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大山崎町職が職場要求アンケートに取り組んでいます。
本庁組合員からハラスメントの相談を受けたことをきっかけに、「ハラスメントに限らず、時間外申請が一定の時間まで付けられないことや中途退職が多いなど課題が見えてきた。
本庁の働き方の実態を可視化させたい」「オンライン回答が出来るようになればより多くの声が集められるのでは」と議論し、初めて独自アンケートを取り組むことに。
さっそく10月18日に役場前で出勤してくる職員一人ひとりに声をかけながら二次元コードを付けたチラシを手渡して協力を呼びかけました。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
先月27日投開票となった総選挙は、裏金問題に対する国民的批判により自公与党が過半数割れとなる結果となった。石破首相は11日からはじまる特別国会で首班指名を受け、引き続き政権運営に意欲を見せるものの、国民的批判をどう受け止めそれに応えうる政策を打ち出していけるかが鍵となる。
第1に企業団体献金の禁止。第2が賃金の引き上げなど物価高騰に対応する経済対策。この点では公務員賃金の引き上げを政治的駆け引きの材料とせず、経済政策として早期の実施を求めたい。第3が選択的夫婦別姓などジェンダー平等推進。これらのことに明確に対応出来なければ、来年7月の参議院選挙で更なる国民的批判を招くことは間違いない。
同時に、国民の側も選挙という機会だけではなく、「今がチャンス!」と要求の前進に向け運動を強める必要がある。有権者は私たち一人ひとり。「不断の努力」こそ日本国憲法が掲げる理想を実現するために不可欠なことと認識し労働運働に取り組みたい。(F)
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
京都府は南北に長く、北部は日本海に面し、中部は山間、南部は平野と、地形も気候も様々です。そんな中での京都府の農業振興はハード面・ソフト面ともに多岐にわたります。今回の仕事紹介は、京都府に農業技師として就職して11年目になるAさんに、今の仕事と農業振興への思いをお聞きしました。
地域、現場の声を大切にしたい
「いまは土地利用作物(米、麦、豆など)以外の支援と補助金事務を行っています」と話すAさん。南丹広域振興局の農商工連携・推進課で農家の機械購入・施設建設の補助金、有機農業や化学肥料などを低減した農業推進に向けた補助金など環境課題に対する支援も行っています。
最近では、亀岡市の有機農業の取り組みや南丹市のバイオエコロジーセンターでの農業用液肥利用促進などにも関わっています。「対象は個人の農家から、企業、自治体まで幅が広いです」「国の施策(補助金)が入りますから、計画前の段階から相談を受けたりアドバイスを求められます」とAさん。これまでの事例や専門知識を活かして、一緒に事業が成功するように、担当者としてかかわっていきます。補助金を「出す・出さない」だけではなく、その事業が成功し軌道に乗ることが大事だと考え、そのためにも施策(補助金)が地域や現場に必要なものでなければならないと話します。
農業課題の克服にトライ&エラーで
京都府に限らず農業の大きな課題は農業従事者の高齢化と後継者不足です。Aさんはこれまで、園部の農業改良普及センターで水稲栽培などの指導を、京都府庁に異動して府全体の補助金事業の立案、施策を行ってきました。その経験を通して感じたことは、農家が安定して事業を継続できること、安定して収入が得られることが大事と考えています。「当たり前の事ですが、気候変化だけでなく、消費者が求めるものの変化、流通、耕作地周辺の環境変化など、様々な要因が農家の経営を圧迫していると思います」とAさん。例えば、これまで長年作ってきた作物が物価の変化に対応した値段で売れない、これまでと同じように栽培方法が耕作地周辺の変化でできないなどです。
このような地域課題克服に、各地の振興局独自の取り組みがあります。Aさんの所属する南丹広域振興局では、3年スパンで、特産物の振興を、農業だけでなく商業、観光業などを巻き込んで支援しています。「昨年までは『そば』でした」とおもむろにパンフレットを取り出すAさん。「そば」の栽培はこの地域の気候に適し、上質のものが作られるのですが、農家が単純に製粉会社に卸しても生産コストに見合う収益は得られません。そこで、地域のお蕎麦屋さんに直接卸して使ってもらい、そのお蕎麦屋さんを観光マップで宣伝したり、そば粉を使ったお菓子などを開発し地域の菓子店や道の駅で販売するなど、農業、商業、観光業を連携させ、販路と需要拡大を目指します。「局内それぞれの担当が連携して進めます。やりがいありますよ」。それでも、予算や人員に限りがあり、自分自身も担当の事務処理に追われてしまうと言います。
視野を広く持つ学習も大事
Aさんは、担当している有機肥料散布の促進ひとつをとっても、農家の作業方法や肥料の流通、耕作地周辺に住む住民への配慮など様々な方面からの検証が必要だといいます。「一例ですが、農家からすれば、これまで毎年同じように肥料を撒いていたが効果が出ない、住民から匂いやホコリで苦情が出たということもあります。解決には多方面からの検証や目線・視野、そして専門分野の学習と経験が必要なんです」と笑います。
Aさんは10月に自治労連が他団体と共同開催した「地方自治研究全国集会」に参加し、農業課題の分科会で自分が関わっている亀岡市の有機農業推進の取り組みをレポートにして報告しました。「やはり学習と全国の取り組みなどを知ることは大切だと思いました」と参加のきっかけを話します。何より、誰のための施策なのか、大きく言えば、誰のために働くのかを自分のなかにきちんと持って、公務の仕事の魅力を追求したいと、自らに言い聞かせるように話してくれました。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
10月5日〜6日、愛知県名古屋市で開催された「第17回地方自治研究全国集会」に全国から約1200人、京都から5単組22人が参加しました。
初日の全体会は、高校生フェスティバル実行委員会による「群舞」、伊藤塾塾長・伊藤真弁護士の記念講演、岡田知弘京都橘大学教授の進行による「いのちとくらし・人権を守るために『公共』の役割を考える」と題した基調フォーラムがありました。
記念講演に立った伊藤弁護士は、日本国憲法の大切さを平和・人権・地方自治の観点から話されるとともに、私たちがこの国をどんな国にしたいのか覚悟を決め、憲法を生活や仕事の中で活用していくことの重要性を語りました。
2日目は、16の分科会・講座、2つの現地分科会があり、テーマに沿った学習と交流が行われました。参加者は、仕事に関係する分科会や関心のあるテーマの分科会等に参加し、各地からの報告もふくめ実践を具体的に学ぶ場となりました。
参加者の感想
京都府職労連:Bさん
現地分科会「増える防衛費、平和を考える」に参加し、自衛隊基地や資料館見学、名古屋城フィールドワークを行いました。立派な基地を見て、多額の防衛費が注ぎ込まれていることを実感するとともに、基地が住民の生活と密接であることに驚きました。名古屋城では名古屋市職労の学芸員の方の解説を聞き、旧日本軍の痕跡が残っていることが印象的でした。初めて知ることばかりで学びの多い2日間でした。
舞鶴市職労:Cさん
初参加でしたが、様々な立場の多くの方々の参加と、山積する課題に向き合おうとする姿勢に感銘を受け、背筋が伸びる思いとなりました。記念講演での"憲法は子や孫、さらにその先の代を見据えられ、「古い」ものではない"との趣旨のお話がとても印象深いものでした。ジェンダー平等を考える分科会に参加し、現状や実態を含めてより理解を深めることができ、多くの学びを得た有意義な集会となりました。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
"好き"が生かせる職場が精華町にありました
精華町職
Dさん
Eさん
生涯学習課で文化財保護に携わるDさん。大学院で日本史を専攻し、「研究の基礎となる文化財保護の最前線に立ちたい」との思いをもって入職。研究は現在も続けています。「従来の保護は専門家の決める基準が主でしたが、これからは地域にとっての価値も重視されます。専門と地域の境目にいることは大きな経験です」と話します。
商工推進室で、様々なイベントで町をPRするEさんは、町の広報キャラ"京町セイカ"が好きすぎて一緒に働きたいと入職した変わり種。「京阪奈新線祝園ルートを実現し、京町セイカのラッピング列車を走らせることが夢。セイカちゃんと一緒に町を盛り上げたい!」と二人とも意欲満々です。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
11月3日、円山公園音楽堂(京都市東山区)で「11・3憲法集会」が開催され、約1800人が参加しました。
NHK朝ドラ「虎に翼」で法律考証を担当した村上一博明治大学法学部教授が「『虎に翼』と日本国憲法」をテーマに撮影の裏話などユーモアを交えて講演。印象的だったと振り返る初回放送とその反響の大きさに触れながら、ドラマの根幹は憲法第14条「法の下の平等」と強調し、「放送を通じて、遠かった憲法が身近な存在になったのでは。私たちも努力していくことが必要」と呼びかけました。
集会後、憲法ウォークで沿道の市民や観光客にアピールしました。
集会の様子は「憲法9条京都の会」YouTubeチャンネルで後日配信予定です。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
10月5日、女性部第62回定期大会をラボール京都で開催し、オンラインもつないで府内11単組47人が参加しました。大会では、この1年間の活動総括と今後の活動方針を提案し、単組からの発言と参加者同士のグループ交流を実施しました。
グループ交流は、5〜6人ずつ8つのグループに分かれて行いました。テーマは単組での要求書の提出やレクリエーションなどの活動報告、ジェンダー課題、各職場での悩みごとなど多彩な内容になりましたが、少人数でのグループ交流とすることで、お互いに発言がしやすく自分の言葉で話すことができました。また、様々な単組・職種の方との交流は、これまで知る機会がなかなか無かった他の職場状況を聞くことができ、色々な考え方にも触れる機会になりました。
共通した話題は役員のなり手不足。それとともに、女性部のあり方について考えていることや、親組と一緒に女性特有の要求を全体の要求としていく取り組みなど、時代の変化に合わせて活動も変容していく必要があるとの発言もあり、考えさせられる場になりました。
職場の課題では、正規職員と非正規職員の割合が逆転しそう、或いはしている現状、育休や産休の代替えが固定されず、不安定な状態があるなど、人手不足・人材確保の難しさなどの話もありました。
メンタルヘルスの課題でも、休んだ人が復職するときにどのような職場の状況を作っていけばいいのか、受け入れる側はどのようなことに気を付けるのか、と受け入れる側の悩みや、病休者が出ると職場はさらに余裕がなくなり悪循環になってしまうなども出されました。
これらはすぐに解決できることではありませんが、集まって話をすることで共通の悩みとし、解決に向けて行動していくことが大切です。今後もたくさんの単組の仲間と交流し、一緒に考えていく場を作っていこうと決意を固めあいました。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
身についた粘り強さと大きな声
亀岡市職のG代表、H副代表がそろって「彼女は卓球が強い!」と太鼓判を押すのは亀岡市立第六保育所で働く保育士のFさん。ちょうど10月27日に卓球大会に出場されるとの情報を得て突撃取材です。
Fさんは中学生で卓球を始め、卓球部に入りながら地域の卓球教室にも通いました。高校・大学でも卓球を続け、現在は高校卒業後に入った社会人チームの亀陵クラブで汗を流します。
「就職した当初は、仕事で疲れ果ててしまい、平日夜の練習に行けない時期がありました。でも、練習に参加して職場とは違う方々と過ごし、体を動かすことでリフレッシュができて、自分の調子も良くなることに気づいてからは続けて練習に参加しています」。
卓球を始めて身についたことは、粘り強さと、大きな声が出せるようになったこと。「人見知りもあって声が小さかったので、『腹から声を出せ』と卓球だけでなく、発声の仕方まで教えてもらいました」と笑います。
卓球は私の生涯スポーツ
「卓球は競技年齢がとても広く、80歳、90歳でも現役の大先輩がたくさんおられます。実際、80歳の方には負けてばかりです」とFさん。この日の大会でも高齢の方々が元気に生き生きとプレーされていました。「生涯スポーツとして続けられることが卓球の魅力とおもしろさ。また卓球台には中央に支柱がついたデザインのものがあります。それは車椅子の方も卓球ができるように設計されたもので、ハンディキャップがある方でも楽しめるのが良いところ」と卓球愛全開です。
「高校生のときは卓球部の女子部員が少なかったものの、近畿大会に出場できたことが一番の思い出です」と当時を振り返ります。
「実は指導してもらっていた方が組合役員のご家族にいたり、勤務先の保育所の保護者や職員が同じ大会に出場していたり、身近に卓球つながりが広がっていて驚きました。こんな出会いがあるんですね(笑)」。
試合後に、「80歳になるまで元気に卓球を続けることが目標です!」と汗を拭いながら爽やかに語ってくれた姿が印象的でした。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
10月12日、青年部拡大常任委員会&模擬交渉を京都テルサで開催しました。2グループに分かれ、午前はそれぞれ職場の課題や改善したいことを出し合い、1つの項目に絞って要求書を作成。午後からは模擬交渉に向けて、獲得目標や回答を予測しながらどう返していくか等の追及ポイントを議論しました。
模擬交渉は京都自治労連執行部が当局役に。模擬とはいえ、回答に対する交渉団の追及は本番さながら。言い返せなくなる場面もありましたが、全員が職場実態を発言するなどチャレンジの場になりました。
参加者感想
- 要求づくりから獲得目標を決めて交渉に臨むプロセスが学べ、良い経験になりました。
- 模擬交渉で言い切りになってしまう場面もありましたが、回答に対して感じたモヤモヤをそのままにせずやり取りできるようになりたいと思いました。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より
何をお探し? ふわっと包み込むように問いかけられたら、あなたはどう答えますか。
そんなに不幸ではないはず、なのに何だか色々上手くいかない…今のままではいけないような不安や焦燥感を抱える主人公たち。小さな図書室の無愛想な司書の問いをきっかけに動きだした、彼らの"さがしもの"は見つかるのでしょうか。
毎日を懸命に生きる人たちの背中を少し押してくれる、そして図書館に行ってみたくなる優しいお話です。
「本」と「人」をつなぐのが図書館司書の役割。その人に必要な物事との出会いを願って働いています。ぜひ探し物は図書館で。京都の司書は"無愛想"ではないので安心してください。
京都自治労連 第2016号(2024年11月5日発行)より