機関紙 - 開会のあいさつ(概要)転換の時代地方自治擁護の流れを
京都自治労連執行委員長
山村 隆
各単組で住民守る取り組み
昨年の大会からこの一年は、まさに激動の一年でした。大会直後に総選挙、4月には知事選挙、そして参議院選挙と続き、大会と大会の間に二人も総理大臣が代わりました。文字通りこうした転換期の時代に、各単組は本当に住民生活と地方自治の擁護をめざす流れを創りだそうと、職場と地域で奮闘した一年でした。
命や健康・福祉、住民生活の底支えに関わる部門の相次ぐ縮小は本来の自治体の役割を投げ捨てるものです。単組は、財政危機を理由とした行財政の「合理化」に対し、住民生活を守るために「無駄な事業の洗い出し」運動、「合併検証」や「財政分析」、「地域の宝」を見つける自治研の活動を展開し、「必要な人員確保を」の運動をねばり強くすすめてきました。
新しい運動“ふるさと再生”
京都府の悪政・構造改革を転換しようと、京都自治労連は医師の門ゆうすけさんを推薦して知事選挙をたたかいました。当選することはできませんでしたが、現職の山田陣営は今日の情勢の反映と「門さんが立候補した」ことで、門陣営の政策を自らの公約に取り入れざるをえないという変化を起こすことができました。
また、京都自治労連が提唱し事務局となって、ふるさと再生アピール運動を進めました。地域再生の共感を広げる今までに無い新しい運動とし受け入れられ、選挙後も地域の再生運動として研究や交流を推進しようと議論がすすんでいます。
青年の変化に大きな展望
今年は日米安保条約改訂50周年の年です。「おきプロからNPTへ」を合い言葉にNPTへは12単組と京都自治労連執行部から21人が参加しました。そのなかで青年活動の活発化など組織発展の展望を見いだすことが出来ます。
いま私たちの職場は多くの困難をかかえています。人員不足、財政的な締め付け、正規職員と非正規職員が混在して働く気まずさ、医療や福祉の後退で窓口では目の敵にされる実態、税や料金の滞納の増加、などなど本当に様々な職場の実態が横たわっています。長時間労働と心の病も深刻です。
本大会のスローガンに「自治体労働者は住民生活と地方自治の架け橋になり、住民のくらしと地方自治をまもり発展させよう」としましたが、文字通り住民生活擁護のためにたたかい、住民とともに今日の地域経済の破壊をもたらした張本人を明らかにさせるたたかいこそが、今日の情勢を変えるたたかいであると言えるのです。
来春は、統一地方選挙もありますが、地方自治の発展のために、職場の要求実現のためにこの一年お互いに大奮闘することを確認し、本大会で活発なご議論していただきますようお願いし、あいさつとさせていただきます。
京都自治労連 第1733号(2010年8月5日発行)より