機関紙 - 組織のルールがない!人手不足で朝まで超勤、公用車は無保険車、ガソリンもコピー用紙も買えない・・・税機構はスタートさせてはダメな組織だった
こうむ公共一般労組
京都地方税機構支部を結成
京都地方税機構の本格業務開始から一月あまりが経過した5月8日、税機構で働く職員の労働組合、京都自治労連京都こうむ公共一般労組京都地方税機構支部の結成総会が開かれました。
総会では、支部規約案や役員体制案などを提案。討論では、一ヶ月が経過した各職場のルールが確立しておらず「仕事をする組織になっていない」「準備不足」などあきれる実態が次々と報告され、職場の検証・見直し運動とともに「納税者の権利を守る民主的税行政」「労働組合の拡大強化」方針などが全会一致で確認されました。
総会では、最初に京都こうむ公共一般の尾崎議長が来賓としてあいさつ。つづいて税機構支部結成準備会責任者の川俣京都自治労連副委員長から、(1)職場からの検証・見直しを進めよう、(2)納税者の権利守る税務行政や民主的税制確立をめざす(3)正規も非正規も安心・団結できる労働条件確保、人員確保めざす、(4)そのためにも、強固な支部と分会の確立、組合員拡大に取りくもう等と方針が提案され、討論の後、満場一致で活動方針を採択しました。
討論では怒りが噴出
討論で出された意見の一部を紹介します。
このままでは、事務所が差し押さえられる?
討論では、「各事務所の消耗品の予算が3ヶ月で10万円、コピーのための紙代もない」「お金がなく公用車のガソリンも入れられない」「公用車は無保険車、不安で運転できない」…など、これでは(業者に支払いができず)『税機構が差し押さえられる』笑うに笑えない、信じられない実態が次々と出されました。
また、事務所の備品も揃っていません。「プリンター不足で4月の移管通知に納付書または滞納明細を同封できなかった。受けとった人から苦情が殺到した」
無理やりくっつけた弊害が次々と
「府と市町村税を無理やりくっつけているので、時効・延滞金など対応が違い、困惑しながら仕事している」「名寄せ、収納、徴収マニュアルなど様々なルールが確立されていない」「派遣元職場に頼らざるを得ない。その場しのぎの仕事しか出来ない」
当局のセールスポイントはお寒い実態
「コンビニ収納始まったが、そもそもコンビニの店舗がない地域が多い」「郵便振込みは近畿しか使えず、それ以外の府県の納税者の納付手段が無い状態」「電算システムもムチャクチャ、使えない」
労働条件はムチャクチャ
「(本部では)朝の2時、4時まで残って仕事をしている。それでも追いつかない。人手不足」「超勤の付け方がバラバラ、不払い残業が増えるのではないか」「休憩室もなく、駐車場もない」
「税機構は廃止を」の意見が
「この形である限り問題の根本解決できない。広域連合そのものの見直し廃止を求める」「徴税専門の機関つくったが、住民からも職員からも自治体行政が見えない。税を納付いただくことはその使い道に責任を持つこと。地方税機構は自治体の根本を否定する」「4月から絶対にはじめたらダメな組織だった」
など様々な問題が次々と出されるとともに、労働組合・京都地方税機構支部の役割の重要性が強調されました。
21日に要求申入れ
さっそく税機構支部は、総会での議論を踏まえ5月21日に、府地方税機構に「業務及び庁舎整備などに関する要求書」の申入れを実施します。
京都自治労連 第1728号(2010年5月20日発行)より