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どんどん広がる“つながり”と“仲間”の輪
南丹市職の青年が元気です。昨年11月に行われた青年部沖縄平和ツアーに5人の青年が参加、12月にあった総評青年部クリスマスパーティーにも沖縄の“つながり”から3人が参加しました。明るい話題を振りまく5人の青年を訪ねました。
現実を目の当たりにし沖縄のイメージが変わった
「沖縄のイメージが変わった貴重な経験になった」、5人に共通した感想です。
Aさんは「観光地のイメージが強かったが、実際に基地や資料館を見て回ることで観光地ではない面も知ることが出来た。
帰ってからも沖縄のニュース報道に興味を持つようになった」と振り返り、Bさんは「リゾート、観光のイメージだったが、過去の歴史にふれ、様々な背景を学ぶなかで、沖縄では日常生活、暮らしが常に基地と隣り合わせにあることを知れた」と話します。
「実際にガマに入るなど当時の状況を体験することが出来たことでよりリアルに戦争、平和を考えられた」と話すのはCさん、Dさんは「観光地、リゾート地と思っていたが、民家の近くに基地があり、ヘリが墜落した現場にも行くことが出来た。沖縄のイメージが180度変わった」と言います。
Eさんは「人ごとだと思っていた戦争や基地が、沖縄の人からすれば身近なもの、生活の一部になっていた。そのことを真剣に考え、考えるだけではなく行動を起こしている姿に触れることが出来た」と、それぞれが観光地ではない沖縄の姿、住民生活を目の当たりにしてきました。
「あ、つながってる」と組合の良さを実感
実はそんな彼ら、組合に加入したのは沖縄前とつい最近。沖縄には加入した際に誘われたそう。
「青年部が季節ごとに若手職員の交流会を定期的に開催してきた。それがきっかけにもなって、集まりの中で広がった」と塩邊委員長。「新しく加入した4人が揃って沖縄に参加し、各単組の青年たちとも交流することで、仕事だけのつながりではない、情報交換や仲間を作れるという組合が本来持っている部分を知ってもらう機会になったのでは。行ってくれた気持ちを大事にし、次回以降につなげたい」と話します。
高屋青年部長は「青年部は若手職員の交流をメインに活動しているので、今回5人も参加してくれて言うことなしです!」と喜びを表現します。
総評青年部のクリスマスパーティーにも参加したEさんは「沖縄で会った人たちに会える楽しみ、自治労連の新しい人たちに出会える良い機会、つながっているんだなって思えた」と話し、「漠然としていた組合のことが、他の市町村の人たちと話すことでこういう活動をしていくんだと分かった。沖縄で平和以外の仕事のこと、組合のことを話せたのは良かった」とBさん、Cさんが声を揃えます。
今後どういう取り組みをしてみたい?と尋ねると、「ギネスに載るような企画!」「ビーチバレー大会!」など、アイデアがどんどん出てきます。
職場の仲間から、また府内の仲間から注目が集まる南丹の青年たちに、期待が膨らむとともに、彼らの成長と行動力にワクワクが止まりません。
京都自治労連 第1767号(2012年1月5日発行)より
951票差で叶わなかった市政刷新。あれから4年、格差と貧困はさらに広がり、地域は疲弊、市民生活は危機的状況になっています。「放射能から子どもを守りたい」「地域経済を元気にしたい」、こうした市民の願いに応える政治への転換が求められています。
いよいよ京都市長選挙。市政刷新の会から立候補を表明している弁護士・中村和雄さんと京都自治労連・岩瀬青年部長が対談しました。 (司会進行は編集部)
―あけましておめでとうございます。昨年の東日本大震災、原発事故を受け、自治体行政、そして自治体労働者のあり方が問われました。実際に被災地に足を運んで感じたことは。
中村 最初に訪れた仙台周辺や海岸沿いの自治体は合併など自治体構造改革によって職員が減らされ、避難所の把握などが困難になっていた。一方、合併を拒否した自治体では職員体制が整い、避難所の運営や住民の状況を早期に把握できていた。
岩瀬 陸前高田でボランティアに参加。職員が足りないという話は聞いていたが、合併した自治体としなかった自治体の違いを聞き、合併の弊害を痛感した。
ただ、自治体労働者が被災しながら休みなく住民のために働き続けているのに、情報が伝わらず不満を言われる。そうした状況に自治体労働者はどうあるべきかを強く感じた。
中村 阪神淡路大震災の教訓、派遣村にも通じるが、実際に被災した人、派遣でいえばワーキングプアの人が活動に参加する、一緒に作り出すという組織的なもの、住民と一緒になってサービスを作っていくことが行政には求められている。信頼関係やノウハウを積み重ねていくことが必要だと思う。
岩瀬 現状でいえばそうした活動は仕事に追われて出来ていない。考える余裕が無いんだと思う。「住民を第一に」が自治体労働者としての姿だが、それすら出来ていない状況にある。
私は向日市の第3保育所で保育士をしているが、老朽化を理由に閉園すると市長が突然言い出した。子どもが安全に安心して生活できる、保護者が安心して子どもたちを預けられる、それすら出来ない状況になろうとしている。子どもや保護者が日々不安を感じながら生活することが果たして良いのか、矛盾ばかり感じる。
中村 直接の答えにはならないが、保育所の先生がどれだけ大変な思いで子どもたちのことを考えているか、それが保護者にちゃんと映っているか、すべてではないが相互理解が出来ていない状態にあるんだと思う。
―現在の労働環境、青年の働き方や正規・非正規の問題について。
中村 異常なまでに非正規化がすすみ、青年の中で非正規率が高い。正規から非正規へ、この悪循環が原因。若者が自分で生活維持できる、そういった環境にしないと将来は真っ暗になる。
岩瀬 保育所でも非正規が増え、すでに非正規がいないと仕事が回らない状態。仕事内容も変わらない。
中村 今の日本の非正規問題の最大の問題点は正規と非正規が同じ仕事をしているのに待遇がまったく違うことにある。
岩瀬 それはすごく感じている。私自身、正規になって3年目、非正規で働いていた時期があったが、同じ仕事をしてこんなにも待遇が違うのか、とても矛盾を感じた。非正規の待遇が改善されてきているが、それでも生活できるギリギリの状態。格差があまりにも大きすぎる。
中村 京都市内でも大手コンビニで時給751円と、どう考えても生活保護の基準に達しない。そういう働き方が当たり前になっている。本当に改善させなければいけないのは正規と非正規の格差をなくすこと。EU諸国は“同一労働同一賃金”が当たり前。
“公契約条例”は賃金の底上げという点で解決の一つの方法。行政が注文した仕事に携わる労働者の労働条件は生活できるように引き上げる、そこに責任を持つことが行政の義務。これは国際的に認められている精神だが、日本では当たり前でない。まさに「世界の常識、日本の非常識」だ。
―“脱原発”の課題、これからの社会や日本のあり方とは。
中村 市民がどのように考えているか、大きな分かれ道になると思っている。原発の危険性など正確な情報を得て、学び、自分の意見を出す、行政の立場から言えば正確な情報を提供する。福島やチェルノブイリでは何が起こっているのか、正確な情報を知った時に運動になっていくと思う。福島で起きた事故と、その被害の恐ろしさから原発はすべてなくす必要があると思っている。
岩瀬 まだまだ知らないことが多いのが現実。いかに正しい知識を青年の中で広げていくかだと思う。
中村 何か面白い、青年が行きたくなる企画をして、そこに行政が力を貸せれば良いと思う。一人ひとりが自分で判断して意見を言う、そんな国や市政の形にしていきたい。
―市政刷新への決意を。
中村 若い世代は将来に対して夢が持てない、こうしたいと思ってもなかなか実現されない絶望感、閉そく感を今の社会に感じている。そうじゃなくて、青年の願いが市政に反映される、京都の未来は明るいんだと示したい。京都から新しい政治を若いみなさんとともにつくっていきたい。
―ありがとうございました。
京都自治労連 第1767号(2012年1月5日発行)より
職場要求実現へ仲間とともに
被災地と心ひとつに復興支援に全力
2011年が間もなく閉じようとしています。
京都自治労連と各単組の仲間は、3月11日に発生した東日本大震災とそれによって引き起こされた東京電力福島第一原子力発電所の事故の被災者の立場に立った復旧・復興を求めるとともに、支援活動に全力を挙げて取り組んできました。
同時に、脱原発・再生可能エネルギーヘの転換を求めて府民との共同を強めて奮闘してきました。
また、国民の暮らしを脅かし、地域経済を破壊するTPPに反対する取り組み、違法・不当なマイナス勧告と7.8%もの賃金削減の公務員給与削減に反対するたたかい、職場の諸要求実現を求める取り組みに全力を挙げてきました。
このような取り組みの中で、様々な住民の方との絆が深まり、新しいたくさんの仲間を組合に迎え入れることができたことは、未来を切り開く大きな力となります。
2012年、今年以上に団結を強め力を合わせて未来を切り開きましょう。
京都自治労連 第1766号(2011年12月20日発行)より
来年1月22日告示、2月5日投開票でたたかわれる京都市長選挙で、市政刷新の会の中村和雄さんを何としても勝利させようと、12月12日、13日の2日間、自治労連の全国の仲間が入洛。決起集会で意思統一し、街頭宣伝、市役所早朝門前宣伝、京都市職場オルグなどへと大奮闘しました。
決起集会で自治労連の野村幸裕委員長は、「市長選挙で勝利することは、悪政の限りを尽くす野田内閣へのこの変化を投票に結びつけ、中村さんの勝利で京都から日本を変えよう」と呼びかけました。
京都自治労連の池田豊委員長が京都市長選の情勢を報告。京都市職労の小林竜雄委員長は、「門川市長が4年間で職員1400人以上を削減。『限界職場』が続出し、市民が犠牲になっている。ワーキングプアをなくすために、公契約条例の研究会を中村和雄さんに助言者になってもらい2年半続けてきた。市政問題を分かりやすく市民に訴えるために、劇団をつくるなど様々な工夫をし、奮闘している。これ以上、市民と職員犠牲の市政を続けることはできない。何としても勝利したい」と訴え、全国からの支援を呼びかけました。
全国の仲間は、夕暮れの京都市内で街頭宣伝。翌日は、市役所での早朝門前に続き、職場オルグを行い、全国からの熱い思いを直接、京都市職員に届けました。全国の仲間からも、職場からも「元気が出た」と感想が出されていました。
また、11日には近畿ブロックの仲間が地域宣伝にかけつけてくれました。
京都自治労連 第1766号(2011年12月20日発行)より
12月10日、京都総評青年部主催のクリスマスパーティーが京都市内で開催され、公務職場をはじめ、教育、医療、福祉、建築、金属関係など様々な職種、職場から約200人の青年が集まりました。
自治労連からは約50人が参加、11月の青年部沖縄平和ツアーで広がったつながりを生かした参加も目立ちました。
京都自治労連 第1766号(2011年12月20日発行)より
舞鶴市では、2校の給食調理業務を民間委託するとの方針が突然出され、今の市議会に民間委託にかかる債務負担行為の予算が上程されています。この方針が実行されると、来年度から全校が民間委託となります。
現在2校では、正規の調理員2人とOBの嘱託職員5名が勤務、定年まで仕事を続ける希望を持っています。それにもかかわらず舞鶴市当局は、11月24日になって急に、「来年度から働く場はありません。1月下旬には委託業者を決めてしまいます」というのが今回の事態です。嘱託職員には、その通知さえありません。一方で、両校の保護者には、来年度から委託するとの説明会を開催しているのです。
舞鶴市職労では、「今回の問題は労働条件のなかでも最も重要な雇用にかかわる問題です。それを、労使合意なしに議会に上程するなど看過できない問題」「こんなことを許せば、どの職場でも、ある日突然職場がなくなると通告され職場を奮われることになる」として、19日には2回目の交渉を配置。早朝宣伝を行い、「何としても白紙撤回を」と奮闘しています。
京都自治労連 第1766号(2011年12月20日発行)より
年末確定では、自治体当局が労働組合と誠意をもって交渉することが求められています。労働条件切り下げ提案の場合は、特に時間をかけて交渉をおこなうことが必要です。ところが京丹後市では、労働組合とのまともな交渉も行わず、11月25日、合意のないまま議会へ一方上程の暴挙を行いました。
京都自治労連と都市職協議会は、11月29日、京丹後市職労とともに抗議の門前宣伝を行い、当局に対して緊急の抗議申し入れを行いました。また、市議会議長へも申し入れを行いました。
一方的不利益変更は許されない
朝8時からの早朝宣伝には、田村書記長をはじめとする京都自治労連執行部とともに、北部の都市職協議会の仲間も参加。出勤してくる職員に「おはようございます」と声をかけビラを渡すとともに、宣伝カーのマイクを握って、各単組の年末確定の状況も紹介し「一方上程の暴挙を許さない職場からのたたかいを」と呼びかけました。
緊急の抗議申し入れでは、京丹後市職労が10月25日に要求書を提出し、11月8日までに回答するよう求めてきたにもかかわらず、回答交渉を延期するなど交渉応諾義務を放棄し、何ら当局の責任を果たさない姿勢に終始したことを指摘。労基法では、労働条件の一方的な切り下げを違法、無効とし、民間でも「一方的不利益変更」が許されないのは明らかだと厳しく批判。給与改定条例案を取り下げ、白紙に戻したうえで、京丹後市職労との誠実交渉を行うよう強く申し入れました。
当局は謝罪と何らかの誠意を
対応した米田副市長は、「話し合いをしなければならないことはわかっている。放置はしていない。11月17日に考え方を示したのが回答だ」「タイトな日程とは認識していた」「努力はしたが残念」などと開き直りともとれる答弁。
これに対して組合側は、「全く反省していない。10月25日の要求書に対し、回答が11月21日。交渉結果を全組合員にはからなければならないのに、これではとても時間がない」「大変なことをした認識を持っているのか。どう解決するのか」を明らかにするよう求めました。また、舞鶴市職労、宮津市職、綾部市職労からも、各単組での経験などを紹介し、誠実交渉・労使の信頼関係・労使合意の重要性について強く訴え、京丹後市当局に給与条例改正案の白紙撤回を迫りました。
副市長は「納得ないまま議会に上程したことは問題で、今後このようなことがないよう意思疎通をはかる」と回答しましたが、謝罪文の要求には「検討する」との回答にとどまりました。
11月30日の市議会定例会では、議案に賛成する議員からも「手続きに問題がある」との意見も出されましたが、賛成多数で提案どおり可決されました。
京丹後市職労は、労使の信頼関係が崩れた責任は当局にあることから、当局からの「謝罪」と「何らかの改善」を求め団結を固めてたたかいを継続しています。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
一方的市政運営は大きな弊害生む
宮津市職 西橋 望 書記長
宮津市では、一方上程が常態化している異常な事態が続いている。一度労使の間に生まれた溝は、そう簡単に埋まるものではない。「またやるのではないか」との不信感が増大していく。宮津市では行革を進めるために、大きな痛みを市民・職員がこうむった。痛みをこうむる中にあって、最終的な目的は、当局も職員も一緒「生命と財産を守っていきたい」で、そのために仕事に専念したいと思っている。私腹を肥やそうと思っているものはいない。職務に専念していくための溝を作らないことを最後まで再考願いたい。親心を持って職員を支えて欲しい。
弊害が出ました事業に、ICTの活用事業がある。宮津市職では、一方的な職員削減や給与カット等に代表される市政運営に原因があったと思っている。宮津市の悪いところをまねるのではなく、京丹後市さんにあっては、せっかくここまで積み重ねてこられた信頼関係を守って欲しい。
せっかく今まで積み上げてこられたものを破談にすることは、本当にもったいない。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
11月27日、日本環境学会会長の和田武氏を迎えての「再生可能エネルギーを考える」と題した講演会が舞鶴市で行われ、300人を超える参加者で会場は一杯になりました。主催したのは、府北部の宮津、綾部、舞鶴、福知山などの地労協や民主団体などで作る実行委員会。会場には北部各自治体の管理職の姿も見られました。
講演の中で和田氏は、再生可能エネルギーの開発を政府がサボり、原始力村に群がる電力会社や原発メーカー、一部の研究者がマスコミとともに原発を推進してきたことを明らかにし政府の政策を厳しく批判しました。
一方ドイツやデンマークでは、固定価格買取制度を導入し、再生可能エネルギーの普及に積極策をとっており、農山村で住民共同の太陽光や風力発電が企業化され、地域経済や雇用を支えていることを紹介し、再生可能エネルギーの普及をすすめるためには制度を整えることが重要と強調しました。
そして、府北部は資源が豊富でバイオマスに風力があり、中小水力、地熱、太陽光などを活用し、農山村中心に地方の活性化が起き過疎化をストップさせ、若者に魅力あるまちができると呼びかけました。
来年2月には、隣接した福井の原発14基全てがストップします。府北部では、今回の講演会を契機に、脱原発・再生可能エネルギーの普及で安心して住続けることができる地域づくりへ共同が広がります。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より
11月12日(土)女性部秋の平和ツアー「地球環境から平和を考える旅」(三重県青山高原)に44人(うち家族7人)が参加。風力発電所見学・学習とハーブ園でほっこりしたひとときを過ごしました。
車中で、気候ネットワーク京都事務所豊田陽介主任研究員から「世界は自然エネルギーにシフト」「原発に頼らず、エネルギーシフトと温暖化対策は可能」などのお話を聞き、久居榊原風力発電所を見学。
眼下に伊勢平野、遠くは伊勢湾を望む青山高原に、高さ50m、直径50・5mの羽根がゆっくりまわる風車群(津市営4基含め42基)が見られ、その大きさと耳を澄ますと聞こえる羽音を体感。
やはり、現地へ来て学ぶことが大切と実感。青山高原に吹く風に乗せて「原発NO!自然エネルギーへの転換」を発信していこうとの思いになりました。
その後、青山リゾートでランチとハーブガーデンを散策。学んで交流して元気になった1日でした。
京都自治労連 第1765号(2011年12月5日発行)より