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機関紙 - 京丹後に米軍基地 地元に不安、心配の声

京丹後に米軍基地 地元に不安、心配の声

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組合活動
 2013/3/26 11:10

 京丹後市の自衛隊経ヶ岬分屯基地に米軍基地を設置し「Xバンドレーダー」を配備する計画に、地元・地域住民から不安と戸惑いの声が広がっています。3月11日(宇川地区)、12日(間人地区)に防衛相が開いた住民説明会では、不安・怒りの声が噴出しました。

160人の米軍・軍属
子どもたちが心配

 防衛省が行った初めての地元説明会となった京丹後市丹後町の宇川小学校での説明会は、会場となった体育館が240人の参加者でいっぱいになりました。

 防衛省近畿中部防衛局の及川博之局長らは、候補地選定の経緯やXバンドレーダーの概要、配属される人員が160人程度になり、基地南側の土地数ヘクタールを買収すること、法的には米軍基地となることなどを説明しました。

 住民からは、「強力なレーダー、健康にどのような影響が出るのか」「イラク戦争で、米軍が最初にレーダー基地をたたいた。最初に狙われるのはレーダー基地、丹後が狙われる」「若い女性や子どもたちが心配」「犯罪を犯しても逮捕できない日米地位協定の対象となることは心配」「風紀が乱れないか」などの声が相次ぎました。

 また、「いつまで基地を置くのか」「米本土を守るためなのか、建設と維持の費用はだれが負担するのか」「日本を守るためというなら、自衛隊がレーダーを購入し自衛隊基地に配備すればいい」「この地域は風景が財産。それを壊してまでも配備しなければならないのか」「予定地の真下に穴文殊さんがある。毎年8月に祭りを行っているが支障は出ないのか」「水はどうなる。160人もの米軍関係者が水を使ったら水不足にならないか」など、たくさんの意見が出されました。

 防衛省は、出された多くの不安・疑問の声に具体的に答えず、「理解をいただきたい。国・地元・米軍と協力して、事件・事故の防止に努める」と回答するにとどまり、参加者が納得できる内容ではありません。
 また、出席していた中山京丹後市長には「住民が反対したら市長はどのような態度をとるのか」「住民投票を求める」等の意見も出されました。これに対して中山市長は、「安全・安心が最優先。国防上というのは理解できるが、?わかりました”とは言えない。住民投票にはなじまない問題。皆さんの声をしっかり聞いて、自治体としての思いを固めたい」としました。

配備に反対し、撤回を求めよ
府に緊急申入れ

 Xバンドレーダー配備に大きな影響が考えられる、京丹後市職労、伊根町職、宮津市職、与謝野町職と京都自治労連は、3月8日、山田京都府知事に「日米両政府に対し、Xバンドレーダーの京都府内配備に反対し、撤回を求めること」の内容で緊急申入れを行いました。

 対応した自治振興課の山口課長は「みなさんの不安、心配はよく理解できる。住民の安全・安心が第一、しっかり伝える」としました。申し入れは、マスコミも注目し報道もされました。

危険!頭ごなしの押し付け
京丹後市職労書記長 中川 享一さん

 「米軍Xバンドレーダーを京丹後市に配備」というニュースが、何の前触れもなく飛び込んできたのが2月26日。隣国の北朝鮮は、昨年12月のロケット発射以降、不穏な動きをしています。米軍レーダーの設置は、かえって緊張を高める恐れがあります。米軍施設があることで、地域住民が国際間の紛争に巻き込まれる可能性は否定できません。

 また、160人とも言われる米軍関係者には日米地位協定が適用されます。「日米地位協定に基づく米軍基地がやってくる」のです。このような、重大で市民に大きな影響のあることを、地元住民や自治体にまったくの説明もなく、頭ごなしに決定し押し付けることは許されません。


京都自治労連 第1796号(2013年3月20日発行)より

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