機関紙 - 京深層水
東京オリンピックまで2ヶ月を切った。しかし、東京都など10都道府県に緊急事態宣言が、8県にまん延防止等重点措置が出されている。
新規感染者は減少傾向にあるが、引き続き医療は逼迫し、自宅や施設療養者が命を落とすというあってはならない事態まで起きている。頼みのワクチン接種も高齢者向けにはじまったばかりで、安全な大会が出来るのか世界からは疑問視されている。
しかも、「医療崩壊」が言われる中、都やIOCは医師200人、看護師500人、消防延べ3万人、就学児童数十万人を動員する計画で、そういった不安を反映して世論調査では国民の7〜8割がこの夏の開催をのぞんでいない。
先日TVを観ていると、責任者である東京都知事は大会を止める権限はないけれども、返上する権限はあるとのこと。都民や国民のいのちを最優先にするならその決断こそ求められている。知事が決断できないなら、7月4日に行われる都議選で都民の選択で決断を迫るしかないのではなかろうか。(F)
京都自治労連 第1974号(2021年6月5日発行)より