機関紙 - 現場の願いが国を動かした…第32回自治体保育労働者の全国集会
2月24日・25日、第32回自治体保育労働者の全国集会が静岡で開催され、全国からリアル参加396人、WEB参加231人で合計627人が集まり、保育を取り巻く情勢を学び、各地の運動を交流しました。京都からは、11人が参加しました。
保育を取り巻く情勢が大きく変化
今回の保育集会は、「こども家庭庁の創設」「異次元の少子化対策」など、子どもを取り巻く情勢が大きく動く中で開催された集会でした。
愛知から全国の保育現場に広がった「子どもたちにもう一人保育士を」の運動は、76年変わらなかった保育士配置基準を改正させるという、大変大きな成果を生み出しました。2024年から、4〜5歳児の配置基準を現行の30人に保育士1人の配置から25人に1人へ。あわせて、3歳児の配置基準も、現行の20人に保育士1人の配置から15人に1人へと改定されます。
新たな基準での配置を求めて自治体への運動をさらに強く
配置基準の改善は、保育運動の中で訴え続けてきたことであり、今回国が改善に動いたことは大変うれしいことです。しかし、保育士不足が深刻な今、基準改定に伴う新たな保育士の確保は容易ではなく、国は経過措置期間を設けました。経過措置の期間が決められていないため、保育士が確保できず、ずるずると現行の基準のままになることが懸念されます。
京都府内でも配置基準改善を
京都府内の市町村の保育現場では、独自の配置基準を持つ自治体もありますが、現行の国基準で職員配置している自治体が多くあります。京都自治労連保育部会では、国の動きを受けて、それぞれの単組で提出する保育に関する要求書に、配置基準の改善を盛り込むことを提起し、宇治市や京都市では早速動き始めています。
京都自治労連 第2008号(2024年3月5日発行)より