機関紙 - 学童保育の拡充、労働条件の改善で子どもたちの個性を大切にする保育を…福知山市職放課後児童クラブ分会
生活に寄り添い一緒に成長
「子どもたちが安心して過ごせる学童保育を」「指導員が働き続けられる労働条件を」と頑張っている福知山市職放課後児童クラブ分会にお話を聞きました。
福知山市の学童クラブは15ヶ所(市営が12ヶ所、委託が3ヶ所)、1年生から6年生までの学童を預かり、登録児童数は1118人(2023年度)、指導員は、会計年度任用職員約120人、夏休み等はアルバイト指導員も加わります。児童の数は10人〜160人と学童クラブによって大きな差があります。
2015年に厚生労働省は「省令基準」を策定し、学童保育の子どもの数をおおむね40人以下、施設の広さを児童一人につきおおむね1.65m²以上としました。福知山市は「省令基準」に基づく学童クラブの条例改正を行っていますが、定員を超えて受け入れているクラブや、施設の老朽化がすすんでいる施設もあります。
さらに、少しずつ改善しているものの指導員の賃金・労働条件はまだまだ低く、サービス残業や持ち帰り残業、休憩時間がとれないなど労働基準法上の問題もあります。
他にも、業務で使用するパソコンが個人の負担になっているなど様々な課題があります。
この間、「労働組合に入って改善しよう」との呼びかけに分会メンバーも3人増加。毎月の職場懇談会では、各職場の情報交換や要求書の作成を行い、職員組合として当局に要求書を提出しました。そのかいもあって、給与改定の4月遡及や24年度からの勤勉手当の支給を実現。休憩時間の取得やサービス残業の改善などで、「職場で声をかけあい徐々に変化が生まれている」との報告も。24年は、「この流れをさらに大きくしたい」と力強い声が返ってきました。
指導員の仕事のやりがいを尋ねると「子どもたちの生活に寄り添い、一緒に成長できること」「子どもたちを枠にはめるのではなく、自主性を尊重する保育がしたい」とみんなの顔が明るくなりました。
京都自治労連 第2006号(2024年1月5日発行)より