機関紙 - 4月17日、京都府の緊急事態宣言の対象区域指定にあたって、京都自治労連は書記長談話を発表しました。その概要は以下の通りです。
新型コロナウイルスの感染拡大防止、府民の命と暮らしを守るために全力をあげよう!
―京都府の緊急事態宣言の対象区域指定にあたって―(談話)
2020年4月17日
京都自治体労働組合総連合
書記長 小林 竜雄
京都府は、17日午前に「対策本部会議」を開催し、「京都府における緊急事態措置」を発表しました。その概要は、(1)外出自粛の要請、(2)イベント自粛の要請、(3)施設の使用制限(休業)の要請等を、4月17日から5月6日までを期間に実施するものです。
これらの施策は、大きく府民の暮らしや営業に影響を及ぼします。特に、私権の制限は必要最小限にとどめること、要請や指示などについては、その科学的根拠、感染症対策の妥当性や有効性などについて、府民や市町村と職員に対し、必要な情報をすべて公開し、十分な説明と理解・協力のもとで実施することが求められます。
あわせて京都府は、休業要請等に協力した中小企業、個人事業主に対する支援給付金の創設(中小企業20万円、個人事業主10万円)を打ち出しました。独自の補償については評価できるものの、安心して休業できる水準とはなっていません。政府に対して「自粛・休業要請と一体の補償」を求めるとともに、府独自の支援策の拡充を求めます。
感染症対策の第一線の現場の現状は、マスクや防護服も不足するなかで感染のリスクにさらされながら急増する患者を受入れている病院職場では「医療崩壊」の危機に追い込まれています。また、保健所や公衆衛生関連職場も限界に達しています。さらに、保育所や学童保育、福祉や窓口など様々な職場で、府民の暮らしを支えるため、ギリギリの体制の中で職員が頑張っています。自治体の体制を緊急に強化するよう求めるものです。
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化も予測されるもとで、この間の自治体病院や保健所の統廃合や公共サービスの産業化政策などを見直し、命や暮らしの危機に対応できる国と自治体づくりを求めます。
私たちは、「住民の福祉の増進」を担う自治体労働者として、京都府民のいのちと健康を守り、働くものの暮らしと雇用、営業を守るために全力をあげることを表明するものです。
京都自治労連 第1962号(2020年5月5日発行)より