機関紙 - 僕たちはどう応えるか 基地問題が問う自治…京都自治労連青年部 沖縄平和ツアー2019
11月3日〜5日、「青年部沖縄平和ツアー2019」を3単組18人の参加で実施しました。今回は、「沖縄の歴史と現状から基地行政を学び、自治体労働者として住民の安心安全な暮らし、平和とは何かを考える」をテーマに取り組みました。
青年部からのレポートです。
我が物顔で飛び交う米軍機に絶句
3日、4日の2日間を使った平和学習は、1日目にひめゆりの塔、ひめゆり平和祈念資料館、山城本部壕、嘉数高台(普天間基地)などへ、2日目には園内で米軍ヘリ部品落下事故があった緑ヶ丘保育園、嘉手納基地、名護市辺野古などを視察し、沖縄戦や基地問題をめぐる過去と現在などの学習を深めました。
1日目に訪れた場所では、国内で唯一の地上戦となった沖縄戦の悲惨さを主に学習。平和ガイドの方からの「戦争は人を人でなくすというが、そうではない。人は極限状態に陥ると、理性と感性のバランスが崩壊し、感性をむきだしに残虐な行為を行う。それは人そのものだ」との言葉が印象的でした。2日目は主に米軍基地問題について学習。私たちが話を伺っている際も米軍機が上空を飛び交うなど、日常生活に支障をきたす実態を肌で感じました。
安心して暮らせる日常へ
今回のツアーで沖縄県では、住民一人ひとりが安心して暮らすことが当たり前でない現実があり、さらに私たちが住む本州上空も、頻繁に米軍機が飛び交う現実があります。基地問題の根本は戦前に遡ることを知り、戦前に何があったのかなど、謙虚な姿勢で学び続けることの必要性を痛感しました。各単組で経験を持ち帰り、報告していきたいと思います。
南山城村職から参加した2人の感想を紹介します
●Bさん
沖縄の現状や日常を聞くたびに、県民は人権や安心して生きる権利が奪われ、日々危険に怯えながら暮らさざるを得ないと思いました。政府は,こうした実情を沖縄だけの問題に矮小化させ、沖縄を犠牲にして日本が平和だと錯覚させています。今回の平和学習を通して、「沖縄の問題を日本の問題、自分の問題として捉え、現状をどう認識して生きていくか、私たち行政に携わる人間の課題だ」と学ぶことができました。
●Cさん
緑ヶ丘保育園での「子どもに外で遊び回ってほしい」「園庭を安心・安全な場所にしたい」との保護者の話は、来月に子どもが生まれる自分にとって、胸が苦しくなりました。自分たちも一緒に考えて、解決していかないといけない問題です。「戦争の過去や基地問題は、自分には無関係」と思っていましたが、今回の学習を通じ、「現状を知り、学んでいかなければ」と理解を深めることができました。
京都自治労連 第1955号(2019年11月20日発行)より