機関紙 - 京深層水
先月末に今年の地域別最低賃金(時給)を全国加重平均41円(4.3%)増の1002円に引き上げる目安が示された。実際に1000円を超えるのは京都府を含め8都府県だけであり、物価高騰にも後追いで生活向上につながるものとはならなかった。今年からランク区分を従来の4から3に減らしたものの、地域間格差は2円拡大し、221円としたことも重大だ。
今後、地方の最賃審議会で中小企業支援とセットでさらなる上積みを勝ち取ることで、物価高騰を上回り生活を底上げし、地域間格差を縮小できるのかの正念場を迎える。
同時に、来週に出される人事院勧告では、これまでから指摘されている最低賃金を下回る会計年度任用職員など非正規職員や、正規職員でも高卒初任給水準が最低賃金を下回る実態を改善する大幅引き上げとなるのかどうかが焦点となる。地公法で最低賃金法が適用されないからと言って公務員が最低賃金を下回っていいはずがない。秋に向け地方での熱いたたかいが求められている。(F)
京都自治労連 第2001号(2023年8月5日発行)より