機関紙 - 2023人事院勧告に対するコメントを3人の単組の委員長より寄せていただきました。
府人事委員会は勤勉手当の支給勧告を
長岡京市非常勤労組・山下 律子 執行委員長
元々は学童保育指導員の組合でしたが、4年前の会計年度任用職員制度への移行の際、非常勤職員労働組合と名前を変えて新たなスタートを切りました。その後2年連続の一時金引き下げ、3年で昇給停止と希望の持てる事柄が少なかったので、今回のプラス勧告は大いに期待しています。
物価の高騰は、私たちの日々の生活にも影響を及ぼしています。若年層だけでなく、専門性と責任を求められる職を担うベテラン層にも、さらなる引き上げを求めます。正規職員と同じく4月に遡っての支給、また、一時金についても勤勉手当がないことを考慮した額にして欲しい。そして今年度中に条例の改正を実現させ、次年度からの勤勉手当の支給を勝ち取りたいと組合員一同意気込んでいます。
物価高騰に対応していない勧告
与謝野町職・安田 雄一郎 執行委員長
今回の人事院勧告は、昨年度に引き続き2年連続でのプラス勧告でした。
内容は、若年層だけでなく、再任用職員も含むすべての職員に及ぶ俸給表を全体平均で1.1%引き上げ、一時金を0.10月引き上げる内容でした。しかしながら、2022年度消費者物価指数は、前年度比3.0%上昇 41年ぶり水準の物価高騰に対して十分ではなく、23国民春闘の到達にも遠く及ばない勧告であり、生活改善に資するものではないと考えます。
政府は賃上げの必要性を強調していますが、人事院は人員勧告にて大幅な賃上げを勧告しないなどその機能を果たしていません。
公務員の賃上げは、すべての労働者にも影響を及ぼすものであり、生計費原則にもとづく大幅な賃上げを求めていきます。
賃金改定で魅力ある職場に
向日市職労・市田 麻純 執行委員長
今回の人事院勧告は、俸給表のプラス改定と一時金の引き上げで、ひとまずはよかったと思えるものでした。ただ、実際に物価高などの生活状況と照らし合わせると、よかったとは思えない内容です。住民のために働く職員の生活の足元を安定させるためにも、組合員みんなでさらなる賃金改定を獲得していけるように頑張りたいと思っています。また、会計年度任用職員への一時金に勤勉手当を出すことができるようになったことも、大きな前進です。同じ自治体の仲間として安心して働くことのできる賃金体制を一緒に作っていきたいと思います。
魅力ある自治体職員の働き方について一緒に考え、作っていきたいと思っています。
京都自治労連 第2002号(2023年9月5日発行)より