機関紙 - これでは足りない!最賃1500円以上を
7月28日、中央最低賃金審議会は2023年度の最低賃金の引き上げ額の目安を答申しました。全国加重平均で時給1002円、現行の961円から41円の増額です。しかし、この水準では、深刻な物価高騰に追いつきません。1500円以上は必要です。
時給1002円では、月150時間フルタイム並みに働いても年収180万円、これでは普通の生活は送れません。
6月の消費者物価は前年同月比3.3%増で、22ヶ月連続の上昇。食料品など生活必需品の高騰は、特に低所得者への打撃となっています。全国一律1500円に引き上げが求められています。
目安額は、都道府県を今年は三つに区分して、Aランク41円、Bランク40円、Cランク39円引き上げるとしました。目安どおりに改定すると、東京は1113円、青森などは892円で差は221円(現在219円)に広がります。普通に生活するのに必要な生計費は全労連の調査でも地域による差はありません。不合理な地域間格差は直ちに改めるべきです。
この間京都では、地域手当未支給自治体の高卒初任給が時間給換算で最賃以下であることが大きな問題となりました。また、会計年度任用職員など非正規職員の賃金が、最賃が改定されるたびに最賃を下回り、10月1日付で改定されています。最賃スレスレの賃金ではなく、非正規の仲間が安心して仕事ができ、普通の暮らしができる賃金への抜本的な改善はまったなしです。
最賃は、地方最賃審議会で目安を参考に実際の改定額が決定され、10月ごろから実施されます。京都での上積みにむけて、力を合わせましょう。
京都自治労連 第2001号(2023年8月5日発行)より