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2月10日、ラボール京都で第197回中央委員会を開催しました。宇治CCユニオンを新たな仲間として迎え入れ、17確定闘争の到達をはじめ、運動と組織の前進に向けた議論のなか、18春闘方針を確立しました。また、役員補充選挙も行いました。
宇治CCユニオンの新規加入を歓迎
冒頭、福島功委員長は、自治体当局への超勤アンケートから見える職場実態や自治体職場での長時間労働が新聞報道される実態を指摘し、労働実態を可視化していくことが必要と強調しました。加えて、安倍改憲を許さない3000万人署名を職場・地域で推進することをはじめ、4月の知事選挙や組織拡大の課題での奮闘を呼びかけました。
続いて行われた新規加入組合の承認で、宇治市消費生活相談員労働組合(略称:宇治CCユニオン)の自治労連加入が満場の拍手で確認され、温かい歓迎の中、宇治CCユニオンの下岡彰子書記長は、「私たち消費生活相談員は悪質商法とたたかい、市民サービスを守る最前線にいます。今後、勉強を重ね、市民サービスや労働条件の向上に皆さんとともに頑張りたい」と決意を語りました。
職場を基礎にしたたたかいで前進
討論では6単組7人が発言。「全員待機の交渉を力に若年層の賃金改善や保健師の前歴改善を実現」(舞鶴)、「ラスを口実にした賃金削減攻撃に、組合員の『生活を守ってほしい』との要求に依拠した運動で新たな現給保障や一時金加算を勝ち取り、削減幅を圧縮」(宇治)、「非常勤職員の賃金改善を、4月実施回答から3月実施へ1ケ月前倒し」(府)、「退手問題は職場での団結署名を背景に年度内実施を阻止」(京都市)など、17確定闘争での前進が報告されました。
また、「管理職の賃金カット提案」(舞鶴)、「木津川市の賃金カット、職員削減提案に地協として抗議集会や宣伝の支援」(山城地協)をはじめ、京都市での区役所窓口業務の民間委託、大山崎町での保育所民営化など、新たな攻撃とのたたかいが始まっています。
会計年度任用職員制度の課題では、職場での説明会や懇談会、学習会の取り組み、働き方の課題では、超勤調査や36協定締結への議論など人員闘争の取り組み、新採職員など組織拡大への決意、4月の府知事選挙での奮闘などが語られました。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
みんなで決める新しい道
京都自治労連推薦決定
3月22日告示、4月8日投・開票の京都府知事選挙に、弁護士の福山和人さんが2月10日、立候補を表明しました。福山さんは、京都自治労連の顧問弁護士。これまで、関西建設アスベスト京都訴訟、社保庁分限免職処分取消訴訟など、常に働く者の立場に立った弁護士活動をされてきました。
福山さんは記者会見で、「私たち弁護士が個々の事件を解決しても、それは対処療法に過ぎない。社会の問題を解決するために、地方自治体、京都府の果たす役割は大きなものがある」と立候補に至った経緯を述べ、「『光のあたらないところに光をあてる』―これが政治の役割。私と一緒に府政を変えましょう」と呼びかけました。
京都自治労連は、福山さんの呼びかけを受け止め、2月17日に開催した第15回執行委員会で福山さんの推薦を決定。知事選挙勝利のために全力を挙げます。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
憲法条文をあらためて確認してみよう
2月18日、福知山市の中丹勤労者福祉会館で、北部自治体学校が開催され、市民団体、議員、自治体職員など70人以上が参加、活発な討論が行われました。
開会あいさつで京都自治体問題研究所の池田豊副理事長は、安倍政権が改憲施行を加速する中、明治から戦前までの75年、そして憲法が施行された戦後75年を経て、あらためて今の憲法を守りいかすことについてみんなで考えていこうと、「憲法手帳」を手に開催の主旨を話しました。
続いて、京都府立大学名誉教授の井口和起先生が「近現代史から見た憲法と地方自治」と題して講演。昔から存在する「町」「村」など、住民の自治的営み・ルールをあげて、「暮らし」「基本的人権」の視点から明治以降の憲法と地方自治の変遷を話されました。
戦争への総動員体制を確立
井口先生は、太平洋戦争での国家総動員と大政翼賛会が、町内会など末端まで戦時行政を担わせ、侵略戦争への総動員体制を確立していく姿を明らかにしました。
現場報告では、戦争体験者からのビデオメッセージ、米軍基地建設を憂う宇川有志の会事務局長の永井友昭さんから経ヶ岬米軍基地建設の経過と運動、京都自治労連から川俣勝義副委員長が「北部自治体ですすむ自衛隊との連携強化の動き」を報告しました。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
2月10日、午前の中央委員会に続いて、午後から2018組織集会をラボール京都で開催し、15単組47人が参加しました。
全国各地の生きた経験を学び、自らの力と単組での運動につなげようと、自治労連・竹内敏昭組織局長を講師に迎えました。竹内組織局長は、全国での実践や教訓から組織拡大の絶好のチャンスを迎えているとして、社会情勢や職場実態を例に、「命と健康を守るために労働組合の役割と存在意義を発揮する時」と強調。職場を基礎に、要求に依拠した取り組みとともに、全国各地の豊かな事例を組合員拡大の運動に生かしてほしいと呼びかけました。
その後の基調提案では、新採拡大に向けた入念な準備と意思統一を図ること、共済拡大を一対のものとして取り組むことなどを提起。その後、「新採加入」「組織強化、未加入者対策」「非正規組織化」の3つの分科会に分かれて、実践交流をはじめ、問題意識や悩みを出し合うなど、組織の拡大と強化に向けて議論を深めました。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
商工団体や税理士などでつくる「kyoto地域経済環境ネット」が、『どうする京都経済、7つの提案』をパンフレットにして発表し、話題になっています。京都経済の現状、商工業者の実態について、京都府商工団体連合会の事務局長・池田靖さんにお話を伺いました。
時代の変化についていけていない
商工業者の営業と暮らしは、本当に厳しいものがあります。京都では商店が、ピーク時の5万店(1982年)から現在は2万店に。西陣織の北区・上京区の貸機業者の民商会員は、最高時の1000人が現在は10数人に。また、祇園のスナックなどの飲食店もピーク時の3000軒が、300軒台に激減。空いた店が、民泊になっているのが現状です。
今の知事は、「規制緩和によって強いものが勝つ。その中で税収をしっかり確保する」と言いましたが、根本的に間違っていたことが、府民のくらしの実態から明らかです。府は、時代の変化についていけていないのではないでしょうか。
今の知事が鳴り物入りで進めてきた「京都流地方創生」の海の京都博、予算1億3000万円のうち、地元発注は9万円程度。これでは、地域経済への波及効果は期待できません。
仕事・お金を地域で回す
私たちは、全国の経験にも学びながら、『仕事とお金を地域で回し、京都の宝を生かそう』の政策を作成し、7つの提案をしています。?地域にお金が回る、?伝統技能の後押し、?中小企業に資金を、?働く人のふところ温める、?中小企業組合の育成、?条例で地域振興を、?税制・税務行政―です。
例えば、京都府は、公共事業に直接請負も含め、地元企業が参加しやすい「中小企業振興条例」を直ちに制定すべきです。この条例は、現在43道府県が制定、制定していないのは東京、高知、佐賀、京都のみです。
また、「官製ワーキングプア」の解消めざし、自治体が発注する公共事業で事業者に一定額以上の賃金の支払いを求めるのが「公契約条例」、急速に全国に広がっています。現在の府の「公契約大綱」では、労働者への賃金支払いの責任が不明確な内容です。
地域経済を潤す実績のある住宅リフォーム助成制度も、京都府として実施すべきです。全国で603の自治体が実施。山形県では、助成制度を導入し28億円の県予算で工事総額583億円、波及効果含め777億円にもなります。県の担当者も「評価も高く、経済効果も大」と言っています。
京都府は、全国の優れた経験にも学び、府民と一緒に知恵を出しあう立場に立つべきです。また、自治体職員の皆さんには、府民の困難や苦しみに心を寄せていただきたいと思います。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
青年部は2月17日、プラザホテル吉翠苑(京丹後市)で2018春闘学習会・旗開きを開催し、7単組18人が参加しました。開会挨拶でA部長は、改憲阻止に向けた3000万人署名への取り組みを紹介するとともに、「青年部を青年同士がつながり、学び合える場にしよう」と呼びかけました。
山村隆さん(メンタルサポート京都理事、元京都自治労連委員長)を講師に「労働組合とは?もし組合が無かったら」をテーマに学習会を行いました。現在行っているメンタルヘルス支援活動での確信として、「心の健康問題など、組合が無ければ労働者は守られない」ことを挙げ、労働組合が職場に存在することの意義を強調しました。
4グループに分かれた分散討論では、組織拡大・強化、職場環境、仕事のやりがいの3つをテーマに、「青年層の加入を増やすためには」「職場でおかしいと感じることは」などを出し合いました。学習会と分散討論終了後、交流ゲームなども交えて、2018旗開きを行いました。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
綾部市職労は、2月16日に憲法学習会と旗開きを綾部市民センターで開催しました。「憲法改正と働き方改革」をテーマで大河原壽貴弁護士に講師をお願いし、国民が自衛隊に求めるものは災害救助などの国内の平和活動であり、決して海外の派兵活動ではなく、ましてや、憲法改正を求める者は多数ではないことを改めて実感しました。
働き方改革では、安倍首相が裁量労働制の労働時間に関する答弁を撤回したこともあり、結果ありきのデタラメな事が行われようとする今国会に対し不安を覚える職員も多くいました。
旗開きの最後は、景品大会などで盛り上がり、みんなで団結を確認し、楽しく閉会しました。
京都自治労連 第1914号(2018年2月20日発行)より
京都自治労連 18年ストライキ批准投票
2月1日〜2月16日
18春闘アンケートにご協力を
〆切・第4次集約2月20日
京都自治労連 第1913号(2018年2月5日発行)より
京都自治労連は、長時間労働解消の取り組みの一環として、超勤実態等に関して各自治体当局にアンケート調査を依頼。2月1日現在、10自治体から回答を得ています。特徴等を松下書記長に聞きました。
深刻な職場の超過勤務実態
今通常国会で、残業代ゼロや裁量労働制の拡大、労働時間規制の緩和などを狙う「アベ働き方改革」関連法案が審議されようとしています。この間、自治体職場の異常な長時間労働の実態が新聞で報じられ、長時間労働解消は労働組合にとって重要課題です。
今回、2016年度の各自治体での超勤実態や縮減に向けた取り組みを調査しました。回答を得ている10自治体の集約状況を項目ごとに見ると、超勤実態では4つの自治体で年間1000時間を超えた職員があったと回答があり、最長で1300時間にも上っていました。これは単純計算でも月100時間以上の超勤が発生していることになり、過労死ラインである1ケ月の超勤80時間をはるかに上回る状況で、異常という他ありません。月単位で見ても、回答のあった10自治体中8自治体で100時間超、そのうち3つの自治体が200時間を超える実態であることが分かりました。
多くの職場で36協定が未締結であることも長時間労働が蔓延する要因の一つとして考えられます。また、締結していても有効に機能していない自治体があることが、今回のアンケートで明らかになりました。労働基準法に定められた事業所のみならず、すべての職場で締結する取り組みが必要です。
8時間働けば人間らしい暮らし
長時間労働は労働者の命と健康に悪影響を生み出します。まさに「長時間労働の解消は待ったなし」の状況です。なぜこれほど異常な長時間労働が蔓延しているのか、労働組合がしっかりと実態をつかむことが必要です。
人員増要求を強め、業務量に見合った職員配置や業務の見直し、職員の意識向上、厚労省ガイドラインの活用など、「8時間働けば人間らしい暮らし」の実現へ働くルールの確立を求めましょう。
1人あたり年間平均超勤ワースト5
- A市 257時間
- B町 228時間
- C市 203時間
- D市 182時間
- E市 152時間
個人年間超勤ワースト5
- C市 1,331時間
- F町 1,125時間
- B町 1,100時間
- A市 1,078時間
- G市 963時間
京都自治労連 第1913号(2018年2月5日発行)より
国準拠押し返し、独自措置も維持
1月24日、京都自治労連は京都府市町村職員退職手当組合と第2回目の交渉を行いました。交渉冒頭、京丹後市職労・長砂書記長が「管理職も含め、組合員・職員の思いが詰まっている」と職場で集めた562人分の退職手当引下げ反対署名を提出しました。
交渉団は、国準拠での手当引下げ提案が行われた前回交渉で求めた、?年度途中実施は行わないこと、?手当支給額の減額分の回復措置、?引下げに係る経過措置―の3点をあらためて質しました。退手組合は、年度内でなく2018年4月実施と回答する一方で、回復措置や経過措置期間の取り扱いは出来ないとする回答に終始。「退手組合平均支給額は国より223万円低い水準にある。制度のみ国に準拠し、水準は放置するのか」との追及に対し、国と地方の実態が違うことを認めながらも、制度の枠組みの中では限界があるとしました。
基本給引上げの運動強化を
交渉団は、「『総合的見直し』等で地域間格差が広げられてきたと感じている」と答えた退手組合に、再度、支給水準の改善を求めました。また、退職時号給加算をはじめ、府退手組合の独自措置を維持するよう求めたのに対し、当局は「独自措置は維持していきたい」と回答しました。
到達級や賃金ラインなど退職手当算定の基礎となる基本給引上げをはじめ、府退手組合の独自措置の活用など、全単組でたたかいを強めましょう。
京都自治労連 第1913号(2018年2月5日発行)より