機関紙 - 京深層水
季節は梅雨。梅雨が明けると暑い夏がやってくる。
8月初旬に私たち公務員にとって「労働基本権剥奪の代償措置」と言われる人事院勧告が出される。私たちの賃金・労働条件に関わる大事なことであるにもかかわらず、成案が示されることになっている「給与制度のアップデート」の措置事項案も未だに正式には示されていない。
聞くところによれば、中央省庁のエリート官僚をいかに確保するのか、との問題意識からエリート官僚の優遇や能力・成績主義の強化が目論まれているようだ。しかし、公務の仕事は一部エリートだけがこなしているわけではない。異常な物価高騰の下、非正規職員、再任用職員など高齢層職員も含めた公務の担い手全体の処遇をどうしていくのか、という観点での検討こそ求められている。
また、人材確保というのであれば、処遇とともに仕事のやりがいを確保しなければ、若者の転職をとめることは出来ない。その点でも今回の地方自治法「改正」は残念なことと言わざるを得ない。
京都自治労連 第2012号(2024年7月5日発行)より