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京都自治労連や京都医労連でつくる『広がれ看護のこころ連絡会』は、11月21日に「2015年秋のナースウェーブ」を開催しました。
今年の集いでは、ナースウェーブがたたかわれた1989年当時、日本医労連の委員長だった田中千恵子さんが「ナースウェーブの歴史に学び、今こそ看護師を増やそう」と記念講演を行いました。
カラスの泣かない日があっても、看護婦問題が話題にならない日をなくそう」を合言葉に、?看護婦を増やして”と街頭署名やデモを全国で展開し、世論をつくり『看護婦確保法』を国会で全会一致で成立させた経験を、ユーモアを交えて現役ナースに語り、「今こそ看護師を増やそう」と呼びかけました。
集いの後、西院駅前での「看護師増やせ」の宣伝署名行動には、次々と市民が署名に応じ、元気が出る行動となりました。
京都自治労連 第1861号(2015年12月5日発行)より
地域医療を崩壊させる!地域医療構想と新ガイドラインに怒りの声
16診療報酬改定と消費税増税は大きなダメージ
京都自治労連と京都医労連が合同で行っている、自治体病院キャラバンが11月下旬に行われ、要請書の申し入れと懇談を行いました。
相変わらず厳しい医師、看護師不足
今回のキャラバンの特徴の一つが、医師、看護師不足が改善されず、とりわけ医師不足はどこも深刻で、一刻も早い解決が求められていることがひき続き明らかとなったことです。「休診せざるを得ない診療科があり、病床稼働率の低い最大の要因」など、必要な医療を提供できない事態や、勤務医に過重な負担を強いてさらなる医師不足に拍車をかけている事態が明らかとなりました。
看護の現場では、あまりにも過酷な3交替制勤務の実態から、より身体に害をおよぼす2交替制勤務が、ほとんどの病院で導入されていることも明らかとなりました。
もう一つの大きな特徴は、2025年までに現在の202万床を159万床に削減する「医療介護確保総合推進法」と、その具体化を図る「地域医療構想」の策定や、先導役を自治体病院に果たさせる「新公立病院改革ガイドライン」について、「政府は、へき地医療のことは何もわかっていない」「この病院が、地域医療の最後の砦、縮小など絶対認められない」等と大きな怒りが広がっていることです。
また、?削減ありき?と報道されている16年度診療報酬改定や消費税増税に対しても、「大きなダメージを受ける」等と何処でも怒りと心配の声が聞こえました。
京都自治労連 第1861号(2015年12月5日発行)より
京都総評16春闘学習会
「働く者をめぐる情勢をどう見るか」
講師:石川康宏氏(神戸女学院大学教授)
とき:12月10日(木)19:00〜
ところ:ラボール京都第一会議室
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より
11月19日、各単組での15確定闘争が山場を迎えるなか、京都自治労連は自治振興課との秋期年末要求のもとづく交渉を行いました。
交渉の冒頭、池田委員長は「今年の確定闘争は、大きな転換時期に入っている。この数年の勧告は、政治的勧告を強行してきたが、今年は、人事院制度そのものを解体していく局面に入った。府内でも国の勧告、府の勧告、右往左往する自治体がある。各自治体が賃金労働条件を現場の労働組合といっしょにつくっていく時代に入ってきた。府の果たす役割は大きなものになっている。地方自治の真価が問われている」と、15確定闘争の意義を強調し交渉に入りました。
給与改定・地域手当などについて
当局は、「11月4日に府人事委員会勧告が出され、平成28年4月から『総合的見直し』の実施が勧告された。現時点で臨時国会の開催の予定が無いため、公務員の給与の取扱については未だに言及がない。総務省からは、国の給与改正を待って改正するよう助言されている。国準拠が基本と考えているが、市町村においては、給与体系や地域の状況など自主的に判断していただくように助言を行った」と回答しました。
組合は、「国の勧告をどのように見るのか、官民較差是正の原資を8割も地域手当に充てるなど矛盾ばかりで、ますます地域間格差が拡大する。府が積極的な発言が必要」と当局の姿勢を質しました。当局は「違和感を感じる」との感想も表明しました。
昇給抑制やカットが続いている自治体について当局は、「財政上やむなく実施されていると認識している。解消されれば、昇給抑制・カットは中止されるべきものと考えている」と回答しました。
賃金カットが続く宮津市職からは、「10%のカットが10年も続いている異常な事態。生涯賃金で500万円の削減になる職員も。しかし市当局は、この問題でまともな交渉に応じようとはしない。府としてしっかりとした助言を」と強く求めました。
府南部の地域手当について当局は、「課題があると認識している(京都市10%、向日市6%、長岡京市16%、大山崎町3%、久御山町0%)。今回の見直しでさらに差が広がった。同一の経済圏は同一の支給率にすべきと意見をあげていく」としました。
人事評価制度について
当局は、「改正地公法が施行され、平成28年4月1日から人事評価制度が実施されることになった。合わせて等級別基準職務表の条例化等が義務づけられた。組織が機能していくためには、何らかの制度運用が必要、評価したからには、何らかの措置が必要と考えている。公正・公平なものでなければならない」「制度運用の詳細については、地方公共団体に委ねられており、評価によって士気が下がるようなことがあってはならない。職員団体などと十分協議いただいて各団体にあった制度を確立していく必要がある」。
これに対して組合は、「自治体によっては、『管理運営事項で交渉事項ではない』と交渉にも応じない自治体がある」「評価制度は、任用・給与・分限の基礎とするもので、当然交渉事項。先ほどその回答もされた。しっかり助言すべきだ」と強く迫りました。
交渉での確認事項
- 賃金改定:国を基準としながらも、京都府の勧告なども参考にし、市町村で自主的に判断してもらう。
- 給与改定の時期:総務省から助言(地方自治への介入)が行われているが、市町村の判断で改訂・年内精算等を行ったからといってペナルティはない。
- 「総合的見直し」:やり方について違法でなければ各自治体でどのような対応を行っていくかは判断を委ねる。実施しないからといってペナルティはない。
- 人事評価:どのような評価方法かはこだわらないが一定の評価は必要との認識であり、詳細については職員団体と密接に話し合うことが基本。
- ストレスチェック:非正規雇用労働者も含め、ストレスチェック結果の面談を勤務時間内に行っても問題はないし、給与は保障すべき。
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より
官民共同で大幅賃上げ 地域・職場から戦争法廃止へ 労働組合の拡大・強化を
秋期年末闘争が大きな山場を迎えるなか、11月13日、京都総評は「秋季年末闘争勝利!決起集会」を開催しました。
あいさつに立った梶川議長は、「戦争法、沖縄問題、TPP問題など重大問題が山積しているのに、憲法にもとづく臨時国会召集にさえ応じない安倍政権は、国政を担う資格がない」と厳しく批判し、秋期闘争に職場・地域から全力で取り組もうと呼びかけました。
単産・地域から9人が発言。京都自治労連から、国人勧を上回る府人事委員会勧告を引き出した府職労連の木守書記長が発言を行い、官民共同のたたかいが要求を前進させた確信が広がりました。
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より
来年1月24日告示、2月7日投票の京都市長選挙に立候補予定の本田久美子さん。本田さんの支持団体「憲法いきる市政 みらいネットワーク」(略称:憲法市政みらいネット)が、11月18日に立ち上がり、記者会見、全体集会を開催しました。
憲法市政みらいネットの小林事務局長は、「本田さんを支持する『勝手連』が、女性、若者、職場、地域などで大きく広がっている。その思いやとりくみを『憲法市政みらいネット』に結集して、さらに広げていきたい」と設立趣旨を話しました。
記者会見では、推薦する弁護士、学者、労働組合などが列席、本田さんにかける思いを語りました。推薦団体の一つの京都総評の梶川議長は「京都で働く人の99%は中小企業。いまこの中小企業が苦しんでいる。この京都で安心して働き住み続けるためにも今の京都市政を何とかしたい」と話しました。
会場を移して、夜から京都アスニーで400人近い参加で設立集会が開催されました。
集会では本田久美子さんが立候補の決意が語られ、憲法を基に安全・安心して働き暮らし続けることのできる京都市政への転換を訴えました。
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より
青年部は、11月14〜16日、京都独自では3年ぶりとなる沖縄平和ツアーを実施し、5単組25人が参加しました。
非暴力と対話つらぬく座り込み
県南部の視察では、糸数壕など沖縄戦の戦跡をたどり、当時の自治体職員が「兵事主任」の役職の下、日本軍の指示で住民を指揮・誘導していた話や、オスプレイが止まっていた普天間基地の視察では基地が返還・移設されても県内の他の米軍基地にあるヘリや戦闘機が沖縄各地を飛ぶ限り安全とは言えないとの話を聞きました。
県中北部の視察では、嘉手納基地や、名護市辺野古と東村高江での座り込み現場を訪問。
座り込み開始から4228日目を迎え、普天間基地の移設先として揺れる辺野古では「もともとあった基地建設計画を普天間基地の代替施設と言い換えておし進めようとしている」ことや、オスプレイの着陸帯となるヘリパッド基地建設が強行されている高江では「99年に高江区民総会でヘリパッド建設の反対決議を満場一致で挙げたが、国は民意を無視し、住民説明も不十分なまま、建設が強行され、座り込みを始めた」など、この間のたたかいの経過や運動についてお話を聞きました。
二度と戦争は繰り返さない
平和ツアーを通じて、住民にとっての平和や住民の声を無視した政府の強引な基地政策をあらためて考えさせられるものとなりました。二度と戦争の過ちを繰り返さないように、自治体職員として「住民の命を守る」とはどういうことか、沖縄戦や米軍基地問題から学び、継続した平和活動に取り組んでいくことが大事だと感じる3日間となりました。
〜参加者の感想の一部を紹介します〜
子どもたちに伝えたい:京都市職労 Aさん
ニュースやネットで戦争や基地問題を耳にすることがあってもどこか他人事でしたが、今回実際に沖縄に足を運び、現地の人の生の声を聞いたり、目にすることで実際に同じ国内で起きていることなんだと改めて実感しました。子どもと関わる仕事をしているので、子どもたちに今回の経験をしっかりと伝えていきたいと思います。
行政の権力を改めて実感:宇治市職労 Bさん
感じたことは、行政が今までの戦争や米軍基地等の問題に思った以上に深く関わっているということです。沖縄戦での軍・官・民の共生共死の話を知った時、軍だけでなく行政からの民意の扇動もあったのではないかと気付かされた思いがあったからです。働き始めて初めて行政の権力の強さを感じ、責任感を持ち続けなければと思いました。
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より
11月7日、現業評議会第55回定期大会が中丹文化会館にて開催されました。
冒頭、大山議長は戦争法が国民大多数の反対の中で強行採決された怒りと「総合的見直し」の攻撃などに対し、今こそ団結して奮闘しようと力強く呼びかけ、続いて谷口副議長がこの1年の活動総括と次年度の運動方針案を提案しました。
討論では、6単組7人が人員不足や賃金カット、業務の民間委託攻撃などについて発言。こうした攻撃の中で、組合の重要性と現業の役割などが報告されました。満場一致で議案を採決し、労働条件の改悪を許さない運動を職場・地域に広げ奮闘する決意を固め大会を終えました。
京都自治労連 第1860号(2015年11月20日発行)より
統一署名にご協力を
総がかり行動実行委員会は、「戦争法廃止を求める統一署名」を呼びかけています。2000万人の署名を集めて、戦争法を廃止させましょう。
国の動向・圧力に屈せず、交渉を配置し、確定要求の前進を!
京都自治労連 第1859号(2015年11月5日発行)より
すべての職員の賃金・生活改善へ
職場要求実現に交渉強化を
京都自治労連は、15賃金確定闘争での要求前進を図ることを目的として、毎年行っている秋期年末闘争自治体キャラバンを10月20〜26日にかけて実施し、府内すべての自治体当局と懇談、意見交換を行いました。
依然として続く国からの圧力
賃金については、キャラバン実施時点で京都府人事委員会勧告が出されていない状況の下、執行部から国人勧を上回る給与改定や現給保障額を引き上げる勧告を行った都道府県・政令市の人事委勧告を情報提供しながら懇談しました。
「総合的見直し」を行っていない自治体を中心に、「京都府の勧告を注視している」「府に足並みを揃えたい」など、京都府の動向次第とする市町村が目立ちました。裏を返せば、府勧告の内容次第では、「総合的見直し」導入がなし崩し的に提案される危険があります。
人事評価制度については、試行実施も含めて取り組みをすすめている自治体が多くを占めましたが、中には人事評価制度は「管理運営事項」とし、労使交渉を拒否する自治体や、試行としながらも被評価者への説明・研修を行っていない自治体もあります。賃金リンクや処遇反映などは組合員の労働条件にかかわる問題であり、労使交渉事項です。
その他、人員・超勤問題やメンタルヘルス、非正規職員の処遇改善などについても意見交換を図りました。
全職員の賃金・生活改善を
15賃金確定闘争はこれから山場を迎えていきます。現在、臨時国会が召集されない情勢となっている中で、「国に先んじて地方は給与改定するな」と総務省から不当な介入、圧力がかけられています。
職場・生活改善要求を集め、要求書提出と積極的な交渉をすすめ、官民較差の解消とすべての職員の給与改善、労使合意した事項は速やかに実施をはからせること、「総合的見直し」導入の阻止・中止など職場要求前進へ運動を強めましょう。
京都自治労連 第1859号(2015年11月5日発行)より