舞鶴、福知山などの地労協や民主団体などで作る実行委員会。会場には北部各自治体の管理職の姿も見られました。
講演の中で和田氏は、再生可能エネルギーの開発を政府がサボり、原始力村に群がる電力会社や原発メーカー、一部の研究者がマスコミとともに原発を推進してきたことを明らかにし政府の政策を厳しく批判しました。
一方ドイツやデンマークでは、固定価格買取制度を導入し、再生可能エネルギーの普及に積極策をとっており、農山村で住民共同の太陽光や風力発電が企業化され、地域経済や雇用を支えていることを紹介し、再生可能エネルギーの普及をすすめるためには制度を整えることが重要と強調しました。
そして、府北部は資源が豊富でバイオマスに風力があり、中小水力、地熱、太陽光などを活用し、農山村中心に地方の活性化が起き過疎化をストップさせ、若者に魅力あるまちができると呼びかけました。
来年2月には、隣接した福井の原発14基全てがストップします。府北部では、今回の講演会を契機に、脱原発・再生可能エネルギーの普及で安心して住続けることができる地域づくりへ共同が広がります。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
11月12日(土)女性部秋の平和ツアー「地球環境から平和を考える旅」(三重県青山高原)に44人(うち家族7人)が参加。風力発電所見学・学習とハーブ園でほっこりしたひとときを過ごしました。
車中で、気候ネットワーク京都事務所豊田陽介主任研究員から「世界は自然エネルギーにシフト」「原発に頼らず、エネルギーシフトと温暖化対策は可能」などのお話を聞き、久居榊原風力発電所を見学。
眼下に伊勢平野、遠くは伊勢湾を望む青山高原に、高さ50m、直径50・5mの羽根がゆっくりまわる風車群(津市営4基含め42基)が見られ、その大きさと耳を澄ますと聞こえる羽音を体感。
やはり、現地へ来て学ぶことが大切と実感。青山高原に吹く風に乗せて「原発NO!自然エネルギーへの転換」を発信していこうとの思いになりました。
その後、青山リゾートでランチとハーブガーデンを散策。学んで交流して元気になった1日でした。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
11月24日、「いのちと暮らし、雇用と営業を守る」をメインスローガンに、秋の府市民総行動が取り組まれました。
早朝から夜まで
行動は、早朝の京都府庁前、京都市役所前での宣伝に始まり、午前中は各団体代表が参加しての京都府要請を実施。商工労働観光部、健康福祉部が対応し、経済・雇用対策や公契約条例、原子力防災をはじめ、子育て支援、医療体制の充実など、社会保障施策について意見交換。
昼休みには府庁東門前にて街頭演説と府庁包囲デモを行い、京都府への個人請願行動を展開。
午後からは、京都市役所前にて対市行動への意思統一集会を行い、京都市への個人請願行動に取り組み、京都市へも要請を実施。
夜には京都市役所前にて街頭演説と集会が行われ、来年2月の京都市長選挙に立候補を表明している中村和雄弁護士が連帯挨拶を行いました。その後、国保問題、保育プール制、公契約条例実現、30人学級実現、TPP問題、子ども医療費など各団体から訴えが行われた後、デモ行進が取り組まれました。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
日本平和大会 in 沖縄
〜米軍基地撤去 日本安保廃棄 京都自治労連から5人が参加〜
日本平和大会が、11月25日〜27日、沖縄県名護市で開催され約1300人が参加。いま、沖縄では、政府は普天間基地問題で辺野古への新基地建設問題で、着工の前提条件である環境影響評価書を年内に県に提出する計画。これに対して県議会では全会一致で提出断念を求める意見書を可決しました。
全国からの参加者は、様々な沖縄の現実とたたかいを学び沖縄と全国の米軍基地撤去、日米安保条約廃棄へ連帯と団結を強める決意を固めあいました。
青学連スポーツフェスタ
〜童心に返り団結と交流強めた〜
11月27日、京都自治労連青年部が加盟する京都青学連主催で、スポーツ交流大会が団体対抗運動会として行われ、教職員や建築職人など様々な職種の青年約70人が玉入れやムカデ競争、綱引き、対抗リレー等、童心に返って楽しみました。自治労連チームは惜しくも準優勝でした。
京丹後市職労ソフトバレー大会
〜楽しさがはじけた!〜
11月19日、第4回京丹後市職労ソフトバレー大会が、24チーム135人の参加で盛大に開催されました。女性部役員や保育士の指導で「ラーメン体操」でウォーミングアップ。競技では、優勝は久美浜病院の「チームYELLOW」が接戦を制して見事優勝。同大会のもう一つの楽しみが、応援合戦などのパフォーマンス。楽しさがはじけました。京丹後市職労では、この一体感を大事にし、働き甲斐ある職場づくりへ取り組んでいます。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
代々守り伝えられてきた伝統や文化が市町村合併で、少なくない地域で消滅の危機に瀕しているものがある。それは、故郷への愛情の危機でもある。こうした危機を乗り越える取り組みが、与謝野町岩滝で行われた。11月13日の「岩滝大名行列」である。総勢300人による豪華絢爛な時代絵巻が繰り広げられ、2万人を超える観光客が訪れた。大名行列に、“奴さん”で出演した与謝野町岩滝在住で宮津市職書記の深田祐司さんを訪ねた。
岩滝大名行列は、歴史に忠実で「生きた文化財」といわれている。10時、行列が出発。まず、みんなを驚かせたのは、食料や荷物を運ぶ「駄荷」(だに)と呼ばれる人足が行列の先頭に登場したことだ。ひげもじゃの顔、汚れた衣装にふんどし姿、挙句の果てに酒を飲み博打を始める。リアリズムに富んだ岩滝大名行列ならではの演出だ。
華やかな行列が続き、深田さんは、立傘(たてがさ)の奴さんで登場。「ひぃーさぁーようーい」の掛け声に合わせピタッと動きが合う。9月から、毎週一回練習してきた成果が出る。
岩滝大名行列の起源は、江戸時代後期の天保6年、岩滝の豪商が大名行列の道具一式を出石藩から買い受けて、岩滝村へ寄贈したのが始まりで、以来176年にわたり継承されてきた。
歴史ある岩滝大名行列も、昭和35年から途絶えるが、何とか岩滝の文化を後世に引き継ぎたいと保存会が結成され平成3年に復活し、以後10年に一度の開催となる。
深田さんは、復活した最初の大名行列から参加しており、今回で3回目だ。
実は、10年に1度の開催も、今回は11年目となった。原因は、市町村合併で岩滝町が無くなり与謝野町となったことだ。合併した他の町でも、同様の行事がなくなっている。
こうした中で、「岩滝の文化、誇りを後世に継続したい」と保存会のみなさんの奮闘もあり、今回、与謝野町誕生5周年記念事業として復活した。
深田さんは、「今までだったら、一参加者だったが、今回初めて継承していく責任を感じた」という。そう感じたのは、深田さんだけではないだろう。合併という試練を乗り越え、後世に引き継ぐべき文化を守り継承することが、ふるさと再生につながるのではないだろうか。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
自治振興課:人事委員会勧告を参考に、給料表改定しないと 労使合意した場合、その決定を尊重する
自治振興課:国に連動する地方公務員給与削減を求めてきた場合 市町村とともに国に意見を言う
各単組での年末確定交渉が始まる中、11月17日、京都自治労連は各単組における要求前進を勝ち取るため、府自治振興課交渉を行い、当局の姿勢をただしました。自治振興課からは、山口課長と西村副課長らが対応しました。主な回答とやり取りは次の通りです。
要求書に対する回答の要旨
【基本姿勢】
従来と変わらず、組合と話し合いを継続する。スタンスは、府民目線、市町村目線で技術的助言を行っている。労使交渉は基本。職員団体の理解を得て決められるべき。法律・政令に基づいて助言している。市町村の実情を聞き、必要なことは国へ意見も言う。
【賃金確定】
給与削減法案、国の人勧、府の人勧もあり混沌とした情勢だ。これまでの府内市町村は、人勧準拠であり、今年度も人事院勧告に基づいた取り扱いを行うことが適当ではないか。ただし、府人勧も参考に総合的に判断されるべきだ。
現給保障の廃止は、市町村で考えていただきたい。住民説明が必要。
【国の削減法の地方への影響】
政府の6月の国会答弁「地方公務員に対して国と同様の引き下げを要請するものではない」は変わっていない。
知事は、全国知事会長として昨日、記者会見で「地方は、人件費削減に努力してきた。国に連動した削減には反対」と話をしている。
【退職手当債】
時限措置であり、後年度負担にもなるため、定員管理、給与水準など助言をしている。
【集中改革プラン】
権限移譲や地域主権改革もある。業務量やバランスを考えて定員管理を。財政効率、住民サービスの維持向上など総合的に考え、指定管理、民間委託する場合でも、労使でよく協議をしていただきたい。住民サービスの確保が必要。
【地域手当】
乙訓3市町の地域手当は、同じ経済圏で違いがありすぎる。国の基準を見直す必要があると総務省に意見を言っている。
【住居手当】
情勢適応の原則から維持するのは困難。
【超勤縮減問題】
不払い残業は違法。超勤縮減は職員の健康のためにも重要。
【臨時非常勤】
悲惨な目に合うことがないようにする必要がある。法に抵触しない任用や法令による適正な支給を助言していく。
【労働安全衛生】
安全衛生委員会の設置を指導してきたい。地域の医師不足で産業医が置けないところについては、常設でない産業医の配置について相談している。
【労働基本権問題】
(1)現行の労使関係の問題点、新たな制度の必要性が示されておらず、理念が明らかでない。住民に知らせる努力がなされていない。
(2)小規模自治体など多様性に応じたしくみが示されていない。国と地方の協議の場で課題を協議し、論点整備するよう求めている。
【偽装請負問題】
あってはならない。引き続き注意喚起する。給食…具体的事例を教えてほしい。
【権限移譲】
法が成立したあと、市町村の意見を聞いた。小規模町村での共同化の仕組みなどアドバイスが必要。府から市町村へ権限が移った後も、例えば、訪問指導に一緒に行くなど丁寧なフォローをしていく。
条例化については、情報を入れていく。一年経過措置があり、再来年の4月に向けて検討できる。
「国人勧どおり」とは言っていない
主なやり取りは次の通りです。
組合:説明会で「原給保障廃止しないと定年延長時の人件費アップにつながる」「昇給抑制回復の原資が出ない」と説明されたのはおかしい。国は原資論だが、地方は違う。国人勧どおりにしなさいという説明になっている。
当局:技術的助言として懸念材料も伝えなければと思って話した。「人勧通りやってください」とは一切言っていない。
組合:住居手当は、情勢適応の原則なら、民間は住居手当出ている。国がなくしたからというなら、国と地方で事情が違う。これまで何度も追及してきた。
組合:名ばかり管理職は、超勤不払いだけでなく職員の健康管理上も問題。管理職数が多すぎる問題や、数値目標を掲げて縮減指導しているのは不払い残業につながる。是正を。
組合:臨時非常勤について、極めて官僚的な答弁だ。同じ仕事をして待遇は低い。そういう人たちの心に沿った回答がない。どの立場で考えるかが重要だ。
組合:保育所給食の民間委託は、偽装請負になる。食育の責任を放棄することになる。また、緊急時には現業職員が必要不可欠。東日本大震災の経験からも、直営を持っていなければやっぱりダメだ。
組合:年末年始の特殊性は変わっていない
当局:特勤手当として支給するには条例化が必要
宇治市での年末年始の加給金を条例化する動きに、一部マスコミが「ヤミ手当条例化」と報道。同記事の中で「自治振興課の担当者が『お手盛り』とコメントした」との報道について、当局の姿勢をただしました。
これに対して当局は、「記事の内容に違いがある。特殊勤務手当として支給するなら、条例化が必要。個人的には、近年の社会情勢から変わってきているところがあるのかなと思っている」と答弁。
組合は、「府職労連の交渉では、職員長が『年末年始が特別な日であることは認識している。国に制度化を求めていきたい』と答えている。府の職員と市町村の職員にいうことが違うのか」「自治振興課は、マスコミ対応に十分注意し対応しないと、市町村に多大な影響・迷惑を与える」と強く対応を批判し、年末年始の特殊性を強調しました。
京都自治労連 第1764号(2011年11月20日発行)より
向日市が、「市立第三保育所を閉園にし、近隣に民間保育所を新設する計画」を、12月議会で条例を決めようとしていることに反対する署名活動が、11月14日〜18日の夕方、東向日駅前等で行われ、10人以上の保育士や組合役員が参加しました。
「向日市の公立保育所を守ってください」「保育所がなくなれば子どもたちが困ります」…保育士の訴えに、帰宅を急ぐ市民の足が次々と止まります。市民からは「公立保育所は守ってほしい。自治体は子育てにこそお金を使うべき」「私も第三保育所にお世話になった」「財政危機や言うて、何で子どもを犠牲にするの」などの激励の声がかかります。子育てが一段落した世代の多くの男性が、快く署名に応じている姿が印象的です。署名は、この日だけで100筆以上集まりました。
第三保育所では、「先生ががらりと変わってしまうことで子どもに影響が出ないか心配」「公立のままで卒園させてやりたい」等の心配の声が出され、保護者も署名に奮闘しています。
保育所なくすなんておかしいよ! 頑張れ! 市民の温かい激励が心に響き、みんなの顔が輝きます。
京都自治労連 第1764号(2011年11月20日発行)より
青年部は11月12日〜14日にかけて沖縄平和ツアーを実施、9単組28人が参加しました。
過去の沖縄戦から現在の基地情勢までを学び見識を深めるとともに、沖縄観光、交流会等により、参加メンバー間での交流も大いに深めることが出来た貴重な3日間となりました。
貴重な体験ができた1日目
1日目は嘉数高台において過去の防空壕やトーチカの戦跡を見学し、太平洋戦争時の沖縄戦において嘉数地区の住民が日本兵を家で歓待した話や、壕堀り等に従事させられた話を聞きました。また、普天間基地を高台から見下ろし、基地の広大さ、沖縄の街との近接状況をはっきりと認識させられました。
平和祈念公園・資料館では、沖縄戦による犠牲者の名前が刻印されている平和の碑から、沖縄戦での犠牲者の多さを認識するとともに、刻印されている名前ひとつひとつが親族にとって貴重なものであり、刻印そのものに存在意義があるということを学びました。資料館には沖縄戦が開始前から復興を果たし日本に返還されるまでの当時の状況を表わす写真や資料、体験談の映像などが数多く展示されており、多くの参加者が時間を忘れて見学していました。
沖縄戦当時住民が避難していた洞窟、轟の壕(ガマ)に入り、暗く静かな洞窟の状況を体験しました。当時はせまい洞窟に数百人の住民が避難し、食料も満足にない悲惨な状況でありましたが、砲弾に被弾しない状況が幸せであったという話を聞き、自分達が暮らす環境と全く違うことを体験する貴重な機会でした。
平和とは、戦争とは何か
2日目は名護市辺野古や東村高江で米軍基地等の移設・建設反対の座り込みをされている方々から、活動の経過や、沖縄ひいては日本全体における反対運動の重要性を聞くことができました。沖縄平和ツアーに参加しなければ知り得ない、現場で運動されている方々の話を聞き、平和、戦争とはなにかを改めて考えさせられました。
「現地に来て、見て、知ることが何より大事」と話されたことがとても印象に残っています。沖縄で起きていることが自分たちに大きく関係していることを認識し、平和活動の取り組みを進めることの重要性を強く感じました。
京都自治労連 第1764号(2011年11月20日発行)より
11月12日、13日と第8回京都自治体学校がラボール京都で開催され、全体会、課題別教室にのべ190人が参加しました。
1日目の記念講演で、立命館大学の大島堅一教授は、原発コストについて、発電費用のほかに放射性廃棄物処理費用や、国家からの開発、立地費用などの財政支出がかかり、「国民にとって原発コストは全エネルギー中、最も高い」と指摘。原発を全停止させても、1986年当時と電力量が変わらないことをあげ、「電力会社が9分割され、電力を融通しない体制に問題がある。原発ゼロから再生可能エネルギー普及へ」など訴ました。
原発設置反対小浜市民の会の明通寺住職の中嶌哲演さんは、小浜に原発を作らせてこなかった市民の運動や、「原発の集中立地は差別と犠牲で成り立っている」と雇用確保のために原発開発経計画が持ち込まれ、交付金ばら撒きの下で強行された歴史を紹介。「原発に頼らない若狭地方を作るため、『脱原発地域支援臨時措置法(案)』を制定し、財政、経済とともに地域を再生していく運動を」と呼びかけました。
2日目には「震災と自治体職員の役割」「自然エネルギーでふるさと再生」「岡崎と京都駅周辺をウォッチング」など6つの課題別教室が開かれ、討論と交流を図りました。
京都自治労連 第1764号(2011年11月20日発行)より