機関紙 - 今後ますます必要に ボランティア「登録」を急ごう 〜府職労連が被災地実態調査〜
4月12日に京都を出発して16日まで府職労連の森吉治委員長、佐藤良弘執行委員ら4人の役員が、佐藤執行委員の実家がある気仙沼市と京都府の震災対策の現地本部がある郡山市をまわり、激励と復興支援の課題などを把握して戻ってこられました。A執行委員にお話を伺いました。(Aさんの実家は、高台にあったため地震による家屋の被害はありましたが、幸いにも津波の影響を受ける事はなかったそうです)
Aさんたち府職労連のみなさんは、はじめて被災地を目の当たりにして、あまりの惨事に“言葉がない”状態だったといいます。
気仙沼では、階上地区、大谷地区を視察。気仙沼市のボランティアセンターの話では、以前は県外のボランティアをガソリン等の問題があり、断っていましたが、今は県外も受け入れています。「できるだけバス等でまとまった人数で来てほしい。衣食住は自己完結型でお願いしたい。仕事は、被災した住宅の清掃や片付け、特にお年より世帯の手伝い。今は、一日20〜30件。今後もっと需要が増える予想です」とのことでした。
Aさんたち4人も、お年寄りの家の清掃に汗を流しました。Aさんは、「涙を流して感謝していただいたお年寄りの姿が忘れられない」と言います。
また、「気仙沼では、避難所の食糧は足りており、いま必要な事は、被災者が自立していくこと。職を失った人が多く、就労支援として臨時雇用で瓦礫撤去を求めていく。そのためにも、作業服や安全靴が必要」との話でした。府職労連ではさっそく、安全靴100足、作業着の上下100セットを送ることにしました。
?出口が見えない?の声
郡山市の避難所
京都府内からの派遣職員は、避難所の運営支援と保健師による避難所内での保健指導に当たっています。避難所の住民は、原発の関係で海岸部から避難してきた人たち。高校生がボランティアを買って出ていました。
宮城県や岩手県はこれから復興への取組みが始まったが、福島県は今も災害が続いており、住民のみなさんからは「いつまで続くのか出口が見えないトンネル」との声が多く、「“がんばろう”といわれても元気が出ない」との声でした。海岸部の自治体職員の表情にも疲れがにじんでいるようだったとAさんは語ります。
Aさんに今必要な事を聞くと、「現地の体制も整ってきているので、ボランティアの需要もドンドン増えるので、ボランティア登録を急ぐこと」と強調しました。
京都自治労連 第1750号(2011年4月25日発行)より