機関紙 - 自治体職員が懸命の奮闘 コロナ禍への対策できない安倍政権 住民の命・暮らし守る声を
新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する中、医療体制が逼迫し、各地の病院でも院内感染が相次ぐ事態となるなど、医療崩壊が始まりつつあります。ところが安倍政権の対応は、切迫した事態を打開できる内容ではありません。職場・地域から、住民の命・暮らしを守る取り組みを強めましょう。
医療現場では
最前線の医療現場では、不十分な人員体制とマスクや防護服などが不足する中でも、自治体職員が命がけで奮闘しています。
府立医大の感染症病棟では、人員不足もあり2交替勤務で対応。人工呼吸器が必要な患者の対応で緊張が連続する長時間労働で、心身が悲鳴を上げています。また自分が感染しないか、家族・子どもに感染させないか常に不安と両隣です。
そんな中でも、看護師の仲間は「誰かがやらなければならない仕事」と懸命に頑張っています。しかし、使命感だけで頑張り続けることはできません。
4月27日、府職労連医大支部は、「新型コロナ感染拡大の長期化を想定した職場の医療体制などの確保」を求める緊急要求書を提出し、懸命に働いている職員の奮闘に応えるよう申し入れを行いました。
保健所では
保健所には、帰国者・接触者相談センターが設けられ、一日中電話が鳴りっぱなし。電話では開口一番に罵倒されることも少なくありません。「毎日毎日この繰り返し、満足に休憩が取れない」「今一番欲しいのは、交代できる要員」と深刻です。
また、検体採取、検体搬送も保健所の職員が担当。結果が出て感染が判明すれば、受け入れ医療機関を調整し、搬送することになります。
昼夜を問わない業務の連続に現場の体制強化は喫緊の課題です。
現場の状況に応えない安倍政権
しかし、安倍政権が行っていることは、このような命がけの現場の奮闘に応えるものではありません。医師がPCR検査を必要と診断しても検査できない実態は、当初からほとんど改善されていません。
安倍首相が「世界に例をみない108兆円の対策予算」と言った実態は、コロナ対策とは全く関係ない新型コロナ収束後の旅行クーポンや観光地PRなどに1・7兆円、その一方で「感染拡大防止や医療体制の整備」は6700憶円です。
また、医療崩壊が起きつつあるこの瞬間にも、公立・公的病院の統廃合、病床の20万床削減を進める予算を組んでいます。その中には、感染症指定病院の24病院が含まれています。
安倍政権では、コロナ対策はできません。職場・地域から、命・暮らし守れの声を強めましょう。
京都自治労連 第1962号(2020年5月5日発行)より