機関紙 - 基地ある限り安全・安心はない 〜京都自治労連青年部沖縄平和ツアー〜 報道されない沖縄の現実を直視
青年部は、11月14〜16日、京都独自では3年ぶりとなる沖縄平和ツアーを実施し、5単組25人が参加しました。
非暴力と対話つらぬく座り込み
県南部の視察では、糸数壕など沖縄戦の戦跡をたどり、当時の自治体職員が「兵事主任」の役職の下、日本軍の指示で住民を指揮・誘導していた話や、オスプレイが止まっていた普天間基地の視察では基地が返還・移設されても県内の他の米軍基地にあるヘリや戦闘機が沖縄各地を飛ぶ限り安全とは言えないとの話を聞きました。
県中北部の視察では、嘉手納基地や、名護市辺野古と東村高江での座り込み現場を訪問。
座り込み開始から4228日目を迎え、普天間基地の移設先として揺れる辺野古では「もともとあった基地建設計画を普天間基地の代替施設と言い換えておし進めようとしている」ことや、オスプレイの着陸帯となるヘリパッド基地建設が強行されている高江では「99年に高江区民総会でヘリパッド建設の反対決議を満場一致で挙げたが、国は民意を無視し、住民説明も不十分なまま、建設が強行され、座り込みを始めた」など、この間のたたかいの経過や運動についてお話を聞きました。
二度と戦争は繰り返さない
平和ツアーを通じて、住民にとっての平和や住民の声を無視した政府の強引な基地政策をあらためて考えさせられるものとなりました。二度と戦争の過ちを繰り返さないように、自治体職員として「住民の命を守る」とはどういうことか、沖縄戦や米軍基地問題から学び、継続した平和活動に取り組んでいくことが大事だと感じる3日間となりました。
〜参加者の感想の一部を紹介します〜
子どもたちに伝えたい:京都市職労 Aさん
ニュースやネットで戦争や基地問題を耳にすることがあってもどこか他人事でしたが、今回実際に沖縄に足を運び、現地の人の生の声を聞いたり、目にすることで実際に同じ国内で起きていることなんだと改めて実感しました。子どもと関わる仕事をしているので、子どもたちに今回の経験をしっかりと伝えていきたいと思います。
行政の権力を改めて実感:宇治市職労 Bさん
感じたことは、行政が今までの戦争や米軍基地等の問題に思った以上に深く関わっているということです。沖縄戦での軍・官・民の共生共死の話を知った時、軍だけでなく行政からの民意の扇動もあったのではないかと気付かされた思いがあったからです。働き始めて初めて行政の権力の強さを感じ、責任感を持ち続けなければと思いました。
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より