機関紙 - 子どもたちと仲間とともに一歩ずつ歩んだこの20年 〜長岡京市職労 20周年記念レセプション〜
6月29日、長岡京市職労結成20周年記念レセプションが行われました。現役保育士はもちろん、歴代委員長をはじめ保育士OB「若草会」の方々など、60人を超える参加者で20年の歴史を振り返り、よりよい保育のためにみんなで手をつなぎ、一歩ずつ歩むことの大切さを噛みしめました。
20周年記念レセプションの実行委員会世話人のAさん(再任用職員)に、20周年の思いなどを語っていただきました。
保育を守るため組合を結成
Aさんによると、長岡京市では1980年代になると子どもの人口が増え、住民運動もあり、保育所の増設が行われました。同時に、保育内容についても子どもの状況に合わせた新しい保育の探求が、保護者の協力も得て始まりました。
ところが、こうした意欲的な保育に対して、当局から様々な干渉や圧力が強くなり、意欲的だった職場は一転、自主的・主体的意見は退けられ、命令と服従が支配する「まるで、今の大阪市のような職場になった」とAさんは当時を振り返ります。
「こんな職場運営はおかしい」と、長岡京市職員組合に何度も訴えましたが、組合は取り上げませんでした。
「このままでは、保育がだめになる。子どもたちのために立ち上がろう」と相談、1994年、京都自治労連に加盟する労働組合、長岡京市職員労働組合の結成に至ります。
みんなのがんばりで信頼獲得
Aさんは、組合結成後初めての交渉の光景は今でも忘れられないといいます。当局に「いっぱいお客さんを連れてきて」といわれ、「しゃあないから付き合ってやった」という態度でした。
悔しさを力に、何よりも「子どもたちのために頑張ろう」と仲間と励ましあいながら、京都自治労連の支援も受け、職場要求を取り上げた運動、保育実践でも頑張ってきました。
みんなの努力もあり、結成当時は30数人だった組合員も50数人に増え、当局の対応も随分変化しました。
若い保育士に受け継いでほしい
「長岡京市職労の歴史とともに、?保育を良くしたい?と仲間と力を合わせることの大切さ。子どもを中心に、保護者と力を合わせることの大切さを受け継いで欲しい」―苦労を共にしたAさんたちやOB保育士は願っています。
特に、「子ども・子育て新システム」が導入されれば、公的保育の存亡にかかわる事態も予測されるだけに、若い保育士への期待は大きくなります。
レセプションで、活躍する若い保育士の姿に、先輩保育士の伝統を受け継ぎ、保育を守り発展させる力強さがあふれていました。
京都自治労連 第1779号(2012年7月5日発行)より