機関紙 - ニューヨークの真ん中で「核廃絶」を訴える 〜京都自治労連代表団21人大奮闘−平和の願い届ける〜 その1
5月3日から28日まで開催されている核不拡散条約(NPT)再検討会議は、10年前、2000年再検討会議で確認された「核廃絶のための『自国の核兵器の完全廃絶』への明確な約束」の再確認をし、核兵器廃絶への具体的一歩、「核兵器廃絶のための国際交渉を開始する合意をつくる」ことを課題に開催されています。
京都自治労連は、NPT再検討会議が「核兵器のない世界」への転換点となるよう、『NPT再検討会議NY行動』に、日本原水協や自治労連本部の呼びかけに応えて、核兵器廃絶署名に取り組むとともに、21人の代表団を派遣しました。
代表団のNYでのとりくみを紹介するとともに、代表団が現地NYでつかんだNPT再検討会議の到達点について報告します。
私たちの運動で世界が動く
核廃絶への流れ強く大きく
予想もしていなかった様々な困難
21人の代表団は、30日に日本を発って、シカゴ経由で30日(現地時間)NY入りする予定になっていましたが、トルネードの影響で、シカゴで一日足止めとなり、予定していた行動計画が一日少なくならざるをえない事態となりました。
また、1日には、NYのタイムズスクエアで爆弾事件があり、NY市警ばかりか軍隊も出動する非常に緊張した雰囲気の中での行動となりました。
様々な困難ななか、「このままでは帰れない」と21人の代表団は、組合員のみなさんや職場のみなさんから託された「核兵器廃絶」の願いをアピールし、NY市民への署名活動などで大奮闘しました。
核兵器廃絶!心ひとつに1万数千人のパレード
翌日から開催されるNPT再検討会議を前にした2日のNYパレードには、世界中から1万人を大きく超える人々が参加しました。
2日のNYは、太陽が照りつけ真夏のような暑さ。集会会場となったタイムズスクエア周辺部では、プラカードや横断幕等を持った人々が集まり、身動きができない事態になりました。
京都自治労連代表団は、そろいの『平和組』の水色ハッピを着て、職場のみんなの思いが集まった「寄せ書きタペストリーの横断幕」を2本、「核廃絶」のメッセージを書いた「大漁旗」と「こいのぼり」などを掲げ元気に参加しました。
炎天下のもと、2時間近くの集会となりましたが、外国の参加者と積極的に交流し、折鶴とバッチをNY市民の掲げていたプラカードと交換するなど交流も行いました。
英語のスピーチに応えて、大きなシュプレヒコールをあげていた外国の参加者も、被爆者の訴えには聞き耳を立て、涙する姿が印象的でした。また、外国人には、親子三代の参加や高校生ぐらいの若者がグループで参加している姿もたくさん見かけられ、とても印象的でした。
パレードは、タイムズスクエアから国連近くのハマーショルド広場までの2キロの道のりを2時間近くかけて行われました。
参加者は、個性豊かな気ぐるみ、浴衣やハッピ、色とりどりの横断幕、参加者を元気付ける楽器演奏など「核兵器廃絶」、「戦争反対」を心ひとつにアピールするものとなりました。
京都自治労連のメンバーが持った、黄色の横断幕はアピール度抜群。折鶴を沿道の市民に手渡すなど交流を繰り広げました。
延べ4時間にもなる行動で、疲れましたが、とても充実した行動となりました。
グランドゼロの前で署名行動!
「パタパタ鶴」は大好評
ニューヨークでの最初の署名行動を、「グランドゼロ」(9・11で破壊された国際貿易センタービル跡地)の向かい地下鉄駅で行いました。
横断幕を広げ、署名用紙を手に持ち、折鶴を渡しながら署名を訴えると、立ち止まって気軽に応えてくれる人が多く、ドンドンと署名が集まりました。
特に、パタパタ鶴(羽ばたく折鶴)は大好評で、「ジャパニーズ ペーパークラフト」といって動かすと、目が丸くなり笑顔が返ってきます。
最初は不安があった初めての行動も、反響のよさに確信が広がります。
地下鉄の車中でも、パタパタ鶴を手に隣の人に積極的に話しかけ署名を訴えました。パタパタ鶴のお返しに、NYのおばあちゃんからバナナ3本のプレゼントもありました。
京都自治労連 第1728号(2010年5月20日発行)より