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「こんな地域と職場を作りたい」運動を提起する自治労連の全国交流集会が5月15日にWeb開催され、全国の地方組織・単組94ヶ所でのZoom参加。また、YouTube配信も98以上で視聴されました。
京都からは、商店街調査を行った府職労連の特別報告がありました。
集会冒頭の基調報告で、自治労連本部石川敏明書記長は、「コロナ禍であらためて公務公共の役割がクローズアップされ、地方自治体に住民からの希望・期待が高まっている」とし、病院や保健所などでの仲間の奮闘が紹介されました。石川書記長は、安心して住み続けたい住民の願いと、安心して働き続けられる公務公共職場の実現をめざす組合の運動を結び付けていくことが重要だと強調しました。
【特別報告】
職場からの声を集め要求前進向け粘り強く
職場での取り組みでは、岩手・大船渡市職労が常態化する長時間労働に対して、粘り強く当局と交渉し人員を勝ち取った報告、東京・世田谷区職労からは不払い残業根絶をめざして毎年のアンケートを実施し職場訪問で、組合への期待や参加を広げた報告、大阪府職労からは保健所の職員、保健師の奮闘を応援し、SNSなど多彩な方法で声とつながりを広げ、運動を前進した報告がされました。
安心して住み続けたい住民の思い地域に足を踏み出す取り組み
地域調査の取り組みでは、厚労省が出した公立・公的病院の再編統合で名指しされた地域で住民アンケートを実施した市立湖西病院職員労組、コロナ禍での事業者の実態をつかもうと商店街調査を実施した京都府職労連、西日本豪雨災害から復旧復興に苦労する柑橘農家を支えようと広範な農家にアンケートを実施した自治労連愛媛県本部からの報告がありました。
地域住民や事業者団体と広範な共同で取り組みが進められ、アンケートや懇談で出された結果や意見を丁寧に返して、発展させていることが特徴でした。
京都自治労連 第1974号(2021年6月5日発行)より
4月に自治体職場に就職して2ヶ月が経った今年新規採用の皆さんは、コロナ禍での不自由な生活の中でも、新たな職場・仕事・生活にチャレンジしようと頑張っています。今回の取材も気持ちのいい新人さんに会うことができました。
住民が笑顔でいられる町にしたいです
精華町職 Bさん
今年精華町に技師として採用されたBさんは、3月まで大手建設会社で現場監督としてアパート等の施工に携わっていました。「土日なく働いていました。まったく休みが取れなかった」と振り返るBさん。このままではと転職を決意します。そんな時、先輩から自治体で自分の持つ技術が活かすことができる仕事があると聞き、精華町の募集に応募しました。「役所に技術の仕事があることを知りませんでした。急だったのでほとんど公務員試験の勉強はできていなかった」と話します。
Bさんの配属先は事業部営繕室で、同じ技師が集まる職場です。今は先輩について現場回りをしています。「先輩たちがテキパキ仕事をこなしていて、プロチームのようです」と職場の雰囲気が気に入っている様子。将来は、学校など公共施設の設計や施工をしたいと話すBさん。「住民の皆さんが安心して利用できる施設を設計したり管理をしていきたいですね」と抱負を語ってくれました。
京都自治労連 第1974号(2021年6月5日発行)より
自民・公明の与党は、米軍や自衛隊の基地周辺に暮らす住民の個人情報を調査し、土地・建物の利用を制限する土地利用規制法案の今国会での成立をねらっています。米軍基地や自衛隊基地がある京都の住民にとっても大問題です。
京都に米軍1ヶ所自衛隊33ヶ所
土地利用規制法案は、総理大臣が安全保障上重要とみなす米軍・自衛隊基地、海上保安庁施設、原発といった「重要施設」の周囲約1キロと、国境離島を「注視区域」に指定し、区域内にある土地・建物の所有者や賃借人らを調査することを定めています。「注視区域」のうち特に重要とみなすものは「特別注視区域」に指定し、土地・建物の売買に事前の届け出も義務付けます。
自衛隊基地だけで「注視区域」の候補は全国で四百数十ヶ所、「特別注視区域」の候補は百数十ヶ所にもなります。京都には米軍施設1ヶ所、自衛隊施設33ヶ所があり影響は重大です。
2年以下の懲役200万円以下の罰金
調査の結果、政府が「機能を阻害する行為」や「明らかなおそれ」があると判断すれば、利用中止を勧告・命令でき、命令に違反すれば2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金が科せられるというものです。
法案の大きな問題は、調査の範囲が職歴や海外渡航歴、思想・信条、家族・交友関係などに及ぶ危険があることです。
また、調査を行う「関係行政機関」には警察や公安調査庁、住民運動を日常的に監視する自衛隊の情報保全隊などが含まれる可能性があり、憲法が保障する思想・信条の自由を侵す危険があります。
国会における審議でも、政府の答弁は二転三転し、法案提出理由すら説明できない状態です。反対の声を強め廃案にしましょう。
京都自治労連 第1974号(2021年6月5日発行)より
京都北部で観光と言えば、天橋立を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?日本海に面した宮津湾を横断する全長4キロ弱、幅20メートルから170メートルの砂洲に5千本もの松が生い茂る珍しい地形で全国的にも有名です。
この絶景を北側から見下ろせるのが傘松公園。ケーブルカーを利用すれば麓の府中駅から傘松駅まで5分弱で傘松公園に登ることができます。駅を降りると眼下に天橋立と宮津湾内、日本海まで雄大な景色が目に入ってきます。このケーブルカーは開業が1927年(昭和2年)といいますから、途中運休(廃線)していた期間はありますが、90年以上の歴史があるのには驚きました。
天気のいい日、広大な景色と気持ちよい風にあたりながら野外のベンチで「傘松だんご」。丹後産コシヒカリ使用のみたらし団子で、素朴でおいしかったです。
京都自治労連 第1974号(2021年6月5日発行)より
あきやま・かずお=
1941年 東京に生まれる
1968年 東京歯科大学 卒業
1982年 京都府丹波町(現:京丹波町)にて秋山歯科開業
2016年 京都府歯科保険医協会理事長 就任
2018年 京都府歯科保険医協会顧問 就任
2018年 「保険で良い歯科医療を」京都連絡会代表世話人
歯科医療格差をなくす自治体施策の充実を
私たちは歯科を受診するとき、医療保険内で治療できるのかと不安になります。一方、子どもたちの口腔崩壊が大きな問題となっていて、コロナ禍で、さらに悪化しているのではないか心配です。日本の歯科医療の現状について、歯科医師で「保険で良い歯科医療を」京都連絡会代表世話人の秋山和雄さんに、お話をお聞きしました。
――日本の歯科医療の現状について教えてください。
秋山 現在、先進国の医療技術は、医科も歯科もほとんど同じ水準と言えます。医療費については、日本は低医療費政策のもとで、医療技術費が異常に低く抑えられるとともに、診療報酬の医科と歯科の格差が戦前から一貫して続いていることが大きな特徴です。
政府は、1961年の国民皆保険制度発足当初から、歯科医療に保険を積極的に適用せず、新しい技術の保険適用も進みませんでした。一般の医科では、診察や検査、手術も含めほとんどの治療が保険で受けられ、新しい技術も基本的には保険が適用されています。
今から10年ほど前に、日本歯科学会が、診療行為についてのタイムスタディー調査を行いました。歯科医の診療行為を、ストップウオッチを使って一つひとつ計って調べたのです。その結果、診療報酬の点数と比較すると、7割が不採算と出ました。特にひどいのが入れ歯で、8割が不採算との結果です。
このため歯科医院では、例えば、虫歯治療で「保険でもできますが、セラミックなら白く丈夫です。一本7万円です」等と言わざるを得なく、「歯科へ行けば高くつく」となってしまいます。
この問題は国会でも取り上げられましたが、政府は「一つひとつの診療行為が、採算が合うかは考えていない。トータルとしては、採算が合っている」と答弁しています。この"トータル"というのは、保険診療と自費治療とを合算した額のことです。だから、歯科の保険医療に新しい技術を導入してこなかったのです。
最近、科学的解明が進み、歯周病が糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞と関係があることや、早産の原因であることも分かってきました。自分の歯や入れ歯で咀嚼できるかで、認知症やうつ病の割合に差があることも明らかになるなど、歯科の重要性が注目されています。
――歯科技工士、歯科衛生士の現状はどうなっているのでしょうか。
秋山 入れ歯やかぶせ物を作っている歯科技工士の現状は大変深刻です。歯科医は、少しでも採算をとるために、より安い歯科技工士に発注します。価格競争のなかで低賃金・長時間労働に追い込まれ、希望が持てず、20代の歯科技工士の8割が離職しています。たくさんの歯科技工士学校が、閉校になっています。10年後、20年後の入れ歯は、誰が作るのでしょうか。
歯科衛生士は、高齢者の口腔ケアが大切なことが分かり、高齢者施設などで需要が大変増えています。しかし、歯科衛生士が自立して定年まで、子育てをしながら働き続けられるかというと、そうではありません。
歯科技工士・歯科衛生士の人たちの、ちゃんとした収入が確保できる制度づくりが必要です。
――コロナ禍で、歯科医療はどのようになっていますか。
秋山 虫歯が10本以上、虫歯がたくさんあり咀嚼が困難な状態を「口腔崩壊」と言います。コロナ禍以前から、口腔崩壊児童が増えていることが大きな問題でした。保団連の医科歯科学校健診後調査で口腔崩壊の児童が「います」と答えた学校は、2019年は、28・9%、2020年では29・8%へと増加しており大変深刻です。
学校歯科検診で、「要検査・治療」勧告を受けた児童の割合は、19年度が32%、20年度が31・1%と少し減っていますが、治療に行かなかった無治療の割合は、19年度が57%、20年度が62・3%と増加しています。
高齢者では、所得が300万円以下の4割が「歯の治療が必要だが、歯科に行ったことがない」と回答。所得が800万円以上の人では、同じ質問に対して回答が13%となっており、3倍の違いがあります。それだけ、所得による受診の抑制があります。窓口負担が2倍になれば、さらにひどくなることは明らかです。
一方、歯科医院は、「歯科はコロナに感染しやすい」等と間違った報道がされた結果、受診抑制が起こり、歯科医院の経営危機が進んでいます。調査では、コロナで約2割近い患者さんが減っています。
事実は、歯科医院でコロナのクラスターが発生した件数は医科の医療機関や施設に比べて極めて少ない。それだけ歯科医院では、コロナ禍以前から、感染防止対策としてマスク、消毒、ウガイ、手洗いが徹底されてきました。安心して歯科を受診してください。
――行政や職員への要望をお聞かせください。
秋山 私は以前、デンマークとスウェーデンの歯科医療の視察に行きました。デンマークでは、小学校に歯科治療室があって、検診の結果「治療が必要」となった児童は、授業中に治療を受けていました。もちろん無料です。スウェーデンでは、18歳まで歯科治療は無料。しかも矯正も無料です。日本では、矯正は保険適用外の為、何十万円もかかります。「歯並びが悪い。矯正治療が必要」との勧告を受けても、お金がなければ治療を受けることが出来ません。経済的格差による住民の医療格差をなくすため、自治体には独自の施策を作っていただきたい。京都市は、子どもの虫歯が減ったら予算を減らすのではなく、中学卒業まで無料にすべきです。
皆さんには、ぜひ「保険でより良い歯科医療を」の署名に協力していただきたいと思います。私が学生の頃は、「医労提携」とよく言っていました。「貧困な医療政策と低賃金労働の根っこは一緒」だから、共同しようという意味です。社会保障を充実させるため、新しい「医労連携」を大いにすすめましょう。
京都自治労連 第1974号(2021年6月5日発行)より
京都自治労連 第205回中央委員会
6月24日(木)予定
●全ての単組から参加を●
青プロ プレ企画!オンライン交流会
自治労連 近畿ブロック青年部主催
日時:6月27日(日)13時〜15時
※12:50までにZoomにログインしてください
場所:オンライン会議システム(Zoom)
内容:
●近畿ブロックのこれまでの取り組みを紹介
●2022年"青プロ"についてご案内
●グループトーク【コロナ禍での私たちの働き方〜DX化・テレワークなど〜】
ゲームや抽選会もあります♪
一次締め切り:5月28日(金)
最終締め切り:6月18日(金)
2021 春のナースウェーブ〜オンライン〜
日時:5月15日(土)10:00〜12:00(9:30〜受付開始)
講演:「コロナ禍だからこそ、看護の原点を考える」
講師:川嶋みどりさん(日本赤十字看護大学名誉教授)
申込・参加方法
(1)QRコードから事前の参加登録をお願いします。
(2)当日はZoomでご参加ください。
ミーティングID:932 2642 8135 パスコード:515
主催:ひろがれ看護のこころKYOTO連絡会
京都自治労連 第1974号(2021年5月5日発行)より
いとう・ひでとし=1972年愛知県生まれ
1997年京都市立芸術大学大学院卒業
同年(有)京都造形センターにて建築業に従事、2009年より全京都建築労働組合の書記局として従事する。
"困った時は区役所へ"を
発信し実効ある支援施策を
新型コロナ感染拡大は、3回目となる緊急事態宣言が発令されるなど、住民の暮らしと命を脅かし、とりわけ、社会的弱者にしわ寄せが集中しています。そのような中で、様々な支援の取り組みが全国でも京都でも広がっています。昨年、12月から左京区の各地で「食料提供と相談会」を行い、寄せられたアンケートや聞き取り調査をもとに、区役所への申し入れ・懇談会に取り組んでいる『左京連帯ひろば』の伊藤英利さんにお話を伺いました。
――なぜ、『連帯ひろば』に取り組まれることになったのですか
伊藤 『連帯ひろば』の元になっているのが、左京地区労などがリーマンショックの時に始めた年2回の『なんでも相談会』です。経済が一定落ち着いてくると、相談に来られる方も少なくなり、どうすれば困っている人に情報を届け、支援活動につなげることが出来るのかが大きな課題でした。
コロナ禍で、非正規労働者の首切りや、困窮する青年・学生の実態が報道され、全国各地の食料支援や相談会には、たくさんの方がみえていました。
会議では、「もっと困っている方がいるのに、我々とつながりがないから、支援活動の姿が見えていない」「工夫次第で取り組みを知らせることはできる」「もっと協力者を地域に作ることが必要」などの意見が次々と出て、取り組みの改善を行ってきました。
地域の飲食店やスーパーにも、ポスターやチラシ、物品提供のお願いをしました。「よい取り組みですね。協力させてもらいます」と、ドンドンつながりが広がりました。また、大学でも、チラシの配布や声掛けをしてくれる学生も出てきています。
短期間で、『連帯ひろば』は、地域ごとに実行委員会が結成され、労働組合や女性団体、市民団体と様々な個人の方が担い手として参加をしていただき、広い取り組みへと発展しています。昨年の12月から、8会場で開催し、500人以上の方に食料の支援や相談活動を行ってきました。
――これまでの中で、伊藤さんにとって転機となった相談はありましたか
伊藤 印象的だったのは、『連帯ひろば』の会場に京建労の組合さんがご夫婦で来られたことでした。私には、すごくショックでした。ご主人が病気で働くことが出来なくなり、奥さんがホテルの清掃の仕事をされていたのですが、コロナでホテルの利用客が減り、清掃の仕事も減って経済的に困り、病気の治療費にも事欠いておられたんです。これまでも「生活保護を受けられるよ」と話はしていた方です。ところが実際に困った時に、地域で誰に相談したらいいのか分からない。つてのない人たちに、私たちが役割を果たさなければならないと深く思いました。
相談会では『なんでも相談アンケート』で対話をし、実態をつかむようにしています。「食費と成長期の子どもたちの服や学用品を買うので精一杯。自分の服は買えない」(シングルマザー)「お客さんが来なくなり水道料金の支払い猶予を受けている」(飲食店店主)「フリーランスで舞台照明の仕事をしていたがコロナ禍で仕事が無く、貯金を取り崩して生活している。いつまで続くか不安」(40代女性)など、本当に深刻な声が寄せられています。
『左京連帯ひろば』実行委員会では、毎回反省会を開いて、良かった点や改善点を話し合います。「こちらから結論を押し付けていないか」「もっと、活用できる制度を勉強してレベルアップが必要」等の意見が出されます。回を重ねるごとにみんなが思うのは、「本当に困っている人こそ悩みを話せない」ということです。2回3回と顔なじみになって、初めて話していただけた方もありました。実行委員会のレベルアップも必要と、『お困りごとを聴くためのヒント』講座の体験学習会にも取り組みました。
実行委員会で確認したのが「食料を届けるだけでなく、地域の人々の暮らしの大変さをきちんと聞き取って、ちゃんと行政に届ける」ことを取り組みの主体にすることでした。
――左京区役所への要望申し入れと懇談を行われたんですね
伊藤 『なんでも相談アンケート』で対話をして寄せられた声をもとに、6項目の要望書を作成し、2月9日に左京区長宛に申し入れと懇談を行いました。
「生活保護制度や休業支援金制度など活用できる様々な給付金制度があっても、困っている人は、日々の生活で精いっぱいで、困った時にどこに相談すればいいか分からない」「『困った時は区役所へ来てください』と発信し、ワンストップで申請までつなげる役割を果たして欲しい」、そのために区役所業務の改善や、職員の増員を要望しました。
区役所の副区長さんには丁寧な対応をしていただいたと思いますが、私の感想は、コロナで困窮している市民がいることに対する認識が希薄に思えました。たとえば、京都市の減免の申し入れがどれだけ来ているかについてとか、生活保護の申請についても把握されておらず、明確な答弁をされませんでした。「自分たちが、困窮者を救える機関なんだ」という認識が欠落しているのではないかと思ってしまいました。
その一方で、職員の皆さんも大変だと思います。いろんなサービスを委託され、市民の実態が見えなくなっているのではないでしょうか。様々な申請や行政サービスの受付を派遣職員が行なったり、委託に出しておられます。これでは住民の生活の実態を肌で感じる機会が奪われ、住民がどんなに困っているのか、どんなサービスを求めているか分からないのではないでしょうか。
――これから行政に求められることはどのようなことですか
伊藤 本当に仕事が途絶えたり、無くなったりするのはこれからだと思います。国がちゃんと保障することをしないと、地域で倒産も増えてくると思います。国に対してもっと強く支援制度を求めるとともに、行政として何ができるのか、もっと市民のところへ、現場に足を運んで把握し独自政策を実施して欲しいと思います。
京都自治労連 第1974号(2021年5月5日発行)より
新年度が始まって1ヶ月。自治体職場へ就職した新規採用者の組合加入が進んでいます。職場ではコロナ禍でもみんなで相談して、工夫と粘り強い取り組みが行なわれています。
同じ職場で働く仲間を繋ぐ組合の魅力をアピールし、たくさんの新規採用者を迎え入れましょう。
広がる!繋がる!組合の魅力
世代・職場の近い先輩からの声
宇治市職労では、組合説明会に配属先の先輩らが駆けつけ、「これからもよろしく。仕事でも組合でも頑張ろう」と新規採用者を歓迎。福知山市職では、終業後の説明会で「組合を通じて他市町村の職員と出会え、交流できた」と同世代の先輩からの経験を話し組合加入を訴えました。城陽市職労では説明会に参加した組合員から「外部職場にいるが、組合があったからこそ本庁の皆さんと知り合えた」と組合の魅力を話しました。
組合があるから守られる
職場環境と仕事のやりがい
府職労連・法人労組医大支部では、職場アンケート等を実施して組合員一人一人の声を集め要求・交渉を続けてきた組合の実績を紹介。増員や勤務時間短縮、院内保育所の開所などの成果にその場で組合加入用紙に記入するなど加入が相次いでいます。京丹後市職労では「皆さんの加入が市役所で働く仲間の大きな力になる」と訴え、大きなボードを使って紙芝居形式で労働組合の基本と役割を紹介しました。参加した新規採用者からは「組合のこと初めて知った」との声も上がり組合加入が進んでいます。
働き続けたい。生活の充実も
組合の福利厚生にも魅了
与謝野町職では組合説明会とは別に自治労連共済の説明会を実施し、組合員のメリットでもある自治労連共済について説明しました。「組合では自治労連共済を扱っています。掛金が安く保障内容もいい。上手に利用してほしい」との訴えに全員が加入してくれました。
綾部市職労でも共済説明会を実施し、先輩たちも各職場から集まり、説明会終了後も懇談が続きました。「気軽に組合事務所に集まって、仲間同士の交流で仕事や私生活の癒しや充実を図れるのが組合の魅力だと思います。みんな組合に入ってほしいですね」と先輩たちは思いを話してくれました。
京都自治労連 第1974号(2021年5月5日発行)より
今年も多くの新規採用者が組合に加入しています。コロナ禍の中で、不自由な生活と就職活動を経て自治体職場にやってきた二人。コロナの影響は続きますが、希望とやる気にあふれた話を聞くことができました。
みんなが戻ってきたい町にしたいです
与謝野町職 Aさん
「ここで働きたいと思っていました」と話すAさんは与謝野町出身。学生時代は兵庫で過ごしますが、与謝野町に戻って働きたいと就職活動をしたといいます。その就職活動も大学の授業や卒論が忙しくて十分できなかったと話すAさんですが、聞けば理工学部で物理を専攻していたそうで「自治体の仕事とはあまり関係ないですね」と照れ笑い。「採用され地元に戻れて本当に良かった。ひとつひとつ確実に仕事を覚えて、住民に信頼される職員になりたいです」とやる気満々です。
Aさんの配属先は保険課で、今はコロナのワクチン接種準備でとても忙しい職場。「課全体が忙しく動いている状況で、私は言われることをこなす毎日です」と職場のあわただしさと緊張感を話します。そんな中でも職場の先輩が、声を掛けてくれ、いろいろ教えてくれるのがうれしいとAさん。「進学や仕事で与謝野から離れた人も、また与謝野に戻ってきたいと思う町にしたいです」とのAさんの言葉が印象的でした。
生まれ育った町で保育士としてがんばる
大山崎町職 Bさん
「第三保育所に通っていました。楽しかったですね」Bさんは大山崎町の出身で、幼年期は町立保育所にお世話になったと話します。学校卒業後は、普通にOLをしていたBさんですが、お世話になった保育所の先生から「手伝ってほしい」と声を掛けられアルバイトで保育所を手伝うようになりました。アルバイトから嘱託、会計年度任用職員として保育士を続けてきました。資格も取得しました。「先輩の方々から、正規雇用の保育士にとお誘いいただいていましたが、決意した時は大山崎町で募集が無かったり…。タイミングなんでしょうか?ようやく正規採用されました」とこれまでを機会をひとつひとつ確認するように話します。Bさんは正規雇用の先輩たちの責任の重さや苦労も見てきました。「気を引き締めて頑張ります」ときりっ。早速、3歳児の一人担任で15人の元気な子どもたちを担当しています。これまでの「大山崎の保育」を責任もってつなげていきたいと笑顔で語っていただきました。
京都自治労連 第1974号(2021年5月5日発行)より
京都府に3回目となる緊急事態宣言が出され、飲食店の酒類提供禁止や大規模商業施設などの休業要請、イベントの無観客開催などこれまでより厳しい措置が盛り込まれた。我が愚息どもは「これじゃあGWなのに行くところがない」「それが政府の戦略なんちゃうん」などと言っている。しかも今回は罰則付きのため、多くの事業者は「要請」に応じざるを得ないだろう。
確かに、人々の往来が少なくなれば感染者は減る、しかし、解除すれば元に戻る。変異株が猛威を振るいつつある中、政府は国民にワクチン接種が行き渡るまでこれを繰り返すつもりなのだろうか。
京都府が23日に出したの府民・事業者へのメッセージには「お願い」はいろいろ述べられているが、自粛や休業要請にふさわしい補償については何も触れられず、再度リバウンドさせないための戦略についての言及もない。これで理解と協力が得られると考えているとすれば、府民の想いと余りにかけ離れているのではなかろうか。(F)
京都自治労連 第1974号(2021年5月5日発行)より